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アメリカ臨床大学院での学び③

2020年12月にピッツバーグ大学へ来て4ヶ月。こちらでも桜が咲く季節となってきました。

下行性神経伝導路に関する復習について書いていきたいと思います。前回の上行性伝導路についてはこちら

Ventromedial Pathways 腹内側路系

 Vestibrospinal tracts 前庭脊髄路
 迷路からの情報を伝える
  Medial 内側
  副神経と関連し、頸部や肩甲骨挙上の動き人に関わる
  Lateral 外側
  体幹を起こした状態を保ち、伸展筋群を刺激することでバランスを保つ

 Reticulospinal tract
 網様体脊髄路
  Lateral外側
  延髄から起始し、体幹の伸展を抑制する
  medial内側
  橋から起始し、体幹の伸展を促通する

etc.

上記は一部の例ですがこれら下行性伝導路と、前回の記事にあげたような上行性伝導路をどこから起始してどこに終わるか?を詳細に、図に描きながら覚えていきます。

そして、当たり前ですが細かい内容まで英語のみで学ぶので若干疲れている時もあります。と言うか結構疲労しながら学んでおります。

これらは今後の運動学習、前庭理学療法、神経系のレッドフラッグススクリーニングにつながってくると思われます。特に前庭理学療法に関しては、カリフォルニアでのpost professional DPTやピッツバーグ大学のアドバンスコースで学び、それを元に実際に介入も経験しました。それらの元になる部分をまた詳しくかつ英語で改めて学べているのは非常に貴重な経験だなと思います。

神経系に関してをしっかりと学び直すと運動器にだけ着目するのではなく、「どのような情報が脳に戻り、そして送られるか?」を改めて深く考える機会になります。筋骨格系の方の問題であっても、どのようなメニューを伝えるのが良いか?伝え方は神経系の観点でも適切か?末梢の組織は運動学習に必要な情報を中枢に送れる状態に整っているか?など、他の講義でもあるエビデンスを大事にしつつもより目の前の方に適切な介入と言うものが行いやすくなるイメージが湧きます。

下降性、上行性伝導路をどこの高さでどの神経核を経由して上下するか?脳幹の横断面で脳神経や小脳脚の位置などはどうか?特殊感覚(視覚や対光反射など)の経路は?など、これらが試験という形で出されます。あまりに点数が悪い場合は落ちることもあるのでプレッシャーがないわけではないですが、「試験や発表は成長できる最高の機会」です。この機会にしっかり学んだ内容を復習していこうと思います。2021.4.9

次回は応用レベルの話がなされる講義にも少し触れたいと思いますと言いつつ、試験勉強に戻るために筆を置きたいと思います。(実際パソコン打つ手ですけど。)

私の経歴や関わっている事業はこちら

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