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アメリカでの就職活動について

 アメリカで理学療法士(以下PT)として就職できるか?2021年12月時点での私の現状や身の回りの現状をシェアしていこうと思います。

渡米前の現状
渡米前に言われていたのが、
・訪問リハビリ、高齢者施設は現地のPTから人気がなくビザが出やすい
・*就労ビザを出してくれる外来整形クリニックはなかなかない
・OPTビザ(大学や大学院卒後にPTの場合1年間働けるビザ)で働いたら帰国しなければならないかもしれない

*外国人が働けるようにするには多額の費用と手続きに手間がかかります。後にちゃんと情報があればある程度ビザを出してくれやすくする交渉ができたり、エージェント経由で一定期間働くと就労ビザが出るという道もあることはわかってきました。詳細は繊細な問題も含むので今のところ書きませんが、卒後のOPTビザ以降も残れる可能性は探せばあるということはお伝えしておきたいと思います。

就職活動
さて、就職活動はどのように行ったか?です。
主には
・直接その施設に問い合わせ(実際にそこで患者として理学療法を受けたりもしました。)
・LinkedInというサイトを経由してでした。私のプロフィール

 以前のnoteにも書きましたが、見学にも行ったことがあったこちらの施設に応募して落選しました。全米で有名な施設で、スポーツに関連した脳震盪や前庭リハビリテーションのチームの求人でした。Dr. Whitney、Professor Timkoと前庭リハと整形外科理学療法でとても有名な教授たちから素晴らしい推薦状をいただきましたが、面接が行われることもなく落ちました。そもそも私のような学生ビザしかなくビザサポートが必要な人を人気施設が臨床分野で雇う必要がない(ビザサポートの数がもともと少ない)と、「内部で事前にある程度決まっていた場合もあるからね」という話もありました。ただでさえ倍率は高かったと思われるので、採用される可能性は低かった、かつ採用されていたとしてもビザサポートをしないと言われれば卒後1年で帰国の可能性もあったと思われます。

 ただ、LinkedIn経由ではそこそこダイレクトメッセージが来て、ビザサポートもするというものが何個かありました。私の場合はニューヨーク州のライセンスを取得した後にペンシルバニア州、ハワイ州とライセンスを取得しましたのでその3州で仕事を探している、と登録してありました。あまり活発にポストはしてなくて、2019-2020年に在籍していたロマリンダ大学時代にLinkedInのアカウントを作ってから7ポストくらいかしていなかったと思います。ただ、オーストラリアで活躍している作業療法士の沖田勇帆くんに教えてもらい、ちゃんと途中からレジュメとして機能するようにプロフィールは整理しました。勇帆先生(LinkedIn profile)ありがとう。

 求人自体はたくさん出ているのですが、直接相手先からメッセージがきて本気そうだったクリニックのものは

ハワイ州1ヶ所
カリフォルニア州4ヶ所
ペンシルバニア州3ヶ所
ニューヨーク州4ヶ所
他、日本の軍事基地で働く気はあるか?が3つ(大学のメール、個人メール、LinkedIn)
積極的に応募したのはピッツバーグ大学の関連病院だけだったので、渡米前よりは関心を持ってもらえている印象でした。

 上記の中で就労ビザサポートをしてくれるという条件だったところは
ハワイ1ヶ所
カリフォルニア1ヶ所(カリフォルニア州免許を取っていないと伝えたら免許取得の費用もサポートすると)
ペンシルバニア州1ヶ所
ニューヨーク州3ヶ所
の合計6ヶ所
 ちなみにペンシルバニア州は応募したところ以外では就労する予定がなかったのと、カリフォルニア州に関してもPTLAというスーパーバイズ下で半年臨床するシステムを使えば免許取得も可能ですが同様に就労するつもりがありませんでした。なので、ビザサポートに関して質問し忘れたところもあり、今後それらの州で就労をご検討の方がいらっしゃれば直接聞いてみると実際はサポートしてくれるというところもある可能性があります。PTの準永住権グリーンカードに関して、PTのビザ取得過程に詳しい台湾人PTと、カリフォルニアとニューヨークの移民弁護士に確認をした範囲では、現在でもPTはスケジュールAといって、手続きをすると一番早くグリーンカードが届く職種に分類されています。これも交渉次第だと思います。ここでは就労ビザサポートがあるところだけあげていますが、もちろん逆もありました。入ってみたかったニューヨークの病院グループの求人は問い合わせたところビザサポート一切なしとのことでした。ということでそのグループに関しては応募できないということになりました。

何に対して求人が来ているのか?
 要因ははっきりとはわかりませんが、メッセージのコメントやそのクリニックのホームページを見ている限り、
・アメリカ理学療法士免許待ち
・Doctor of Physical Therapyの学位があってホームページなどで広告しやすい
・書いてある経歴からクリニックで即働けそう
なのではないかと推測しています。
 ロマリンダ大学自体のクラスメイトはインドと台湾の方が多かったですが、就職に失敗して自国へ帰ったという方は単純にアメリカのPT国家試験に受からなかった方々のみでした。それ以外で就職自体できなかったという方は今のところ誰も聞いていません。
※あくまでも2021年12月までの私の周囲のtransitional DPTコース卒業者の現状である、と捉えてください。

まとめ
・渡米前に思っていたよりはこれを書いている時点で求人かつ就労ビザを出してくれるところはあった
・LinkedInに登録してしっかり経歴を書いておくとリクルーターから連絡をもらえる
・しっかりビザに関する知識を持って交渉すれば就労ビザの獲得も不可能ではない
 オファー内容はさまざまなものがありましたが、ごく短時間評価してアシスタントやエイドに運動療法はお任せするタイプの系統のクリニックは個人的に好みませんでした。給与だけでみるとその系統のクリニックの方が実際の提示は高かったのです。しかし、ニューヨークで、来院されたクライアントさんに時間をかけて向き合えそうなところを私は選ばせてもらいました。今後渡米してPTになることを考えている方の参考、そして勇気になれば幸いです。

最後に、ニューヨークでまた食べたい二郎系ラーメンを全然関係ないですが貼っておきますw

 tabetomoNYCのラーメン

私の経歴や関わっている事業はこちら


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