見出し画像

50代でサイドFIRE? 元会社員DTMerのお金事情

みなさんこんにちは、ケイです。
みなさんDTMしてますか?

僕は50代で大企業の開発部長職をやめ、趣味のDTM(パソコンを使った音楽制作)でフリーランスになってしまった人です。そしてそれは同時にサイドFIREを目指すライフスタイルのスタートとなりました。

FIREとはFinancial Independence, Retire Earlyの頭文字をとった言葉で、経済的自立を達成して早期に退職して自由を獲得する、という生き方のことです。これに対してサイドFIREとは、完全な経済的自立まではできなかったけど、足りない分だけ好きなことでマイペースで働いて補うという生き方です。

今回は50代のフリーランスDTMerが目指しているサイドFIREの景色というお話です。

50代のサイドFIRE事情

金融資産が1億円以上の富裕層なら、そのお金を年利4%で運用できれば毎年400万円(税引前)の利益(=不労所得)が入ってきます。これだけじゃもちろん贅沢な暮らしはできませんが、自分の身一つの50代ならこれで働かなくても生きていけますよね。これがFIREの考え方です。

でも当然ですが、普通の会社員だった僕は1億円も持ってないです(笑)

一方で、若い頃からコツコツと投資を続けてきたので、もちろん1億には遠く及ばないもののそれなりの資産を持っています。普通の会社員だってコツコツ投資を50代になるまで何十年も続ければそれなりの資産にはなるわけです。毎月定額を投資に回せる安定した収入がある、これが会社員の強みの一つと思います。

そして50代で早期退職をしてフリーランスDTMerとして生きていこうと考えた時、お金の面での生き方は3つあると思いました。

  1. 早期リタイヤ 全く働かず、貯金を取り崩して年金支給開始の65歳までつなぐ

  2. サイドFIRE  金融資産の利息分だけ毎年引き出し、足りない分を好きなDTMでマイペースで稼いで生活費に補填して生きていく

  3. 全力で働く  金融資産は手をつけずそのまま満額を運用し続け、生活はDTMで全力を稼いで生きていく

考えた結果、僕が選んだ道は「3」でした。
会社員は厚生年金に加入してるから年金支給額が手厚いので早期リタイヤは一見可能に見えました。でも、年金は破綻回避のための制度変更が怖いですよね。
でもそれよりも50代引退生活なんて1か月で飽きるだろうと思いましたし、若い世代にお金を出してもらって働かず生きていくのは自分らしくないと思いました。

次に、サイドFIREは可能だと思いましたが、50代の僕にとってはなんだか中途半端だと感じたんですよね。将来への希望みたいなものがないし、なんだかあんまり楽しくもなさそうだと思ったんです。

だったらより困難だけどより豊かな人生が待っているかもしれないDTMで全力で働こう、人生の後半は大好きなことにワクワクしながらチャレンジしてみたい、と思ったわけです。
でもそういう決断を躊躇なくできたのは、そのチャレンジが失敗しても「資産」というセーフティーネットがあるという事実、最後はその安心感が決断を支えてくれました。

お金の不安が少ないからこそ本当の自由がある

フリーランスをやってみて感じるのは、フリーランスになっただけでは自由を得られるわけではないということ。
最初の頃は平日のカフェで仕事をしている自分に自由を感じたりしていましたが、そんなものは1ヶ月で飽きてしまいます。

本当の自由な生き方というのは、

  • 嫌な仕事をやらない自由

  • やりたいことを我慢しない自由

この2つを両立することだと僕は思っていますが、経済的な不安があると「嫌な仕事」を受けてしまいます。「嫌だけどお金になる」と言うやつですね。だからと言って嫌だからと断るとお金が足りなくなり、今度はやりたいことが出来なくなる。例えば、

  • 嫌な仕事をしない代わりに旅行は我慢する

  • 旅行に行きたいから嫌な仕事も我慢して受ける

これ、どちらも自由ではないと思うんです。
僕はDTMが大好きでそれを仕事にしたので「嫌な仕事」と言うのはほとんどないのですが、それでもたまに来る嫌な感じのお仕事はお断りしています。それが躊躇なくできるのはお金の不安があんまりないからです。

人生の前半は会社員として頑張って資産を築いてお金の不安がない状態を作って、人生の後半にサイドFIREを視野に入れて好きなことでフリーランスになる

これ、若い世代とはちょっと違う50代の自由なサイドFIREのあり方の一つではないかと思うんです。

自由だと何が起こるのか?

50代の僕は退職金で住宅ローンは完済しておつりがありました。物価の安い地方の一戸建てに住んでいて車もまだまだ新しいし、家電も揃っている。つまりお金はあんまり使い道がないんですね。

しかも、フリーランスになると時間は自由になるので毎日の食事は自炊です。外食やコンビニにはいかなくなりましたから食費は激減しました。手元にお金があるなら医療保険は必要ないので解約してしまいました。そしてあらゆるサービスの契約を見直しました。銀行や証券会社、自動車保険、携帯キャリアなどを安いものに切り替えて、生活費も大きく下がりました。だから本当にお金を使わないんです。

趣味にしても、僕はけっこうアウトドア派なんですが、たまにフリーランス仲間といくゴルフも平日なので安い。趣味のキャンプも平日のキャンプ場はガラ空きで快適だし食材は家から持って行けば節約になる。トレッキングもあんまりお金はかかりません。こういうのがいつでも楽しめるから、生活の満足度は上がるのにお金はかからなくなるんですよね。

では会社員時代はなんであんなに生活にお金がかかったんだろうかと思うとそれは結局、

  • 時間をお金で買っていた

  • ストレスをお金を使うことで発散しようとしていた

ということだったんだろうと思います。
現在の収入はまだ会社員時代の半分にも満たないですが、お金が不自由という感覚は全くないです。収入が下がったのに生活の満足度は圧倒的に高い。今までなんだったんだろうと言う感じです。

でも、お金を使うべきところには躊躇なく使っているつもりです。
自宅近くのジムの会員になってトレーニングをしていますし、先日は夫婦で一緒にPET-CT付きの人間ドッグを受けてきました。
受診には一人10万円くらいかかりましたが、健康が最大の資産だと考えれば全く高いとは思いませんでした。

好きなことを仕事にすると何が起きるのか?

僕が大好きなDTM。これって課金ゲームと揶揄されていて、いい機材やソフトを買い揃えると音がどんどん良くなっていく、という傾向があります。もちろん無料で楽しめるものもたくさんあるんですがクオリティ上げようとするとお金がかかる趣味なんですよね。

でもこの課金ゲーム、仕事になると景色が変わります!

ソフトや機材の購入が「経費」にできるようになるわけです。当然フリーランスも所得には税金がかかるわけですが、所得=売り上げー経費なんですよね。DTMソフトや機材は仕事のための経費に計上できる!つまり、

大好きなDTMソフトや機材を買うと節税できる!

と言うことです。そしてそれは同時に、

自分のビジネスへの投資になる!

例えば新しい機材やソフトを買ってそれをYouTubeの動画にして投稿すれば再生数に応じて広告収入となって返ってくる。好きなことを仕事にするということは、お金の面ではそういうことなんです。
人生が180度変わりました、本当にありがたいことだと思っています。

はい、いかがでしたでしょうか?
会社員として約30年必死に働いて辿り着いた50代の僕に見えているサイドFIREの景色、皆さんにも何かの参考になれば嬉しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?