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中田敦彦と松本人志のくだりはまさにThe Beatlesだ

 スガです。

 結論から言うと「権威を否定して生まれるコンテンツが存在する」ってことです。以下、根拠をダラダラ述べます。

 中田敦彦さんがYouTubeで松本人志さんに対するお気持ち表明動画を出し、今世間はそのことでもちきりです。動画の内容は要約すると「松本人志がテレビを独占しすぎじゃね」ってことです。
 それはそうだなと思います。お笑いのショーレースやバラエティ番組は大体松本さんが関与している印象です。(あくまで私の印象なので、実際のところは意外とそうでもないかもしれません。)また、松本さんがあまりに独占しているとお笑いの価値観も独占することになる懸念があります。本来面白いのに松本さんが面白くないと判断したことでそれは面白くないという評価でかたまる可能性があります。
 一方で松本さんはやはり面白いです。これは主観ではなく、テレビでよく見ると言うことは松本さんを面白いと思う人が一定数いて、その需要に応えた結果そうなっているわけです。そもそも面白いコンテンツ(IPPON、写真で一言、笑ってはいけないなど)を生み出したその功績は評価され、テレビによく見るのはその結果とも言えます。なんならいまだに面白いコンテンツを作っているわけですから、松本さんがテレビを独占していることはもはや妥当とも考えられます。また、松本さんを崇拝するお笑い芸人も数多くいるわけで、やはり偉大です。
 さて、この話題ですが、松本人志The Beatlesに置き換えても大体成立します。音楽家は口を揃えてThe Beatlesは偉大だと言います。それ一色というのは面白くない一方で、音楽のほとんどのアイデアを生み出したその業績は計り知れません。中田さんはThe Beatlesを今批判している様なものです。
 The Beatlesを批判するという行為は音楽が好きな人間には信じ難い行為ですが、The Beatlesを否定する、あるいは影響を受けなかったことで生まれた良い音楽というのが確かにあります。代表的なのはアメリカのロックバンドVelvet Undergroundです。メンバーの1人であるLou Reedはインタビューで「The Beatlesなんて一度も好きになったことはない。」なんて言っています。同じくアメリカのロックバンドThe StrokesのメンバーであるJulian Casablancas「The Beatlesを好きじゃないことが自分の長所」だと語っています。
 これこそが結論である「権威を否定して生まれるコンテンツが存在する」ということの裏付けです。なので、松本さんにうだうだ言った中田さんの言動は、それほど悪い行為ではないと私は考えます。松本さんのことが好きな人からすれば気持ちのいい話題ではないので、炎上するのも妥当ではあるのですが。

 このムーブメントから、「松本さんにはウケが悪いけど面白いコンテンツ」の発掘が進めば良いなと思います。

 以上です。


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