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嫁との政治談義に感じた、対話の難しさ

先日、ふとしたことから嫁と政治談義的なものになりました。

我が家ではときたま、お互いの国の政治的なことについて話し合うことがあります。あまり揉めたりはせず、「なるほど、そんなふうに思うのか」というところで終わるのですが、今回はちょっとピリついたというか、ケンカにはならないまでも多少の不穏な空気が流れました。

しかし、その内容は非常に示唆に富んでおり、中国人の国民像や中国への見方を考えるにあたっての貴重な資料となったので、身内の恥を晒すことを承知でその一部を書いてみたいと思います。

何かのご参考になれば幸いです。

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ちょうどこの記事を書き終えた日か、その翌日のことだったと思います。どういう流れだったか詳しくは思い出せないですが、中国の政治体制についての話になったときに、少しヒートアップしてきたのです。

僕はまがりなりにも選挙がある国で育ってきたこともあり、どうしてもトップが変わらないことに違和感を覚えてしまいます。そのことを嫁に告げるところから、議論が始まりました。

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——国のトップが変わらないことに疑問はない? 僕はどうしても、いまの体制がずっと続くかもしれないということに違和感を感じる。

そうやって、違う体制に疑問を持つのはわかる。ずっと同じ人がトップにいることに違和感があるのは理解はできるし、それが独裁に見えるっていうのもわかる。でも、今の中国人は多かれ少なかれ現状で満足しているし、それを変える必要もないと感じてると思う。

私も、今がそんなにおかしいとは思わない。日本や他の国の人に、「あなたの国の体制は間違っている」と頭ごなしに言われるのは、あまり良い気分ではない。中国に来たことも、見たこともないくせにって思う。

——習近平が任期を撤廃したことについては?

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