菅原ゼミで読んだ短編小説の書評を順次掲載していきます。書評は全てゼミ生が書いています。授業期間中の毎週末ごろ更新です。
※ネタバレありですので気になる方はお気をつけください。
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2021年5月の記事一覧
サミュエル・R・ディレイニー「コロナ」書評
今週2本目の書評は、八木あかりさんです。
サミュエル・R・ディレイニー「コロナ」(『ドリフトグラス』収録)
評者:八木あかり
音楽で世界を変える、なんてことはできないのかもしれない。しかし、音楽によって人が救われたり、人と人とがつながったりすることはあるのではないだろうか。これはその一瞬の輝きと奇跡を描く、優しさに満ち溢れた短編である。
人の心を読む能力を持った少女リーが、悪夢にうなさ