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鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

漫画家・水木しげるの生誕100周年記念作品で、2018〜20年に放送されたテレビアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」第6期をベースに、シリーズの原点である目玉おやじの過去と鬼太郎誕生にまつわる物語を描いた長編アニメーション。

昭和31年。鬼太郎の父であるかつての目玉おやじは、行方不明の妻を捜して哭倉村へやって来る。その村は、日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族が支配していた。血液銀行に勤める水木は、一族の当主の死の弔いを建前に密命を背負って村を訪れ、鬼太郎の父と出会う。当主の後継をめぐって醜い争いが繰り広げられる中、村の神社で一族の者が惨殺される事件が発生。それは恐ろしい怪奇の連鎖の始まりだった。

声優陣には沢城みゆき、野沢雅子、古川登志夫らテレビアニメ第6期のキャストのほか、鬼太郎の父を関俊彦、水木を木内秀信が演じる。「劇場版 ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!」の古賀豪が監督、テレビアニメ「マクロスF」の吉野弘幸が脚本、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の副監督・谷田部透湖がキャラクターデザインを担当。

2023年製作/104分/PG12/日本

うーん・・・・
よくできているけれど、犬神家の一族とか、あの手の作品を鬼太郎と言う題材で塗り替えたような感じでしたね、確かに古い鬼太郎映画のように、なんか強いのでたー!倒せ―!!!ではないと言う部分はとても映画として評価に値するし、低年齢層そっちのけなのも個人的に好感が持てる。
ただ・・・・そこにカッコイイ親父さんではなく、墓場鬼太郎のダークさを期待していた私としては随所に『媚び』を感じてしまった。若かりし目玉の親父さん、かっこいいでしょ?こういうの好きでしょ?的な。

でも私は若かりし親父さんにどうしても感情が入らない。

シン・エヴァの風を感じる戦闘シーンはとても丁寧で良かったけれど、急に作画が変わってしまうので後ハメ感が凄くてちょっと笑っちゃいました。そしてその戦闘シーンも1つしかない。クライマックスも巨大サイズとの闘いなのでアクションシーンも冴えない、だが巨大さを感じられる魅せ方は良かったです。

ちゃんちゃんこ の完成もまぁ打倒と言えば打倒ですかね、親父さんがなぜ包帯グルグルの腐った身体になったのかってのも良く練られているし、色々を謎は解明されている、土から出て来た鬼太郎が既に左目が塞がっているのは残念だった、その部分は語られていない。まぁその目の部分を覗いても、特に違和感なくにわかファンが抱いているであろう謎を納得させるように解明していく感じはお見事ですね、全体的に美しくカッコよく仕上げているので、墓場鬼太郎好きにとっては『これじゃない感』はある。

言うなれば流行の『シン・キタロウ』と言った印象。

とは言え、鬼太郎作品をこうして作ってくれることには拍手とありがとうを贈りたい。

スタッフロール後もあるのでお見逃しなく。


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