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獲物の分け前~『テクノ歌謡 テイチク編 ラヴリー・シンギング・サーキット』編

 最近入手した「テクノ歌謡  マニアクス」を読んでいたり、他の『テクノ歌謡』シリーズを聴き直したら、ついついネット通販に出品されているのをポチっとしてしまいました。
一昨日ポチったら、昨日無事に到着したわけなんですねー。早いな。
まー、送料込みでも定価より安かったから、いい買い物だったと納得してますよ、ハイ。
じゃ行ってみよー。

・『テクノ歌謡 テイチク編 ラヴリー・シンギング・サーキット』(PCD-1494/ブルース・インターアクションズ)

 このCD、メインはノン・スタンダード・レーベルの作品なんですが、その中ても特にShi-Shonenの楽曲が要所要所に位置されていますね。
ちなみにShi-Shonenのデビューはコロムビア・レコードからでして、シングル2枚と12インチ(Shan-Shanレーベル)1枚をリリースしています。
ディレクターは三野明洋さんだったという記憶があります。三野さんは近田春夫さんやジューシィ・フルーツに山下久美子さんも担当していました。
Shi-Shonenのデビュー前にジューシィ・フルーツのアルバム『27分の恋』のサウンド・プロデュースをリーダーの戸田誠司さんが担当しています。
三野さんはその後、シックスティ・レコードを設立し、近田春夫さんのPresident BPM名義の作品や早瀬優香子さんやアンナ・バナナなどをリリースしました。
そういえば戸田さんのファースト・ソロ・アルバムもシックスティ・レコードからでしたね。

 それではこのCDのタイトル曲「Lovely Singin' Circuit」のP.V.を。

 やー、素晴らしい。アルバム『Singin' Circuit』大好きでしたねー。
ビーチボーイズというかブライアン・ウィルソンとヴァン・ダイク・パークスを聴き込んだのはShi-Shonenのおかげです。間違いなく。

 ちなみにShi-Shonenがノン・スタンダードで再デビュー(敢えてこの表現を使います)するきっかけは伊武雅刀さんのレコーディングに参加したことで、牧村憲一さんと知り合ったからだったという記憶があります。

 ノン・スタンダードはShi-Shonenにコシミハルさん、ピチカート・ファイヴにワールド・スタンダードやアーバン・ダンスがいたレーベルですからね。
レーベル閉鎖後にそれぞれのアーティストが別ユニットを組んだり、活動の形が変わったりしましたが、次のステップで成功したアーティストが多かったので、現在でも語られることが多いのでしょう。

 このテイチク編には戸川純さんのバンド
、ヤプーズの作品も収録されてますね。
代表曲「バーバラ・セクサロイド」とそのカップリング曲「セシルカット」の2曲なんですが、「セシルカット」は杏里さんのアルバム『哀しみの孔雀』のために書き下ろされた曲のでした。
『哀しみの孔雀』のプロデューサー鈴木慶一さんが当時担当したアーティストに曲依頼をしたということで、作詞は佐藤奈々子さん、作曲はハルメンズ~ヤプーズの比賀江隆男さんなのでした。かなり異色の組み合わせですよね。

 他には女優の藤真利子さんの作品も収録されていますよ。
藤さんのテイチク時代のアルバムは鈴木慶一さんや白井良明さんがプロデュースしているので、演奏はムーンライダーズが担当していたりします。
このCDに収録された「天使と魔法」は作詞は微美杏里(藤さんのペンネーム)さんで、作曲は細野晴臣さん、編曲は白井良明さん、そしてヴォーカルとして松尾清憲さんが参加していますね。
あと、藤さんはムーンライダーズのアルバム『マニア・マニエラ』収録「ばらと廃物」にバッキング・ヴォーカルで参加していることも忘れてはいかんです。

 ノン・スタンダード前にもテイチクにはなかなか優れた作品があったのと、ノン・スタンダードのカタログの充実ぶりでこのCDは素晴らしいオムニバスになったというわけです。

 今回初めて通して聴いて、やっぱりいい曲多いなーと思いました。『テクノ歌謡』シリーズで一番好きかもしれません。

 ではまたー。



 

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