思考メモについて⑥ 記憶の小部屋を開放せよ
僕がなぜ思考メモをスマホに残すことにこだわるのか。
ノーベル賞も受賞した脳科学の利根川先生の一言、「最新の脳科学で、アルツハイマーの患者でも、記憶は作られるが思い出せないことが分かってきた。」がベースになっています。
なるほど、一端覚えた素晴らしい知見は脳のどこかに詰まっている。つまり、人間の脳には、記憶の小部屋が無数にあるんだなと僕は思いました。
そして、それを活用しようとしても思い出せないことが、時に人間のネックになっている。
とすれば、それをいつでも開けるようにする仕組みがあればいいのではないかと考えたのです。
次に、これはNHKの地球タクシーを見ていた時の運転手とインタビュアーのやり取りから、思わずメモしたこと。
「人々の記憶っていうのは景色と紐づいているよね。例え1回しか訪れなかった地でも、その景色が鮮明であれば一生脳に残るものになる。」
ああっ、記憶というのは単要素ではないのだな。その時の景色も含めて、色々な要素が紐づいている。だから何かの記憶を引き出すのには、そこに紐づいている他の要素を刺激として与えれば、当時の記憶に舞い戻ることができやすいのではないかと考えたのです。
紐づいている他の要素とは?
景色もそうでしょうし、音楽もそうですよね。懐メロを聞くことで、当時の記憶が蘇ってきます。
日記がいい例です。「ああっ、あの時こんな気持ちだった。」
したことと気持ちがシンクロしてくる。それが楽しいからこそ、日記というフォーマットにして残しているのでしょう。
そして、メモの残し方もそのように、記憶の小部屋を開放するようにすればいいのではないかと思ったのです。
ここでは、残し方の方法論です。
つまり、気づいたり、発見したりした時の気持ちの高揚を共に残すのです。
例えば、僕はその時の自分の知見を感動の接頭語、接尾語をつけるようにしています。
その時に脳の気持ちを描写しておくことによって、思考そのものを再現しやすくなると直感するからです。
思考メモの残し方のちょっとしたティップスでした。
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