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コーネリアスのファンのすべて

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All About Cornelius Crazy。11年ぶりにアルバムをリリースしたコーネリアスの活動を応援するページです。
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#音楽

霧中夢とアンビエント

霧中夢とアンビエント

先週から始まった【Cornelius 夢中夢 Tour 2023】の特典カセット「霧中夢 Dream in the Mist 46min.」を聴いた。手に入れるまでどういう内容なのか不思議だったけれど、実際に聴いてみて、なるほどそういうことか!と。霧中夢で始まり、霧中夢で終わる、46分間の極上のアンビエント体験。深夜にカセットデッキから流れてくる「霧中夢」は、心を鎮めたり、或いはハッとさせられたり

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フリッパーズ・ギターとコーネリアスとあのころ

2023年3月26日、慶應義塾大学三田キャンパスにて『小山田圭吾の「いじめ」はいかにつくられたか』(集英社新書)の刊行記念シンポジウムが開催されました。登壇者は私のほかに、著者の片岡大右氏、IfYouAreHere委員会を組織し検証サイトを立ち上げたkobeni氏、『炎上社会を考える 自粛警察からキャンセルカルチャーまで』(中公新書ラクレ)の著者で社会学者の伊藤昌亮氏、以上の4名です。オンライン配

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変わる消える/ Cornelius

コーネリアスの新曲がやっとリリースされた。といっても昨年はカルチャー誌「nero vol.14 VOICE」の創刊10周年を記念した限定7インチ(プライマル・スクリームのキーボード奏者で昨年12月に他界したマーティン・ダフィーとの両A面)用に発表した曲があり、今年1月にはお茶とアーティストを繋ぐ"BYSAKUU"というプロジェクトにてコラボ曲を提供しているし、mei eharaのヴォーカルで配信済

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意味よりも大事なもの

少し前にETVで放送された『ぼくは しんだ じぶんで しんだ 谷川俊太郎と死の絵本』という番組を観た。子供の自死という重たいテーマをもとに試行錯誤を重ねながら作られた絵本『ぼく』が今年1月に発売されるまでの制作過程を追った、丁寧なドキュメンタリー映像だった。

番組の最後に印象的な場面があった。「読者に伝えたいメッセージは?」と質問されると、絵本の作者である谷川氏は「ないですね。ひとりひとり全然違

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リミックス・ワークにおけるコーネリアスの変遷

リミックス・ワークにおけるコーネリアスの変遷

大晦日の「SUPER DOMMUNE YEAR END DISCUSSION」をご視聴いただき、ありがとうございました。

私は第4章のコーネリアスの音楽について語るパートに「続コーネリアスのすべて」のメンバーとして出演しましたが、その前からの収録の章の放送が大幅に押していたのと、直後のカウントダウンとの兼ね合いもあってトーク部分が短くなり、生放送の難しいタイミングにまったく慣れていないせいで用意

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猿は猿を殺さない

ここ3週間のあいだずっと、コーネリアスのことを考えて続けている。今まで生きてきたなかで小山田圭吾、そしてコーネリアスについて思いを巡らせてきたことは何度かあった。ひとつはフリッパーズ・ギターが解散したとき、それから『Mellow Waves』が発売されたとき、そして2年前にコーネリアスにインタビューをしたとき。今回はなかなかヘヴィだ。ピエール瀧が逮捕されたときのことなんて、今となってはもう笑い話に

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ミニコミ、ZINE またはファンジン

ミニコミ、ZINE またはファンジン

フリッパーズ・ギターの3rdアルバム『ヘッド博士の世界塔』の発売から30年を記念して"当時の記憶の記録"をコンセプトに製作されたファンジン『 FOREVER DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER 』が7月10日に発行される。私も「ヘッド博士とわたし」という記事に寄稿している関係で、当時のことを思い出すために5月の終わり頃はフリッパーズ・ギターのDVDを久しぶりに見返していた。するとあ

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Cornelius Performs Point

8月6日の「Cornelius Performs Point」のリキッドルーム公演にて。1曲目の「Point Of View Point」の演奏が始まった瞬間、過去の景色がフラッシュバックした。……いや、違う。フラッシュバックするのは『Fantasma』の最後の曲。戻りすぎてしまった。『Point』の再現ライブなのでここはバグを起こした、とでも言うべきか。同じ曲、違う場所、同じ人、違う風貌。 17

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