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中根すあまの脳みそ

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中根すあまが考えたことや、気づいたことを徒然なるままに記録していきます。毎週金曜日に更新。読んでやってください。
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2021年12月の記事一覧

中根すあまの脳みその125

大晦日が金曜日だということを知り、焦る。
1年のいちばん最後の日に、何かしら自分の気持ちを綴らなければならないというのは、その年を総括した綺麗で整った文章にしなければならないような気がして、身構えてしまう。
しかしまあ、他人の1年を総括した綺麗で整った文章というのは、他人が昨夜みた夢の話と同じくらいつまらないような気もするので、適度に力を抜いてぽつりぽつりと、語っていきたいと思う。

2020年を

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中根すあまの脳みその124

もう、騙されない。
一体、何度、そう誓っただろう。
過ちを繰り返しても尚、騙されてしまうのは、魅力あふれるその姿のためか、己の弱い意志のためか。
昼過ぎに会う新しい貴方は、どうにも輝きすぎていて、愚かな私はその眩しい姿に抗うことが、できない。

朝から学校に行った日は、ひとりで学食に入り、まったりと昼食をとるのがささやかな楽しみである。その時間は大抵、穏やかに時間が流れ、忙しない朝の疲れを癒すひと

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中根すあまの脳みその123

面接には受かる。
それが私という人間を表す上で非常に分かりやすい言葉だった。尊敬する大学の教授が、私のことを「あなた、弁が立つから」と言ったとき、長年抱き続けていた自分に対する疑問がふっと消えてなくなったことを覚えている。
弁が立つから、面接には受かるのだ。
バイトも、大学のAO入試も、面接だから受かる。問題は、受かったあとの話なのだが、それはまあ、一旦置いといて。今回は、私が生まれて初めて面接と

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中根すあまの脳みその122

電車での帰り道。
本を開くかパソコンを開くか、とにかくなにかを「開か」ないとせっかく与えられた空白の時間を浪費してまうという心と、今はただこうして空白の時間を浪費していたいと願う心とが頭の中で喧嘩し、どっちつかずな態度でのっそりと座っていた。なにかしないと、と思いながらなにもしない、そんな時間こそか本当の「空白の時間」であると、軽く自嘲しながらそう思う。

ふと目に入るのは、自分の正面に座る、サラ

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中根すあまの脳みその121

私の最寄り駅の名を、人は知らない。
知らないので、いつも、そこから3駅先にある駅を、最寄り駅であると偽っている。
これは、優しい嘘である。本物の最寄り駅を正直に伝えた場合、私はその駅について一通り説明しなければならない。「どこ?」からはじまり「どんな?」「どれくらい?」様々な質問が相手から飛び出すからだ。どうやら人は、私が思っている以上に、人の最寄り駅に興味があるらしい。その質問に答えると、相手の

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