見出し画像

ポッドキャストに著者ご本人がゲスト出演してくれる奇跡が起こった話

本を紹介するポッドキャストを友人とやっている。


ある本を紹介したら、なんと著者ご本人が聞いてくださり
ゲスト出演
してくれることになったのだ!

千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』(通称、千葉ルー)だ。


きっかけはX(旧Twitter)だった。

著者の済東鉄腸さんが番組を観たとポストしてくれて、やりとりをしていたら
「ゲスト出演したいです」と言ってくださったのだ。

友人と二人でコツコツと1年ほど続けてきた番組だ。
一定数の方が聞いてくださっているけれど、決して登録者数がすごく多いわけではない。

それでも続けていれば、活動を見てくれている人はいるし、
思わぬ出会い、ご縁もあるんだなぁと感動している。

(しかもその収録日は、ちょうど私の誕生日だった!
なんて幸先の良いスタート!)

『千葉ルー』によると
鉄腸さんはFacebookで何千人ものルーマニア人に友達申請を送ったらしい。
その上で「ルーマニア語の小説を読まないか?」と呼び掛けている。
それらの行動がきっかけとなり、千葉から出ることなく、引きこもったままでルーマニア語作家になったという、すごい経歴の持ち主だ。

私はうつを患って、働けなくなったことで、もともと高くない自己肯定感が地の底に落ちた。
「社会の役に立てていない」という後ろめたさ、罪悪感にさいなまれて
いろんなことにチャレンジする勇気、行動するパワーを失っていた。

だから鉄腸さんにどうしても聞いてみたかった。

「引きこもりの経験を通して、自己肯定感が下がっている中、どうしてそんなに行動する勇気を持てたのですか?」

鉄腸さんは、「インターネットの軽さ」が行動のハードルを下げてくれた、と答えてくださった。
対面で行動をするのに比べて、Facebookの友達申請は、申請ボタンをタップするだけでできる。
そういう「軽さ」によって行動する勇気が持てて、インターネット上でコミュニケーションを図ることを繰り返したおかげで、苦手意識のあったコミュニケーション能力の底上げになったのだ、と。

行動するためのハードルの下げ方は、人によって違うだろう。
でもインターネットの「軽さ」を利用するのは間違いなく今の時代に合ったやり方だと思う。

千葉ルーを読んで、鉄腸さんともお会いできて。
私は希望をもらった。「希望」と言葉では表現しきれないほど大きな力だ。

うつだから、統合失調症だから、働けていないから、生活保護を受けているから。
だからできないと思っていたこと。
どうせ自分になんてできないと思っていたこと。
全部ぶち壊された。

だって、鉄腸さんはうつや引きこもりを経験しながら、作家に、しかも異国の作家になったのだから。
難病にかかっても、その勢いは留まるどころか強まるばかりだ。

まだ、私には、気力や体力がない日が多い。
だけど、ちょっとでも、日々進んでいきたい。
私も作家になりたい。どうしても。
自分の人生だ。やりたいことをやりつくして、幸せに生きたい。
そうして、同じような立場で孤独を感じている人に向けて「好きに生きて幸せになっていいんだよ」と伝えたい。

私はまだ商業作家ではないが、毎日文章を書いている。
好きなことをやれている。商業作家になることは、文章を書くための手段にすぎないのに、いつの間にか目的と手段をはき違えていた。

仕事になろうが、なるまいが、やりたいことをやれているのなら、その人の人生はそれで満点だと思う。

ゲスト回はおかげさまで盛りあがりまくったため、3週連続でお送りする予定だ。
三人の熱のこもった回となっている。ぜひ聴いてみてね。

うつ病のさなかで記事を書いているので、サポートしていただけると生きるためのパワーをもらえます。いただいたサポートは、記事を書くための、本代に充てさせていただきます。なかなか文化的な活動に充てる費用が捻出できないので、サポートしていただけると本当にありがたいです。