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#週一文庫

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毎週1冊の文庫もしくは新書を読み、その本の中でじぶんが一番おもしろいと思ったところを引用しながら、「なぜおもしろいと思ったのか?」を踏み込んで解説。 いわゆる書評ともちょっと違う…
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2019年1月の記事一覧

#週一文庫「快人エジソン 奇才は21世紀に甦る」浜田和幸

一番面白かったのは、P134 第5章 創造的教育の原点は記憶力 「ところで、エジソンのもとには多くのファンレターが届けられたが、そのほとんどは、『どうすればそのような成功が得られるのか』と尋ねるものであった。それに対して、エジソンは次のように答えている。  『自分は毎日十八時間働くことにしている。普通の人の倍である。今、自分は四十五歳だが、普通の人の九十歳分に相当する仕事をこなしてきたといえる。しかも、若い時、二十年分は余分に働いてきたので、一般的にいうと、すでに百十歳くら

#週一文庫 ぐでたまの『資本論』

一番面白かったのはp94 「お給料は多すぎても少なすぎてもやる気がでない 『給料は多いほどいい』と思いがちだけど、高すぎる給料を手にすると、満足して向上心がなくなる。低すぎるとやる気なんて出るはずもない。『頑張れば、もう少し上がるかも!』。そんな現実的で絶妙な金額だと、モチベーションは一番上がる。 労働する者を勤勉にしうる唯一のものは、適度な労働賃金である。『1巻 23章 資本主義的蓄積の一般法則』(三)」 ”適度”がよいというのである。 今のじぶんはどうか? 基

#週一文庫「談志最後の落語論」立川談志

一番面白かったのは、P43 第一章 落語、この素晴らしきもの 落語はなぜ"面白い"のか 「落語はなぜ"面白い"のか。それを分解してみる。  よく、「笑い」を分解して表現する人がいる。また、その表現に効果がある場合が多くある。ざっとあげても、道化、ナンセンス、ウイット、ジョーク、馬鹿、ユーモア......とある。(中略) 『ナンセンス』は、"どっか常識とは違っている""ズレている"という可笑しさを誘うものだ。ある意味、バカにしたような笑いを誘う。 『ウイット』は、"野郎、巧い

#週一文庫「ハイデガー入門」竹田 青嗣

一番面白かったのは、P65-66 第二章『存在と時間』1 -人間存在の本質の研究 「この部屋にあるこのテレビは、客観的な「存在」としては、「放送された電波を受信してひとびとの視聴に供するための機械」ということになる。さらにそれは、その機種、機能、値段、等々が一般的に記述されうる。だが、「配慮的な気遣い」から見られたテレビは、あるときは、映りが悪くて見にくいテレビであったり、部屋の割に大きすぎてうっとうしい調度だったりする。それだけではない。 今真夜中で<私>が寝ていると怪し

「#週一文庫」のルール

<!-- 2019/3/14追記 --> ルールはシンプル。継続が命。 #週一文庫 の本選びのルール note記事の書き方1.タイトルは「#週一文庫『書名』出版社・作者」 2.まず1番初めにおもしろかったところを引用。 3.なぜそれをおもしろいと思ったのか深掘りする。 4.書き足りなければ、他の場所も引用する。 5.最後にAmazonで該当書籍のリンクを貼る。 ちなみにamazonのリンクは、 https://www.amazon.co.jp/dp/xxxxxx とい

#週一文庫「知られざる天才 ニコラ・テスラ」新戸 雅章

一番面白かったのは、P43-45 天才と直感 - 回転磁界 「燃える空を見上げながら歩いていたテスラの足が不意に止まった。(中略)テスラは興奮した子供のように叫んだ。説明が進むにつれ、シゲティはその概念の美しさに圧倒された。二人は公園に残ってその機会が開く無限の可能性についていつまでも論じ合った。(中略)交流モーターの実用化が専門家の間で疑問視されていたわけは、交流モーターが直面する技術的難題にあった。(中略)テスラが考え出したのは、二組の交流を流して、回転する磁場をつくる