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愚詩

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#短文

225度回転して、目が覚めた。
昔よりも、目覚めがよくなった。

いつも通り、歯を磨いて、
いつも通り、トーストを焼く。



でも今日は、いつもの「いつも」じゃなかった。
いきなり急に、全部った。(造語として)

目指すのは、大空のその先。
飛び立つというよりは、
羽ばたくというイメージ。

6月9日
45回転の音楽を聴きながら。

キツツキ

ずっとここに居るのに
キツツキは
遠くへ行ってしまった

いつも僕のそばで
一心不乱に、リズミカルに
木をつついていた。

 飼ったことはないし
 見たこともない

しかしキツツキは
確実に
遠くへ行ってしまった
木屑さえ残さずに。

理由

そこに居ますか?

入ります。
ここ、座りますね。
少し暑いですね。
窓開けますね。
いい風ですね。
風、好きです。(ハート)

 まっさらな部屋に、
 いくつかの目。
何かやりたいけれど、
何もできない人への子守唄を。

あ、
手紙だけ書いてもいいですか?

良い知らせを持ってきました。
きっと喜んでくれると思います。

この詩はこれで終わりです。

夏の雲

左足の親指の側面にイボがある。

痛みは全く無いが、妙に気になる。
気になるので、月に一度程度、自ら剃刀で削っている。
削りすぎると、少し痛い。
皮膚が薄く柔らかくなり、少し赤みがかったところで削るのを止める。
数日後、気がつくとまた固くなっている。

今日もまた、イボを削っている。
深夜のコンビニ店員のように慣れた手つきで、
ちょうどいいところで削るのを終える。

僕は、削り取ったイボのカスと、

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