インタビューをおもしろくする魔法の言葉

WORDSのメンバーでは、おもしろい文章についてよく話しています。

編集の力によって、同じ内容でも文章のおもしろさはまったく変わります。そのための工夫や技術もいろいろあります。

ただ、原則は「おもしろい取材」をすること。内容がおもしろくないと、いくらおもしろくしようとしても限界があるんです。

逆に取材がおもしろければ、特に編集しなくてもそのまま出せばおもしろい文章になるとのこと。たしかに、そうかもしれない……。

文章のおもしろさは、いかに取材をおもしろくするかにかかっています。

いちばん具体的にいい言葉が聞ける質問

取材にもいろんなコツがあります。

まず、きちんと準備するのはあたりまえ。いっぽうで一問一答みたいにしてしまうと、話は盛り上がりません。相手にノッてもらうために、準備した話題にとらわれないことも大切です。

抽象的な話を具体化していく投げかけも大切です。具体のほうが、多くの人が共感できるからです。

基本は「それってどういうことですか?」とか「具体的なエピソードはありますか?」と深ぼっていくのですが、それでもなかなか話が盛り上がらないときもあります。

そういうときは「昔の自分にどんなアドバイスをしますか?」と聞いてみるといいそうです。

なるほど……!と思いました。

たしかに、アドバイスという形なら具体的な言葉に落ちます。しかも「昔の自分」にむけた言葉だから、過去のこともさらに具体的に聞くことができます。

文章は、会話のように誰かに伝えるつもりで書くと伝わりやすくなります。だから「昔の自分」と会話するつもりで話してもらえると、それだけでいい取材になるのだと思いました。

これは、自分のことを文章に書くときも同じだと思います。

過去の自分へのアドバイスだと思って書いてみる。手紙みたいな形にしてみてもいいかもしれません。 そうするとより伝わる文章を書ける気がします。

くまのプーさん理論

これも以前、編集者の方からお聞きした話なのですが「くまのプーさん」って作者が息子のクリストファー・ロビンのためにつくった物語なのだそうです。

クリストファー・ロビンが大事にしているくまのぬいぐるみがあって、そこからプーさんを発想して物語をつくったのだとか。

たったひとりの息子のためにつくった物語が、結果的に全世界の人たちに受け入れられている。

やっぱり「伝えたい誰か」を想定してつくったものは、結果的に多くの人に届くんだと思います。

逆に、みんなに受け入れられようとして最大公約数をとっていくと、誰にも届かなくなってしまうのだと思います。

「伝えたい誰か」として「昔の自分」を想定してみると、取材も文章もおもしろくなりそうです。私も試してみようと思います!

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