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組織として安定した仕事をするためのIT知識 | vol.003

こんにちは、エンジニアの「すえ」(@sueTech_)です。

今回は、組織として安定したお仕事をするために使えるIT知識をご紹介します。
こちらの知識を知った上で普段のお仕事をすると、今までは気づかなかった業務改善点が見つかるかもしれません。

エンジニアの思考を取り入れて、あなたのお仕事をどんどん良くしていってください。


ブラック労働の根源!? 「単一障害点」

今回ご紹介するのは、「単一障害点」と呼ばれる考え方です。

単一障害点とは…
・SPOF(Single Point Of Failure)と呼ばれるものです。
・システムを動かすために必ず必要な要素のうち、システムに一つしか存在せず、それ自体を代替する仕組みを持たない要素のこと。
・その要素が停止すると、システム全体の稼働も停止してしまうような要素のこと。

つまり、
仕事に絶対必要かつ代わりが効かない重要なヒト・モノ・コトです。


実際のエンジニア業務では、このようなケースが当てはまります。

・データベースが1つしか存在していない
・サービスを動かすサーバーが1台しか存在していない

上記の例では、データベースが何かしらの理由でダウンした場合、その他のシステムを動かすために必要な要素が全て正常稼働していても、システムは止まってしまいます。

そのような、動作させるために絶対必要ではあるが、何かあった際にそれをカバーするような仕組みが存在していないところを単一障害点と言います。



単一障害点を生むアンチパターン

ここでは、システム領域以外で単一障害点が発生してしまうアンチパターンを見ていきましょう。

牛丼チェーン店でのワンオペ

まず初めに、分かりやすい例として「牛丼チェーン店でのワンオペ業務」が挙げられます。深夜・早朝帯に一人でお店を切り盛りしているスタッフの方を見たことがある方は多くいらっしゃると思います。

そのようなワンオペ時、一気に10名のお客様が来店し、慌てたスタッフの方が火傷をしてしまったとします。
火傷してしまったスタッフの方はサービス提供が困難になりますが、店内には代わりのスタッフもおらず、すぐに呼び出すことも出来ません。

そうなると、「注文を受け、調理・提供し、会計する」というシステムが止まってしまいます。


引き継がれてきた秘伝のExcelマクロ

社内で業務管理に使用しているExcelに、それが無いと仕事にならないような人もいるような、みんながとても重宝しているマクロが組み込まれていたとします。

そのマクロ作成者は社内で唯一のIT知識を持った人材で、その人が病気になってしまい長期休職もしくは退職してしまった場合、Excelのバージョンアップなどでマクロが動作しなくなったしまうと誰も修復できなくなってしまいます。

そのように特定の個人に依存した知識(属人化)も単一障害点となり得ます。


特定の人に依存したワークフロー

社内で他部署に連携するにも上長の許可が必要な場合など、特定のアクションを行うためには必ず許可が必要な場合があります。

その際、権限を持っている人が大量に仕事を抱えていて、申請への許可が後回しになってしまう場合にはワークフローが止まってしまいます。

このような特定の個人に依存した仕事の仕組みも単一障害点となり得ます。



解決するためにはどうしたらいいのか

ビジネス現場で単一障害点が発生する原因は、このような原因に集約されます。

・知識を共有する仕組みが無い
・ヒトやモノが不足している
・特定の業務が個人に密接に紐づいている

知識を共有する仕組みが無い

Webサービスを提供しているIT企業などでは、知識が特定の個人にとどまらないようにドキュメントを作成しているところが多いです。

社内決裁・申請の手順から、業務の進め方、システムの仕組みに関する情報など、日々ドキュメントに残しながら仕事をしています。
最近、流行っているNotionだったり、Google DocsやConfluenceといったサービスなどを使用して社内のナレッジをきちんと蓄積・共有していきましょう。

Notionは使いこなすまで少し学習コストが高いかもしれません。まずは、手軽にGoogle Docsなどで初めてみることもおすすめです。

Wordなど、ファイル単体で管理してしまうと微修正するたびにダウンロードする手間が生じてしまいます。
そのため、複数人で共有するドキュメントはクラウド環境に置かれることをおすすめします。

また、ペアプロ・モブプロといった複数人でひとつのタスクに取り組むといったことも行われています。

ドライバー・ナビゲータという役割に分かれて、指示出し・実行の役割をそれぞれが担いながら、ひとつのタスクを進めていきます。
OJTなどでもよく取られている手法かもしれませんが、複雑な業務にあたる際にも非常に有効です。


ヒトやモノが不足している

業務の自動化や削減の方向性で検討しましょう。定型的な業務や慣例的に引き継がれてきた業務など、自動化・削減できるものが無いか検討されることをおすすめします。

計算系や繰り返し行われている業務は自動化・削減できる余地があるかもしれません。退屈なルーティンワークはシステムに任せるのが一番です。


特定の業務が個人に密接に紐づいている

業務フロー自体の見直しをおすすめします。業務フローをフローチャートに書き表して、あらゆるフローが特定の個人を通過していないか確認してみてください。

部署・チームにタスクが紐づくように、ドキュメントを上手く活用して負荷分散できるところが無いか検討してみましょう。

フローチャート作成ツールもご紹介しておきます。


以上、今回は「単一障害点」という考え方を実務にどのように活かすかというお話しをさせていただきました。
もちろん、全ての業種・職種に活用できるお話しばかりではありませんが、少しでもお役に立てれば、幸いです!

それでは、また次の記事で!



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