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最近ハマってる音楽:Amapiano, Gqom

 人は14歳の時に聴いていた音楽をずっと聴いてしまうらしい。

 私が14歳だった2012年、私は何を聴いていたかというと、ラテンポップス、ダンスホールレゲエ、レゲトンといった中南米の音楽、そしてピンポイントだけど、アフリカのアンゴラという国のダンスミュージックにハマっていた。(アンゴラとブラジルはどちらもポルトガルの植民地だった歴史があり、また奴隷貿易の事情もあるため、言語や音楽に共通点がある。)

 母の仕事の影響で中南米の音楽を聴いて育った私は、歌詞よりも、「踊れるビートかどうか」がたぶん大事なのだと思う。打楽器の複雑な音、奥行きのある電子音、歌詞の深さよりも、意味のない発声が音楽の一部になっている感じ。
 
 そして、25歳の今ハマっているのが、AmapianoとGqomという音楽ジャンルで、ざーっくり言うと、南アフリカのダンスミュージック。歌詞はあったりなかったり。2010年代に南アフリカで登場し、ハウスミュージックから派生したジャンルらしい。Amapianoは現地の言葉(Nguni)で「ピアノ」を意味し、メロディックな旋律とシャンシャカ・シャンシャカというビートが特徴。Gqom(ゴム)は現地のZulu語で「ドラムをたたく音」の擬音語に由来しているので、日本語なら「ドンドン」とか「ドンドコ」に近い意味になのかな。Amapianoよりもシンプルで単調、音の反復が多いのが特徴。いわゆるサビとかあんまり無い感じ。

 最初どこでこれらのジャンルの音楽を耳にしたのか忘れてしまったけど、聴いた瞬間にどことない懐かしさと斬新さに受け、ここ1年くらい聴いている。幼い時から中南米の音楽に触れたからか、自分の中に眠っていた何かが蘇った。複雑なビートに自分の心拍数がチューニングされていき、はるか遠くの国のアンダーグラウンドシーンへ思いを馳せる。この音楽をきっかけに、南アフリカにはとても興味を持った。音楽自体だけじゃなく、それが共有される場、人々の熱量、バイブス、ファッション、、、。そして日本人なのになぜか「血が騒いでいる私」。

 そしてこれは決して気まぐれじゃないかもしれない。先日部屋を掃除していたら、ランドセルから小6の時の社会のノートが出てきた。懐かしくて開いてみたら、自分が興味ある国を一つ選んで、自分で調べる系の課題のメモがあった。13年前の私が調べていたのは南アフリカだった。音楽的なセンスも、興味の対象も、もしかしたらあまり変わっていないのかもしれない。こんなこともあり、なんとなく今年は南アフリカにご縁が生まれそうな気がしている。

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