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主治医と私、【心の病を治すには】

私はこれまで、病院を4回変えている。

そのうちの2回は主治医と合わなかったから。後の2回は入院するための転院で特に医者との間に問題はなかった。

精神科の治療において、主治医との相性はとても大切だと私は感じている。

限られた診察時間で、自分の困り事を話し、薬の調整をしていかないといけない。何も話せないと、何も変わらない。


現在の主治医に出会う前の私は、医者の前ですら明るく振る舞っていた。どうしてそんなことをしていたのか分からないけど、混雑している外来を見て「先生疲れているだろうな。私なんかが時間を使ってはダメだな」と思っていた。

伝えたこともあった。「苦しい」「死にたい」。そう伝えることは、自分にとって、とても勇気のいることだった。それなのに…。そのことには触れることすらされず、薬を変えられるだけだった。段々と、話そう・伝えようという気持ちすらなくなって、

医者「最近はどうですか?

私「大丈夫です

という二言のやり取りで、診察は終わっていた。

でもある日、どうなってもいいやと思った私は、必死になってSOSを出した。それを受け取ってくれた医者は入院を指示した。

入院して、閉鎖病棟の保護室に入れられて、隔離され、自暴自棄になっていた私は、それまでにあった苦しかったことを全部紙に書き殴った。そしてその紙を現在の主治医に渡した。すると主治医はその紙を読んで「今まであなたとは本音で話せていないと感じていたから、本音を聞けて良かった。」と言ってくださった。その言葉を聞いて、この先生には本音で話して大丈夫だ、そう思えた。

と言っても、私は主治医の言葉に傷つきもした。厳しいこともたくさん言われ、言い争ったり(←主治医から謝罪ありました。)、診察中にパニックになって診察室から逃げ出したり…。

辛くて苦しくてどうしようもなくて、そのことを伝えても、「大丈夫」と言われて、「あの先生には何も伝わらない!!!」と看護師さんや作業療法士さんといったスタッフさんにたくさん泣きついた。退院したら主治医を変えようとまで思っていた。

でも、あるとき、「先生は大丈夫っていうけど、私は全然大丈夫じゃないんです!!!」と伝えてみた。そうしたら「何がどう大丈夫ということなのか」を説明してくださった。それ以来、私は主治医の言葉に傷ついたときは、「その言い方は傷つく」と伝えるようになった。

主治医が真剣に病気と向き合っているから、私も真剣に病気と向き合うことができる。

きっと長い付き合いになるだろうから、先生、これからもよろしくお願いします。

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すず
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