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生きていくことは 愛すること 愛されること、そして死に向かうこと。「余命10年」(1)

子どもを妻の両親に見てもらっての夫婦映画も数えてみると5本目。今回は「花束みたいな恋をした」以来の妻の選んだ映画。

常に死の足跡が聞こえる映画。しかし、不思議と死の匂いはあまり感じない映画でした。

もちろん、強く感じる瞬間はありました。強く、強く、、。

病いを患い、死に向かうことを受け入れて、それに向かうことが中心になった日々、
愛する人に出逢い、大きく愛されることによって、色彩を持てるようになった日々、
どちらにおいても、あまり死の匂いは感じませんでした。ただ、足跡は聞こえてきます。

人を愛し愛され、幸せを感じる。

そして、そのせいで、
死が怖くなる。
もっと生きたいと思うようになる。

この感情を受け止めてあげたのが、両親でしたね。

家族とは、家族の愛とは、そして、その役不足感みたいなものについて考えてしまっていましたが、家族からの大きな愛、家族への甘え、家族でしかできない役割みたいなものをここに感じることができました。


彼女は、死の足跡を聞き続けながら、人を愛して愛されて、限りある時間を生きました。

そして、死の足跡は誰にも聞こえ続けています。それは、多くの人にとって10年より長いかもしれませんが、それより短いかもしれません。しかし聞こえ続けていることは同じです。

生きていて、人を愛し愛されることで、充分すぎるのですよね。(すぐに忘れてしまうので、しっかり覚えていないとですね。)

誰にとっても、生きるということは死に向かうこと。だけど “生きよう”と思わせてくれた映画、
「余命10年」


涙が止まらない映画でした。

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