短編:【ハッピーエンドが待っている】
「ちょっとそこのオジサン!」
目の前のデスクから声。
「…ねえ!センセー!」
「いまオジサンって…呼ばなかった?」
原稿を描いている男性漫画家。
「…アレですよ、学校の先生をオカアサンって呼んじゃう、アレ。…そんだけ心を許しているってことじゃないですか!」
いつものように受け流す。
「はいはい…」
私が描くキャラクターが話し掛けてくる。
「それよりセンセー、このストーリー、このまま進んで大丈夫?」
「なんで?」
「いや、なんかバッドエンドのフラグが立ってるし…」
主役級の彼