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中根すあまの脳みそ

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中根すあまが考えたことや、気づいたことを徒然なるままに記録していきます。毎週金曜日に更新。読んでやってください。
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2024年7月の記事一覧

中根すあまの脳みその254

何億年ぶりの高熱にうなされて、腰が痛くなるまで寝込む。
辛うじて人間としての生活を取り戻したその日、私は、断末魔のような咳に悩まされていたた。
喘息のために幼児期のほとんどを小児科病棟で過ごしたといっても過言ではない(過言)私は、未だに息苦しくて眠れないことがあり、それを心配した母親が最近ゴリ推ししていたのが、飴でない、粉のタイプの龍角散である。
”おじさんを飲み込んだよう”だと、その味を繰り返し

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中根すあまの脳みその253

ひとつのプライドと言っていいだろう。
以前働いていた摩訶不思議な古着屋で手に入れた紫色のワンピースは、私にはサイズが小さい。いや、ぴったりすぎると言った方が良いかもしれない。あくまでも、着ることはできる。しかし、余裕がないのだ。
連なった、レトロなボタン。辛うじて留めることはできるのだが、どうにもこうにも無理やりだ。大きく息を吸うとパチンと微かな音を立てて、腹の最も膨らんだ部分に位置するボタンが外

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中根すあまの脳みその252

私の母親は、かれこれもう何年も、某有名海外ドラマの虜である。生ける屍の総称、ゾンビと呼ばれるそれが現れては脳天を突かれ、現れては脳天を突かれてゆく、かの有名なドラマだ。
しかし、その実、作品の中で描かれるのは実はゾンビではない。ゾンビという存在を通して浮かび上がる、人間という生き物の本質を描いているのだ。
シーズン3でもはや、ゾンビなどどうでもよくなってくる。むしろ、ゾンビが邪魔になってくる。もう

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