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「烈女パク氏 契約結婚伝」 - 軽妙なラブコメがときめき感動エンドに昇華していく12話

★★★★★

イ・セヨンの時代ものと言うだけで間違いなさそうな気配がありますが、今回はラブコメっぽい雰囲気もあったのでなおさら興味が沸きました。久しぶりに王道ロコを観てものすごく癒された気持ちです。ファンタジーロマンスの側面も強いので、エンディングにはじんわり感動もしたり。イ・セヨン×ペ・イニョクのカップルがとにかく直球ラブラブで文句なしでした。

漢陽の吏曹判書パク大監の一人娘であるパク・ヨヌ(イ・セヨン)は内緒で服を作り販売しており、結婚などに縛られず自由に生きることを望んでいました。ひょんなことから醜男で有名な未婚男性に自分の服を着せて結婚させてみせることになったヨヌ。向かった家にいたテハ(ペ・イニョク)は、ヨヌを見て彼女が自分の初恋の相手だと気が付きます。

そんな中、ヨヌは母から急に婚姻するよう告げられます。顔も知らない相手との結婚に憤るヨヌですが、なんと婚姻の日に彼女の前に現れたのはテハ。嬉しく思うヨヌでしたが、新婚初夜にテハがヨヌに告げたのは、自身が心臓の病を患っていることであり、いつ死ぬかも分からない身だから離婚するという話でした。ヨヌは反対するものの、血を吐いて倒れたテハはあえなく亡くなってしまいます。悲しみに暮れる中、突然謎の人物に拉致されて井戸に突き落とされるヨヌ。水の中をもがいていると不意に水面に浮上することができます。しかしそこにはまったく見覚えのない世界が広がっており…彼女を水中から引き上げてくれたのは現代の服を着たテハと同じ顔をした男性でした。テハが生きていたと思い喜ぶヨヌですが、彼はびっくりするほど冷たく、しかも突然「今日1日だけ自分の花嫁になってほしい」と言い出します。

朝鮮から現代に飛ばされてきた女性が、運命の男性の生まれ変わりに出会い、たまたま彼の花嫁役を演じることに。1日だけの約束でしたが、流れで契約結婚をするに至って…というときめき要素をフルコースに詰め込んだ設定。初めこそヨヌを完全にヤバい女扱いしてどこまでも冷徹(というか無感情)なテハですが、次第にヨヌが気になってきてしまい、ひとたび好きだと認めたらあとはもうラブラブ猪突猛進。少女漫画の鉄板な展開を地で行ってくれるイケメン最高です。

一方のヨヌはタイムスリップして右も左も分からない状況から、人並外れた順応力と持ち前の賢さ、服飾の才能で現代人よりも現代らしく生きる女性に。天性の主人公といった成長を見せてくれます。いや馴染みすぎ!みたいな突っ込みはファンタジーなので不要。

そして彼女は初夜に死に別れたと思った夫とうりふたつ、名前まで同じ男性と恋に落ちていくわけですが、甘酸っぱくも切なくもあり、でも愛すると決めたら頑強な意志で想いを貫くわけです。愛する人を見るときの真っ直ぐな眼差しが美しいイ・セヨンにはとても似合います。「赤い袖先」でも彼女は強い女性を演じましたが、歴史に翻弄されある意味想いを封じざるを得ない物語だったので、こちらではどこまでも自分らしく突き進めるヨヌになんだか安心しました。

終盤のロマンスの展開はどんどん切なく、ペ・イニョクの愛の表現がとにかく胸に刺さります。愛されるイ・セヨンは本当にどこまでもヒロイン。見ていて気持ちのいい存在でした。良い終わり方だったので、後日談みたいなものもいつか観てみたいな、なんて思いつつ…。



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