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短夜怪談

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ホラー短編小説「短夜怪談シリーズ」をまとめています。一話完結の短い怖い話。
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2023年10月の記事一覧

【短編ホラー小説】短夜怪談「注意書き」

「近所に変な注意書きがある」 そう教えてくれたのは友人だった。 どういうことか聞いてみると…

宵待昴
8か月前
5

【短編ホラー小説】短夜怪談「知らないメモ」

パソコンのデスクトップに、知らないテキストファイルがある。自宅の個人用で誰も触れないはず…

宵待昴
8か月前
9

【短編ホラー小説】短夜怪談「街灯」

深夜。仕事帰りに駅に向かって歩いていたら、歩く道の街灯が全て点滅し出した。私が駅の入口に…

宵待昴
8か月前
3

【短編ホラー小説】短夜怪談「リュックから」

雑踏を歩いていた時。前を歩く男性のリュックがひとりでに開き、中からぬるりと出て来た白く細…

宵待昴
8か月前
9

【短編ホラー小説】短夜怪談「通勤電車の窓より」

毎朝通勤中に電車から見るある一棟のマンションで、ドアというドアを開けてこちらを見上げる全…

宵待昴
8か月前
5

【短編ホラー小説】短夜怪談「配達先」

ある時、食事のデリバリーの仕事をしていた。 毎週土曜の夜に、同じ家からアイスコーヒーの注…

宵待昴
8か月前
6

【短編ホラー小説】短夜怪談「黒いマニキュア」

友人は、最近学校にいる間、決して一人でトイレに行かない。私が行く時にだけ、ついて来る。 「何で一人で行かないの?」 「一人で行くと気持ち悪いもの見るから、嫌だ」 「気持ち悪いもの?」 「トイレに行くとさ、奥の個室が閉まってて、ドアの上から手が、指先だけ出てるのが見えるの。爪に真っ黒なマニキュアしててさ。それがとにかく気持ち悪い。いつも誰もいないし」 休み時間は毎回必ず見たので、ある時わざと授業中に行ったところ、やっぱり黒いマニキュアの指先を見た。それ以来、一人でトイレに行くこ