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すあまのたんぺん

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中根すあまがかいた短編小説たちです。
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2019年3月の記事一覧

サラダ味

やるせない。 どうしようもなく、やるせない。 俺は俺なりに長い間努力してきた。それなのに、…

8

ぐるめ!!

ぼくは、食べることがすきだ。 おいしいものを食べることこそがぼくの人生であり、それ以外は…

9

あいさつ恐怖症

ぼくは、『さようなら』がこわい。 仲の良い友達がいた。家が近所で、毎日朝から晩までいっし…

10

ラスいち

ジリリリリリ。 目が覚めると同時に、眠ることによって封印されていた憂鬱でしかたないあれや…

7

りばーす!!

4時間目は爆睡だった。 それもそのはず、世界史の石川先生の授業だったからだ。 先生の授業は…

9

午前8時

しまった。 桃花はその場に立ち竦み、大声で叫び出したい衝動に駆られる。 時刻は午前8時。青…

7

怖い夢

おかしい、と思い始めたのはいつのことだっただろうか。 4月に別の学校から転任してきた校長は、着任式の挨拶で全校生徒にこう伝えた。 「わたしは出来の悪い生徒が嫌いです。この1年間で一定のレベルに満たなかった生徒は徹底的に排除し、最後のひとりとなった生徒だけが、わたしの教え子です。」 女の人だった。体は痩せ細り、頬はこけていて、どことなく魔女のような雰囲気の彼女は、それだけ言い放つと、颯爽とステージを後にしたのだ。 案の定、体育館は生徒たちのどよめきに包まれ、ただ事ではない空気の

醒めない

怖い夢を見ていた。 それも、幽霊に遭遇するとか、怪物に追いかけられるとか、何者かに殺され…

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黴菌

今日もまた、負けてしまった。 慣れきってしまったこの感情が、たまらなく鬱陶しい。 ぼろぼろ…

8

尖った月

月がよく見える。 満月でも三日月でもない中途半端な形の月だ。 目の前には恋人。 数分後には…

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