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Kの向くままにおススメ映画『人間蒸発』ネタバレあらすじ感想日記

こんにちは。実感を大切にするKです。今回は『人間蒸発』。一言で表すと「実感≠真実 を証明するドキュメンタリー映画」です。



こんな映画です  

特典映像の監督インタビューより。

Q :  これは元々どんな企画だったんですか?

A :  最初は24人の失踪者を探す、24回ドキュメンタリーシリーズのTV企画で、それが、ネズミとかウサギとかを触ってる内に、諦めて1本の映画にしようと。

?え?、何、どういう事?


Q :  蒸発した24人の中からこの大島さんを選んだ訳ですが、これは調査という事の一つの集大成ですよね。徹底的に調査したんですよね?

A :   …そうだね………

何?この間は。


Q :  最後の方はかなり際どいくらい攻め立てますね。大島さんが婚約者のお姉さんと関係があったんじゃないかとか、ついには毒殺されたというような説まで流れますよね。

A :  フッフッフ(笑)、ウサギね

いや、ここ笑いじゃないでしょ?


Q :  最後のあの手法は。
A :  エンディングが欲しかったんだよ。(ドキュメンタリーは終わりがない)

Q :  24人の失踪者全員やったら大変でしたね。
A :  やらなくて良かったよ。一人でもこんなに大変なのに。


もう少し詳しく  

突然失踪した大島裁。その婚約者であった早川佳江に俳優の露口茂ら撮影スタッフが同伴し、大島失踪の謎を追うドキュメンタリー…を観ていたはずだが……そうか…。そういう事なら上記のインタビューも納得。インタビューまでフェイクとは何と悪質な…でも好きです。

という訳で、改めてネタバレあらすじを書き直すと、、
撮影スタッフによる執念の調査により、妹(佳江)の婚約者(大島)と肉体関係ができてしまった姉がその事実を隠蔽する為、大島を毒殺し死体を始末した事が判明するのでした。
……こんな感じで良いですか、監督。多分監督にとってはストーリーなどどうでも良いのでしょう。


観た後はこんな気分になりました  

監督が表現したい事は恐らくこういう事だとKは感じました。
真実と虚構、その境目はどこか?また、そのちょうど境目辺りに人間の実感という物があってそれはどちらにも傾く。実感は後に消される事も足される事もあるから人間の記憶なんて真実を求める時には当てにならないのです。

それでこの映画、どこまでが真実でどこからがフィクションなのか。騙されてるのは何となしに判ったけど、どこが騙されてるのか判らん…。

ただ一つ言えるのは、大島はどうなったのかとか犯人は誰かとか、そういう映画ではないという事ですね。


おススメのポイントまとめ  

失踪の謎を追うドキュメンタリー? 他に類を見ないユニークな映画
衝撃のラスト!


要注意点まとめ  

▲ただただ、聞き込みなどを続けていく前半は退屈に感じるかも
▲白黒映画です。でもカラーより不穏な感じが出るからいいと思う。


心に残ったセリフ  

イタコ :「毒殺だよ。」

露口茂 :「この人のお姉さんがその男の人を何で殺したんですかね?」

イタコ :「何でという訳もなかろうが。自分の物にならんからさ。婚約者は妹さんの方だったでしょうに。自分の物になったら大切にするさ。自分の物にならんから殺したのさ。」

怖いくらいに的を得ている…。捜索が行き詰まる後半、霊媒師やイタコとかいよいよ神頼みになりますが、これはもう調査とは言えないですね…。
しかし、この映画の禍々しさを倍増させる呪術的な重要場面。姉にしたら酷過ぎる名誉毀損ですが……ノンフィクションなら許されないでしょう。

そもそも大島の失踪からしてフィクションなのか?
そして出演者全員、本当に大島や佳江の記憶を自然に語っているようにみえるし演技とは思えないなぁ…。姉妹もおトト屋さんのお兄ちゃんも親戚のおじちゃんおばちゃんとか会社の人とか大島の母とか、あれ演技なの?誰なの? …それがKの実感。
完全に監督の術中に嵌ってしまいましたが…、演技を見抜く力を自負している人は是非どーぞ。そしてKに真相を教えてください。


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