【文披31題】僕と「水の琥珀糖」(5日目・琥珀糖)
神社に出ていた店で、綺麗な水色の琥珀糖を買った。
それは甘くて美味かったけど、食べてから俺は世界から消えてしまった。誰にも見えず、触れられず、記憶からも消え、俺を知る人は居なくなってしまった。透明人間みたいだ。好奇心で、学校に行ってみた。俺の席は空席で、でも誰も疑問にも思っていない。ぐるりと教室を見渡して、気付いた。宗也がじっと、俺の席を見ている。いつもの、何か考え込んでいる顔で。まさかと思いつつ、昼休みにメッセージを送ってみる。学食裏のテラスでまだ考え込んでいる、宗也の目の