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京都産業大学現代社会学部 菅原ゼミ
2021年12月11日 14:15
村田沙耶香「街を食べる」書評(『現代小説クロニクル 2010~2014』収録)評者:成山美優 「普通」という言葉の意味を説明することができるだろうか。辞書を引いてみると、「当たり前であること」や「珍しくないこと」などと書かれていたが、当たり前であることは何を根拠に判断するのだろうかと不思議に思う。本作は、ある一人の女性の生活、またそれに伴う思考の変化を描いている作品である。 埼玉の実
2021年12月11日 14:13
村田沙耶香「街を食べる」書評(『現代小説クロニクル 2010~2014』収録)評者:江藤 優多 この作品を読んで、最初に強く感じさせられたのは「先入観」の有無がもたらす影響の強さだ。体が拒否しながら何かするときに、自然とその物事を体がすんなりと受け入れるなんて稀だろう。寧ろ、無理にやってしまえば、何か異常が起こるのは最早不自然なことではない。逆に心が確実に受け入れる準備をできていればそん
2021年12月11日 14:11
今週の4回生ゼミでは、村田沙耶香の怪作「街を食べる」を読みました。子供の頃にツツジの蜜を吸ったり、山菜やよもぎを取ってきたり…といった受講生たちの思い出話にも花が咲き、楽しい読書会となりました。村田沙耶香「街を食べる」書評(『現代小説クロニクル 2010~2014』収録)評者:池田萌乃 貴方は身の回りに生える植物を自分で収穫し、食したことがあるだろうか。私はYESだ。というのも小学生
2021年7月3日 21:58
今週1本目の書評は山田瑠菜さんです。村田沙耶香「変容」書評(日本文藝家協会編『短篇ベストコレクション 現代の小説2020)収録)評者:山田 瑠菜価値観の主成分は自分自身? 自分自身の価値観をしっかり自分で決められると断言できる人間はおそらく数少ないだろう。大多数の人間が意識せずに時代の風潮や流行、社会情勢に流されているように私は思う。思えば、コロナ禍をはじめとする様々な社会の変化に