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こんにちは。

対話による組織変革の会社Co-Evolutionの
末広信太郎です。


今日は、

「考えるな、感じろ」

についてです。


「考えるな、感じろ」という言葉は、
ブルースリーの映画『燃えよドラゴン』
の中で出てくる言葉です。

頭でやり方を考えながら蹴りを出す弟子に、
主人公役のブルースリーが言います。

"Don't think. Feel!"
(考えるな、感じろ)



私たち現代人は「思考」がとても得意です。

学校教育でも、ひたすら思考することを
要求される。

「思考する」

そして「答え」を出す。

これが、私たち現代人の生きていく
基本姿勢になっている。


仕事においてもそう。

問題の原因を分析する。
リスクを洗い出す。
対策を考える。

思考中心で仕事をしています。

ロジカルであることを求められる。

私も社会人なりてのころ、思考力を
磨きたくて、一生懸命ロジカルシンキング
本を読んでいたことを思い出します。


思考のメリットは「再現性」です。

近代に入ってからの「科学」の発達と
「思考」の発達は、同じコインの裏表。

過去の現象を分析して法則を見出せれば、
未来を予測することができるはず。

なので、私たちは仕事においても、思考を
働かせながら、再現性高く、目指す成果を
達成しようとします。

「思考」は基本的にスッキリ白黒つけたい
性質を持っています。

「答え」を出したがる。

全てロジックで整理できたら、白黒
ハッキリしてとってもスッキリした世界。

何が正しくて、何が間違っているか、明確
な世界。

変化のスピードが比較的緩やかで、何が
正解かが比較的明確な時代には、
「思考」で正解を見出すことが競争優位に
つながりました。


しかし、今の時代は、カオス。
複雑性も変動性も激しすぎて、誰も明確な
正解を示せない時代。

はっきり白黒つけられない。

正解も一つとは限らない。

この時代には、「思考」だけでは競争優位
になれません。

なぜなら、思考の機能は「過去」を分析
して「再現性」を見出すこと。

変化が激しすぎる時代には、過去と未来が
不連続になります。

思考で捉えた「過去」は、今現在ではない。
それが未来に再現されるとは限らない。

変化の時代に必要なのは、「今この瞬間」
に立ち現れつつある「未来」を捉えること。

これは、「思考」では捉えられません。

「感じる」ことが必要です。



「感じる」ことは「今この瞬間」を
キャッチすることです。

感じると、今この瞬間にある豊かさを
捉えることができます。


思考は言語に縛られます。

言語で拾えるものは、全情報の中の
ほんの一部。
動画の一部を静止画で切り取ったような
もの。


一方、感じることは人間の感覚全部で
情報を拾うこと。

言語で拾える情報が静止画だとすると、
感じることは動画をそのまま体験すること。

拾える情報量が、思考とは比べものに
なりません。


思考がダメということではありません。
得意なことは得意な方にやらせようと
いうこと。

思考の機能は取捨選択。

取捨選択を先にやってしまうと、
新しい情報は入ってきません。

初めから取捨選択していたら何も
生み出されません。

まず感覚で感じる。
今ここにある豊かな情報を受け取る。

その上で、しっかり受け取り切った後に
初めて思考で取捨選択する。

感覚がフロントで、思考はバック。
そんなポジショニングで考えると
いいかもしれません。

まず感じる。たくさん感じて受け取る。
その上で、考える。判断する。



実は、思考は「創造」が苦手です。

思考が特なのは判断すること。
分解したり、分類すること。

創造とはゼロからイチを生み出すこと。


創造は「感性」から生まれます。

「感じる」と創造が起こります。

「起こす」のではなく、「起こる」。
これがポイントです。



たとえば、愛を感じてみましょう。

あなたが大切に思う人を思い浮かべて
みます。

その人の痛み、苦しみ。

その人の喜び、しあわせ。

あなたのハートで感じてみます。

少し時間をとって感じてみます。







するとどうでしょう?

自然に

「その人の痛みや苦しみをなくしたい。」

とか

「その人の喜びやしあわせを守りたい、
広げたい。」

そんな想いが湧いてきませんか?


それが「起こる」ということ。

感じると「起こる」のです。

それはとても自然なプロセス。

自然に起こることを許していけばいい。

これが創造のプロセスです。



感じることは「愛」です。

「愛」から「創造」が生まれます。

愛は女性性、創造は男性性。

陰と陽の循環。

これは宇宙の創造の原理。



近代は、男性性優位の時代でした。

愛がない状態で、創造を頑張ってきました。

しかしそれもそろそろ限界かもしれません。

「誰かのために」という愛がない状態で、
ただ成果を出そうとするのは、人を
すり減らします。



だから感じてみましょう。

自分自身の状態。

目の前の人の状態。

この場の状態。

この組織の状態。

会社の状態。

お客さんの状態。

社会の状態。


あなたの中にどんな想いが生まれますか?
どんな創造が起こりますか?

それが起こることを許しましょう。



お互いを「感じる」コニュニケーションが
「対話」です。

お互いの内面に起こっていることを、
言葉で表現する。

それはただの言語だけのやりとりでは
ありません。

言葉にのせて、お互いの感情のエネルギー、
想いのエネルギーを受け取り合っている。

対話すればするほど、「感じる」範囲と、
深さが広がっていきます。

愛の範囲が広がっていきます。


そこから、創造が生まれます。

誰かの痛みや苦しみをなくすための創造。

誰かの喜びやしあわせを広げるための創造。


ビジネスとは創造です。

だからビジネスには愛が必要。


今日は、「感じる」を意識しながら、
過ごしてみてください。



それではまた次のメールで。

末広信太郎

P.S.
とてもご好評いただいている、ソニーの
組織開発アドバイザー、望月さんとの公開
対話
『組織文化はいかにして作られるのか?』
公開対話会 〜組織文化と対話の関係性〜

第3回目、引き続き参加者募集中です。

次回は実際に対話で組織文化を作った
実例を共有し合います。

なかなか聞けない貴重な話になるでしょう。

2月22日(水)12:00〜13:00
『組織文化はいかにして作られるのか?』
公開対話会③ 〜組織文化と対話の関係性〜
https://peatix.com/event/3448827/view


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・チームや組織・会社の枠を超えて人を巻き込み共創を生み出すリーダーシップを身につけたい
・メンバーや社員の自律性を伸ばしたい
・本音で話せる心理的安全性のあるチーム・組織を作りたい
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「『対話』を日本中の組織に広げる」というビジョンで活動しています。

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