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獲物の分け前〜S•F•鈴木慶一 プロデュース 宇宙からの物体X 『Science Fiction』

 某通販サイトで鈴木慶一と検索をかけたら昨日までの『THE LOST SUZUKI TAPES』シリーズとこれがヒットして、まとめ買いを依頼したところかなり格安で入手することができました。
定価の半額とまではいかないにしても、それに近いくらいにはなりました。うーむ。

 このアルバム、初CD化だったのかな?
「天下一品」シリーズ盤(1993年発売の緑帯のやつですね)、を持っているので(勿論、今でも)、紙ジャケット盤には手を出さなかった記憶があります。
この紙ジャケット盤は2006年にムーンライダーズがデビュー30周年ということでカタログが整備された時の再発で。
じゃ、行ってみよー。

・S・F・鈴木慶一 プロデュース 宇宙からの物体X『Science Fiction』(BRIDGE-073/BRIDGE)

 先ほど書いた通り2006年のムーンライダーズデビュー30周年でカタログが整備された時に再発されたものですね。
オールカラーのリーフレットが作られていて、その中にこれも載っていた記憶があります。まだ部屋にあるのかな?

 ちなみにこのアルバムはリアルタイムでは買ってないんですが、それでもオリジナル盤を新品で入手することはできました。
1983年の「ミュージック・ステディ」でのムーンライダーズ徹底研究で存在を知って、石丸電気にレコード番号をメモして持っていったら在庫があったんですねー、これが。
1984年にムーンライダーズのクラウン・レコード時代のアルバムが帯以外はオリジナル盤に忠実な形で再発されましたが、このアルバムは再発から漏れてしまいました。
当時、小売店のみならず、問屋も在庫管理をパソコンではやっていなかったことがあって、返品されなかった在庫が残っていたり、急な返品で問屋に在庫が偶然発生したりしたんですねー。
廃盤ではない限り、そういった形でメーカー切れになっていた商品が注文したら入荷することがあったんですねー。
石丸電気のように基本的にカタログ上生きているものは全て揃えているのが売りなお店もありましたし。

 なので、注文してもメーカー切れだったこのアルバムを手に入れることができたわけです。

 まー、当時の私がこのアルバムに熱中するには音楽的にもSF的にも幼すぎてわけのわからない状態でした。
1983年だったかな?アニメ雑誌の「OUT」(だったはず)でSF特集があって、「ウは宇宙船のウ」だったり、細かく分類や解説がされていたんですねー。
それを読んで、難波弘之さんのアルバムやこのアルバムの意味がわかったんですよ。懐かしい。

 そして、「ミュージック・ステディ」のムーンライダーズ特集にあったプログレ趣味(というニュアンスの言葉、ね)から、洋楽に詳しいクラスメートにプログレッシブ・ロックについて説明を聞いたりしたんですね。
プログレを好きにはなりませんでしたが、ムーンライダーズがやろうとしていたことはなんとなく理解できたという感じになりました。

 ムーンライダーズのアーカイブ・シリーズで1979年の七夕のライヴを聴いたり、「ムーンライダーズの20世紀」に掲載されたライヴのセット・リストを見ていたり、プログレの名盤を聴くうちにこの『Science Fiction』にハマっていったのは初めて手に入れてから10年後、発売から15年後の話でした。
それから30年経ってしまったわけなんですねー。
大野方栄さんや木村誠さんの名前を聞くと未だにこのアルバムを連想してしまいますし、カシオペアやARBとの活動に対するリスペクトはあるんですけどね。

 こうしたムーンライダーズのアルバムとアルバムの合間に生まれた偶然に感謝します。

 ではまたー。


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