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マネキンの仕事(短期の仕事③)

こんにちは「犬にだけは好かれるタロティスト」チャイです。

失業&就活中…そして、ペットロス中の独身女です。

仕事がなかなか見つからず、単発の仕事を繋げて生きているところ。

そして、最近は妹の力を借りて…なんとか週末だけの仕事をしているのだ。

妹は、長年宝飾関係の卸の会社で勤務している。
その中の部門で、クライアントの宝飾を扱う会社からの求人を斡旋するような業務の営業担当として数年前から仕事をしていた。

簡単に言うと、「マネキン紹介」だ。

マネキンの仕事は、不特定多数のお客様に対して、商品の魅力や素晴らしさをわかりやすく説明し、アピールをする仕事です。 仕事を通じて、プレゼンテーション力を身につけることができ、さらに人をひきつける話し方やコミュニケーション力の向上ができる。[バイトルより]

✴︎派遣と似ているが、ざっくりと言うと雇用関係の違いがあるだけなので人から見ると「マネキン」も「派遣」も変わりない。

■先に言っておくが、ディスプレイで服を着せられた人形のことを「マネキン」と思っている人がまだいそうだが、それとは違います。

✴︎✴︎✴︎

■わたしは、派遣会社に登録していた。
派遣だと、派遣法があり単発の仕事ができないことが多いのだ。

1日の日雇派遣ができる人には条件がある。

いわゆる「日雇い派遣」に当てはまる人はこのような条件なのだ。


●60歳以上
●学生
●副業(主たる収入が500万円以上)
●主たる生計者ではない(世帯収入が500万以上)
翻訳、調査、研究、OAファイリングなどを始めとする特殊な職種


なので、一人暮らしの女性は必然的にできない人が多い。
うまく、「請負」の仕事があれば良いのだがタイミングによる。

一方、マネキンはハローワークに似ている形態だ。
仕事を紹介する「紹介所」なのだ。

比較的年齢層が高い人の登録が多い印象。
宝飾関係だと特にベテランが多いのも目立つ。

ベテランの登録者が多いことで「プロの販売員」としての意識を高くしないといけないし、それを要求されることが多いという印象だ。

これも個人的見解だが、人間関係が厳しいのも「マネキン」なのではないかと、経験から思っている。

ベテランが集まると、自分の考えを曲げない人が多いので何かと大変で、足の引っ張り合いも多いので、心を開かず淡々と仕事をする心構えじゃないといけないんだろうなと思っている。

自分の話は、絶対にしない。

それが大切だ。

単発の仕事だけで、生きている人達も多いので、仕事の取り合いもあるようで聞いてるだけで頭が痛くなる。

✴︎✴︎✴︎

そんなわけで、マネキンとしての仕事を週末にすることになったのだ。

仕事は複数の作家のポップアップショップの販売員だ。

絵画、版画、写真、アクセサリー、オブジェ、陶器…など。

今までわたしがやってきたこととは違うような商品だ。

作家の魂が込められているものを売る仕事だと思った。

いわゆる、「作品」を販売するのがわたしたちの仕事だ。

事前に研修もしたのだが、作家のプロフィールやインタビューなどを読んで頭に入れたのだ。

しかし、当日になるとやっぱりうろ覚えになり忘れてしまうのだ。

最初は、なかなか声をかけても説明できない自分がもどかしすぎる。

✴︎✴︎✴︎

今回、たまたま追加人員が必要でシフトに入れていただいたのだが、リーダー格の人が顔見知りだったので安心した。

40代後半〜50代後半のスタッフが6人集まった。

1日2人〜3人体制だ。

最初の仕事の日。
わたしと一緒にKさんが初めての出勤だった。

もうひとりは、前日に入っていたHさんだ。
1日前だから、一応は先輩になるのだろうか。

その3人とクライアントの会社の社員が応援に来ていた。

Hさんは、わたしたちが初めてだからか、最初から上から目線で融通のきかない感じの笑顔の全くない印象。

憂鬱に感じたが、1日早くスターとしたHさんに、教えてもらわないと仕事ができないのだ。

とても感じが悪い。

クライアントの社員には、優しい笑顔で微笑み、悪く言えば媚びているのがわかる。

わたしたちふたりには態度が違うということに気がついた。

何か質問しても、話しがあちこちに飛び言葉が多すぎる。
回りくどい話はクセなのだろうか。
数秒で終わる話を10分くらいかけるのだ。

余計な言葉ばかりで頭に入らない。
頭の整理ができない。

途中で「それはわかりましたので、こういうときはこうしたら良いということですね。」と、ついついわたしも言葉がキツくなってしまう。

すると、「そのお話しは次の段階でしようと思っていたんです!」と更に強く返ってくる。

雑巾一枚のこと、鍵ひとつのことをクドクドと言う。

そして、わたしたちのやり取りを聞いてるKさんが「そんなことどうだっていいじゃない!人それぞれのやり方でいいじゃない!」と強く言う。

いったい、3人で何をやってるのか。

しかし、とにかくこの1日はこの人から教えてもらって耐えるしかない。

✴︎✴︎✴︎

閉店してからも要領が悪く、3人そろって残業1時間以上になってしまった。

20時閉店なのに、21時を過ぎてしまったのだ。

帰り道、別れてからKさんがわたしを追いかけてきて、不満をぶちまけてきたという感じだった。

わたしと、同じように感じていたことがわかった。

次の日は、リーダー格のTさんがいるのでその人から教えてもらうことに決めたのだ。

ここから、新しい人も登場するので登場人物をまとめてみる。

■Hさん
わたしより1日前に入った真面目で堅物の人
■Kさん
わたしと一緒にスタートした人
■Tさん
リーダー格の人

✴︎✴︎✴︎

そして、翌日。

「おはようございます」とHさんに声をかけても怖い顔をしてレジ金を数えていた。

わたしのことは、仕事に集中していて気がつかない。

真面目で周りが見えないんだな…と、思いながら着替えて掃除をしていると本社から電話がきたようだ。

聞いていると「まだ、開店しておりませんのでこちらから折り返しご連絡をさせていただきます。11時10分くらいにご連絡致します」と言っていた。

わたしは、吹き出しそうだった。

開店前だから、会社の人は電話をしてきたのではないだろうか。

わたしがいるのだから、掃除くらいしかやることはない。

掃除だって、開店してからでも細かいことはできるのだから、面白い人だなと思っていた。

どこまでも真面目な人なんだ。

✴︎✴︎✴︎

そして、遅番でリーダー格のTさんが出勤してきた。

Tさんは、顔見知りなので安心して過ごせる。

昨日Hさんに教えていただいたのですが、説明がわかりにくく頭の中がゴチャゴチャだから、申し訳ないけどもう一度教えてほしいという話をした。

Tさんは、心良くいいよーと言ってくれた。

Tさんはいつも凄く明るくて笑顔の方なのだ。

Hさんは、Tさんに一目置いているのだろうか。

前日と態度が違い、オドオドしてションボリしていた。

Hさんが何か話すと話が長いからか…Tさんはキッパリと話をシャットアウトしてキツく注意をすることが見受けられた。

Hさんもその日は、失敗続きで笑顔も更になくなり、被害妄想のように「さっきのお客様は、わたしのことを怒っていたに決まっている」そんなことばかり言う。

たった2日だったが、疲れが酷かった。

このメンバーとの職場は1ヶ月のポップアップショップだと言うので、わたしは日数が少ないが自分に集中して頑張るのみだ。

リーダー格は、TさんだがHさんの方が日数が多いので、これからどうなっていくのだろう。

それと、もうひとつは…

初日にわたしと一緒だったKさんはリーダー格のTさんのことを嫌い、Tさんも Kさんを嫌っていたことを知った。

ふたりは、始めは同僚で仲の良い友人のようだった。

わたしは、どちらの話しも聞いたが、
どちらの言い分もわかる。
でも、どちらの話しも言うわけにはいかないから、また面倒くさいことを聞いてしまったと思った。

ただ、以前わたしもリーダー格のTさんに嫉妬していた時期があったのだ。

ふたりで仕事をするとしたら、Kさんからの言葉通りの「抜け目ない」ところが目立ち、一緒に仕事をすると自分が情けなく、立場がなくなるような思いにさせられるのだ。

そして、Tさんはどこに行ってもクライアントに好かれるのだ。

見た目の華やかさと明るさは認める。

個人的にお菓子を渡したり、クライアントの会社中の人たちに挨拶にまわったり…。

良く言えばコミニケーション能力のとても高い人。

悪く言えば、KY的なところがあるのだろうか。

一緒に仕事をすると、気の利かない人と思われたんじゃないか、惨めな気持ちになるような気がするのだ。

なので、Kさんの話しを聞いていて「わかるわ」と思ってしまう。

けれど、今回Tさんと仕事をしていてわかった。

抜け目なく見えるところは、今回は天然として片付けるとして…

こちらの作家について勉強をしていて、短期間で接客が誰よりもできているのだ。

そして、明るいキャラクターで言葉のボキャブラリーが豊富なのだ。

わたしは、その点がまだ勉強不足で次回の仕事のときまで、頭に叩き込むことを誓った。

嫉妬している場合ではないのだった。

わたしは、今まで芸術には触れていない人生だった。

しかしながら、ご縁で芸術作品のお仕事をさせていただいて、作家の思いを読んでいると、様々なストーリーがあり出来上がった作品なんだ…と、とても興味深かった。

一点一点が、作家にとっての子供とか分身みたいな存在で大切な作品なんだと改めて思ったのだ。

もっと、もっといろんなところで発表できるところができるといいなぁという感想です。

いろんな単発の仕事をしながら、自分の中で様々な経験をさせていただくことに感謝です。

✴︎今回は、わかりにくい文章になってしまいました。

(タロットカード 小アルカナ ワンド5)

異なる考えや価値観の集まり。

その中で、ライバルにもなることもあるだろうね。

でも、様々な意見や議論は他者との関係では当たり前なわけだし、関係を築くことができればいいよね。

この仕事が終わったとき、実り多い時間だったなって思えたらいいな。

人間関係丸くおさまるといいなという気持ちをこめて、イラストを使用しました。

チャイ

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