目標は"到達地点"で語れ
まぁ当たり前っちゃー当たり前なんですけどね。
目的や目標というのは、言い換えれば「ゴール」です。
当然ながら、目標を語るときにゴールから語れなければそれは嘘でしょう。
そしてゴールを明確にしたからには、そのゴールに到達出来なければ意味がありません。具体的であればあるほど逆算がしやすくなり、逆算で計画が立てられればより実現性も向上することになります。
で、計画といえばPDCAですよね。
PDCAはP(Plan:計画)からスタートします。
PがしっかりしていないとPDCA全体が非効率になってしまいます。
ですがPが効果的ではない典型的なケースに、
「方向性を漠然とは語っているけど、
到達地点がアバウトにしか語られていない」
というケースがあったりします。
到達地点が数字で語られていないというケースが多いのです。
たとえば、企業全体の目標であれば予算策定や採用計画も立案しなくてはなりませんから、売上をはじめとする重要な経営指標の目標は202X年ビジョンや5カ年計画、単年度の計画などで数字化されています。
どんなに先を読むことが困難だったとしても、仮説を立てて最終的な到達地点に対して目標化します。そしてそこから目標通りにコントロールするための様々な計画を立てていくわけです。
ところが、個人ベースになるとこのあたりがかなりアバウトになりがちです。
営業であれば「来週はもっと顧客のDMU(Decision Making Unit:購買意思決定者)に会うようにする」などです。方向性としては間違っていないとしても数字による具体的なイメージが湧きませんから、どのくらいの時間をかけて何をすればいいのかがピンときませんし、それを達成したかどうかも暖味になりがちです。
これではPDCAは最初からつまずいてしまいます。
これが、
「先週は1人のDMUにしか会えなかったけれど、
今週はバックオフイスの業務を効率化して営業時間を25%増やし、
訪問客に効率的に紹介してもらうように粘って商談することで、3人に会う」
とすれば、やるべきことも達成したかも明確になるので、次にも活かしやすく上司も指導が容易になります。
「頑張る」「努力する」などはあくまで姿勢であって、目標ではありません。
「連携する」「検討する」なども単なる方向性であり、目標としてはあまり意味がないのです。
エンジニアの場合であれば「仕様が未確定だから計画が立てられない」「最終的にどうなっているべきかわからない」と口にしてしまったことはありませんでしたか?
そういった時にはどこか具体性が欠けていたり、ゴールが明確に指示されていなかったりしている可能性があります。たとえば「スコープがハッキリしていない」といったケースはまさにこれが原因です。
そもそも計画とは「未来」を決定することですので、当初は仮説で十分なはずです。
分からないからと言って分からないまま何となく方向性だけ決めて進もうと思っても、必ず思ってたようには進みません。なぜなら、監視およびコントロールは計画との乖離(ギャップ)を測定することでしか正確に実施することが困難だからです。
仮説であっても、計画と実績が乖離するからこそ調整するべきか否かを判断できるのです。具体的な定量化には、それが最善である意味があるのです。
また、「再構築する」のように一見高尚なことをいっているようで実は内容の乏しい言葉を「ビッグワード」「思考停止ワード」などと呼びます。
これは、PDCAを回す場面に限らず、通常はあまりよい結果をもたらしません。コミュニケーションに用いれば認識祖語のリスクを飛躍的に向上させてしまうだけです。
人によって解釈が極力異ならないような表現、そこで思考が止まってしまわないような言葉の選択を心がけたいものです。
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