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我思ふ Pt.53

皆さん、お疲れ様です。
入院生活二日目となりました。
かみさんには申し訳ないが切り替えていかないとね。

しっかし笑えるぜ。
母親の入院を憂いていたテメーが入院するたぁね(笑)

点滴、血圧、体温測定、脈拍とかまぁ以外と人の出入りが激しいので中々ゆっくりはできないな。

お、ドクターヘリだ。
すげー。

へぇ…若い医師が多いのね。
地元県内では1位2位かってくらいのウルトラ総合病院なんだけど、本当に若い医師ばかり。
多分現場に出てる医師はほぼ全員あたすより若い。
若く見えるだけかもしれんが。
まぁ、アレか…。若いバリバリの医師達じゃねえとこんなバカでけぇ病院の現場を切り盛りなんざできるわけがないよな。
ジジイが杖ついて現場に向かっている最中に患者の容態が急変したらどうすねんて事よね。

後ね、あたし思いました。

「白衣の天使」って看護師さんを表現するじゃない??

アレは全然言い過ぎではない。
仕事だと思ってやってるのは理解しているんですが何だかホントに申し訳なくなってくる。

「何でそんな事を躊躇いなくやってくれるのぉぉぉ!!」

「何でそんな優しい事を言ってくれるのよぉお!!おじさん泣いちゃうぢゃない!!」

すげーよ。
本当にこの看護師って仕事は本当にすげぇ。
いや、本当に凄い仕事だと思う。
生半可な気持ちでやれる仕事じゃない。

病院ってやっぱりスポットライトが当たるのは医師なんだろうけど医師だけじゃねぇよ。
ダブル主演だろ。

医師が孫悟空なら看護師はベジータだろ。

医師がエレン・イェーガーなら看護師はアルミン・アルレルトだろ。

医師がガッツなら看護師はグリフィスだろ。え?それは違う?

あたし聞きたい。
何で看護師て仕事をやろうと思ったのか。
綺麗事じゃなくて本心を聞きたい。

医師の華麗な活躍を支え、誰よりも患者に寄り添い、世話、汚れ仕事をこなし、医療現場第一線で活躍する白衣の天使達。

あんたらは天使だよ。

オペ前に私は恐怖と妙な寒気で全身が震えていた。

どんな痛みが襲うのだろう。
どんな苦しみが襲うのだろう。
元の生活に戻れるのか。

そう思いながらガタガタと震えていたら、おばちゃん看護師さんが私の手をガシッと力強く握った。

おば看「〇〇さん!大丈夫だから!ね!?」

あたす「あ、その…い、いや、でも手術とか初めてで怖くて怖くて…」

そこでオペ担当の若い医師がこう言った。

イケ医師「ハハハ!大丈夫大丈夫!看護師さんがついてますから。〇〇さん、周り見える?こんなに看護師さんいるんですよ?大丈夫じゃないわけないでしょ?」

そしてもう一人のオペ担当の若い医師が追撃する。

イケ医師弐号「そうそう、なぁんも心配いりません。何かあれば近くに看護師さんいますから、何でも言ってください。」

あたす「あ…その…はぁ…しかし…」

おば看「大丈夫!ね!?」

あたす「お、え?ん?は、はい…」

どう思う?
イケ医師二人のこんなセリフ、言えます?
言えるスーパーアシスタントています?

「大丈夫!〇〇がいるから安心して!」

「安心していいよ、〇〇がいる。」

ここまで絶対的に信頼しているって本当に凄い。

そしてイケ医師もわかってるんだろう。

「俺がやるから大丈夫。」と。

その上で更に看護師に絶対的な信頼を口にする。

ナイスなチームじゃねぇのよ。

誰かさんが働いているところとは大違いじゃねぇか。
誰かさんが働いているところは

「俺がやった」

「俺が見つけた」

「全部あたしがしてきた」

「あたしが作り上げた」

「あいつのせいだ」

「あいつが悪い」

「あいつが変な事決めるから」

「あいつが…」

「俺が…」

「あいつがいなくても変わらない」

「あいつさえいなければ」

フフフ…
こんなグループに未来なんか無いよな。
俺を含めて…な…。

さて、頑張ってシャバに帰らないとね。
白波が待っとる。


2022年 5月19日

我思ふ




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