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マーケティングプランナー。前職は博報堂で海外に13年駐在。(株)TOMを設立しマーケティング最前線で働く。(株) 本TUBE取締役。趣味は男声合唱と将棋。会社のHP:https://topofmind.co.jp/main

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AI時代の泳ぎ方⑰ AIはバカを量産する?

今回は閑話休題。標記の疑問について筆者の考えを述べてみたいと思います。 宿題もリポートも生成AIが作った「正解」丸写し 2024年4月30日の読売新聞オンラインに上記のような見出しの記事が載っていました。 記事の要約は以下です。  ↓ 生成AI時代の学び方に関する象徴的な記事だなと思いました。 しかし筆者は、宿題もリポートも生成AIが作った「正解」丸写しが全く良くないことなのか疑問を抱いています。 そもそも、宿題のお供として昔からアンチョコ(正式に言うと、教科書ガ

    • AI時代の泳ぎ方⑯ 【生成AIを使って思考の生産性を上げる企画の要領 実践編Ⅱ】

      今回も企画の実践例を解説したいと思います。 オール電化キッチンカーの販売戦略 テーマは、「オール電化キッチンカーの販売戦略」にしました。 対象は前回と同じくキッチンカーです。 前回は、新商品の提案を主軸におきましたが、今回はそれを前提として、新製品をどう販売していくかという販売戦略に重心を置いた企画書にしようということです。 この作業を通じて、課題が変わっても企画の手順、要諦は変わらないという感覚が養えると思います。 で、最初の作業ですが、まず初動プロンプトを作成す

      • AI時代の泳ぎ方⑮ AIを使って思考の生産性を上げる企画の要領 実践編

        まずは前回のおさらいです。 企画の生産性を上げる手順について、基本3枚で考える。 最も重要なのは真ん中「課題と方針」であり、ここを固めるのが作業のキモである。 初動はあくまで自分で考える。それで企画の芯を仮決めし、冒頭の分析整理、最後の実行プランを考えていくことで思考の生産性が上がる。 生成AIをどう使うかだが、、この真ん中の部分の自分の考えを冒頭のプロンプトにまとめ、AIに聞くのが初動となる。 ということでした。 では、具体的にどうやるかについて、今回、仮のテー

        • AI時代の泳ぎ方⑭ 思考の生産性を上げる企画の要領

          いよいよ、このブログの本丸の一つ、思考の生産性を上げる方法論について述べてみたいと思います。 ビジネスでの思考は、そのほとんどが、企画提案というカタチで帰結します。 考えがまとまらないと悩んでいる人が多い ところが筆者が一番多いなと感じるケースは、皆さんそれぞれ頭の中で考えを持っているのだけれども、バラバラでまとまらないという悩みです。 考えを要領よくまとめられれば、思考の生産性を上げることができます。 そこで、今回は筆者がやっている手順を企画と企画書の作成手順でそれ

        AI時代の泳ぎ方⑰ AIはバカを量産する?

        • AI時代の泳ぎ方⑯ 【生成AIを使って思考の生産性を上げる企画の要領 実践編Ⅱ】

        • AI時代の泳ぎ方⑮ AIを使って思考の生産性を上げる企画の要領 実践編

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          AI時代の泳ぎ方⑬ テレ東の『正解のないクイズ』の答えを格付けしてみた

          今回は閑話休題です。 テレ東の『正解のないクイズ』が面白い 番組のコンセプトは、毎回妄想が必要な問題を上げ、識者が色々な切り口で答え、それを呂布カルマ、Aマッソ加納らのMC3人がコメントするというものです。 個人的感想ですが、日本の教育が答えのある問題を解くことが中心になっているという批判に対応する今時のコンセプトですし、事実、ビジネスにおける創造力のトレーニングにもなるなと感じました。 で、今回は、このクイズの解き方をどうビジネスに応用できるのか、回答者の答えを格付

          AI時代の泳ぎ方⑬ テレ東の『正解のないクイズ』の答えを格付けしてみた

          AI時代の泳ぎ方⑫ あなたのこれからの学び方を構想しよう

          前回、研修を自分のものにするための考察を述べてみました。 今回は、研修も含めて、近未来の学びがどう変わり、どうデザインしていくか考察してみたいと思います。 最新のChatGPT学習/ビジネス利用経験率は1割基本認識として、これからは世代年代に関わらず、学び続ける時代になると言われています。 そして、AIをうまく利用して学びを効率よく加速していくことが、このブログの基本スタンスです。 ということで、最新のChatGPTの利用動向を見てみましょう。 GfKが2023年1

          AI時代の泳ぎ方⑫ あなたのこれからの学び方を構想しよう

          AI時代の泳ぎ方⑪ 研修は本当に役立つのか(私の研修インサイト)

          前回は、妄想をビジネスに落とし込むスキルについて私の考えを述べました。 そして、妄想力を高める研修を紹介するといいましたが、その前に私がやってきた研修を通じて考え続けてきたことを整理して述べたいと思います。 私はクライアントに対する研修、社内研修、海外での研修など数々の研修を実施してきました。 研修と言っても、私の分野は「ビジネス・プランニング」です。 ビジネスプランニングとは、新規事業、商品開発、企画提案など、何か新しい価値を創って提案するという領域の業務です。要するに「

          AI時代の泳ぎ方⑪ 研修は本当に役立つのか(私の研修インサイト)

          AI時代の泳ぎ方⑩ 妄想力というスキルの身につけ方

          このブログの2回目で「思考の生産性を上げる方程式」をあげました。 おさらいすると、 思考エンジンのパワーアップ×思考の段取りの可視化=思考の生産性アップ でしたね。 で、思考エンジンには3つあって、①Why?と問う力、②因果を見極める力、③妄想の力  があります。 いずれも、人間の本能なので、それを解き放とうと述べました。 今回は、思考エンジンの一つ「妄想の力」に焦点を当てて、その生産性アップの方法を紹介したいと思います。 妄想力をビジネススキルと捉えてみる 私は、

          AI時代の泳ぎ方⑩ 妄想力というスキルの身につけ方

          AI時代の泳ぎ方⑨ トランプ支持者はシステム1しか使わない人たち?

          今回は閑話休題です。 アメリカの大統領選挙が近づいてきていますが、共和党候補はどうもトランプ氏に決まりそうな勢いですね。 アメリカ人以外の人たちは、「なぜトランプが?」と小首をかしげている人が多いのではないでしょうか。 少なくとも私は、「なぜ、トランプのような人が過半数の支持を得るのかな?その理由がわからない」 と思っています。 支持の理由は? トランプ支持者の様子は、しばしばニュースで報道されていますが、なぜ彼を支持しているのか、どうも釈然としないというか、「え~

          AI時代の泳ぎ方⑨ トランプ支持者はシステム1しか使わない人たち?

          AI時代の泳ぎ方⑧ エモーショナル革命始まる

            【そもそも何を言いたかったのか】 そもそもこのブログの本来のメッセージは何だったかと思い返してみると、 「AI時代を泳ぐには、システム2(論理思考)を働かせよ。 でも、システム2は怠け者だから、それをコントロールしていくには、人間が持つ本能=なぜ?、因果、妄想を利用しよう。それらの行為にAIを利用すればきっと上手くいくよ。」 といういうことでしたね。 で、今回は、人間の思考行為を生成AIがどうサポートしてくれるのか考察してみます。 生成AIの衝撃とは何か 私は、

          AI時代の泳ぎ方⑧ エモーショナル革命始まる

          AI時代の泳ぎ方⑦ 思考メモで自分のスキルを見極める

          【前回のおさらい】 前回は、人の脳の働きと記憶の特性から思考メモの役割を整理してみました。 その要点は ・人間の記憶には、長期記憶とワーキングメモリーがある。長期記憶は脳の奥底に貯蔵されており、ワーキングメモリーは今直面する課題に対し、そこから必要な情報、知識を引っ張り出して思考し意志決定する ・考えるという行為は記憶の質に直結している。引っ張り出される記憶がいいもの、旬なものであるほど、よりいい考えや意思決定に結びつく ・そこで「思考メモ」をお勧めする。思考メモとは、自分

          AI時代の泳ぎ方⑦ 思考メモで自分のスキルを見極める

          AI時代の泳ぎ方⑥ 思考の生産性アップの決め手『思考メモ』(いい記憶に入れ替える)

          かつて私は「スマホメモ」(2018年12月CCCメディアハウス刊)という本を上梓しました。思ったほど売れませんでしたが(笑) 反省としては、 ①手帳などの手書きメモを競合として意識しすぎ、電子デバイスの優秀性を強調するトンマナに終始したこと ②メモの取り方、いわゆるマニュアルチックに全体を仕上げたため、本来訴えたかった「思考メモの重要性」があまり伝わらなかったこと があります。 しかし、この核心の部分について、益々そう思っている今日この頃なので、改めてその考えを述べた

          AI時代の泳ぎ方⑥ 思考の生産性アップの決め手『思考メモ』(いい記憶に入れ替える)

          AI時代の泳ぎ方⑤ 妄想の力

          【前回までのおさらい】 ここで、ここまで述べてきたことを一旦整理してみましょう。 まず、人間の脳の思考には、システム1(直感思考、速い思考)とシステム2(論理思考、遅い思考)があること また、脳の思考には、怠け癖があって、日頃から省エネモードのシステム1で済まそうという傾向があること しかし、AIと共創するこれからの時代を考えると、システム2を働かせることが必須になること その方法論として、 ①「なぜ?」と問う力 ②因果を見極める力 ③妄想力 という人間の本能を

          AI時代の泳ぎ方⑤ 妄想の力

          AI時代の泳ぎ方④正しい因果を見極めるにはシステム2が不可欠

          システム2の能力をどのように高めればいいかの2つ目。 それは、ものごとを因果関係で捉える姿勢です。 心理学の面でも、何が原因で何が結果かを理解することで、私たちは不安を和らげ、次の一手を考えやすくなることが知られています。 わかりやすい例をあげると、疾病の因果関係の解明です。 結核は古くは古代エジプト時代からあった病気で、19世紀まで原因が不明で、その対処法は療養しかありませんでした。1882年に原因が細菌であることを特定し、1994年にそれに有効な抗生物質ストレプト

          AI時代の泳ぎ方④正しい因果を見極めるにはシステム2が不可欠

          AI時代の泳ぎ方③The Power of Why

          「なぜ?」と問う力について【前回のおさらい】 ・システム2思考の生産性を上げる方程式は、   「思考エンジンのパワーアップ × 思考段取りのマニュアル化」 ・前者は、本能的に考えたいという状態を作りだす(=モチベーション)、学びや気づきを蓄積して知識のキャパを広げること ・後者は、問題の定義から解決実行までの思考プロセスを明確にして(=マニュアル化)思考速度を速めること 今回は前者「思考エンジンのパワーアップ」の一つ「なぜ?と問う力」について述べてみたいと思います。 人

          AI時代の泳ぎ方③The Power of Why

          AI時代の泳ぎ方②思考の生産性を上げるフレームワーク

          前回のおさらい 私たちの脳はエネルギーを節約しようとする最小努力の法則に基づいて動いています。 日常的な状況では「システム1」の直感的な思考が主に働きます。これは、大きなエネルギーを要しません。 しかし、複雑な問題解決や創造的な活動には、「システム2」のより計画的で論理的な思考が必要になります。これは、エンジン全開で坂を上るようなもので、相応のエネルギーを要するのです。 思考の生産性を高める方程式 これからの時代、システム2の利用は避けられません。では、どうすればこの「

          AI時代の泳ぎ方②思考の生産性を上げるフレームワーク