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しんどい営業を楽にするトーク練習方法

※現在、私は会社員として働きながら、マイクロ法人も立ち上げて半ば個人事業主のようにも働いています。

 副業として動画制作を始め、ぼちぼちおかげさまで、仕事もいただけています。今回の話題は、一見クリエイティブと関係ないように思える営業力。私が新卒で入社した時の、初めての仕事が昭和スタイルのピンポン営業でした…。でも、そんなピンポン営業の経験が、動画制作事業でも役に立っていて、その営業トークの練習方法をスタジオ白鯨の松永がお届けします!営業って苦手…って思っている方、必見です。

営業は才能ではない

 動画制作の事業を行なっていると、クリエイティブ能力には比較的向上心がある人は多いけど、営業は苦手というか、やりたくない人がたくさんいる気がします。というか、クリエイター自身が営業しているところはそんなに多くないと感じています。

もちろん、営業ができなくても、優れた技術があれば、どこかの制作会社に入って活躍できます。しかし、フリーランスとして、独立して、ある程度自由に働く、というのは難しいかもしれません。

『お客さま→営業マン→クリエイター』というふうに間に入るものが多いと作り手が直接お客さんと話をしなくなっていくため、伝言ゲームのようになり、クリエイターは大元のお客様の役に立っているのか見えづらくなります。そして、間に入るものが多くなると、クリエイターの意志も反映しにくくなります。これでは仕事が作業になり、どんどんやりがいを失います…。

営業できるクリエイターの方が、代理店を挟まずに直でクライアントと仕事できる可能性があるので、費用面の競争で勝ちやすいのはもちろん、やりがいとしてもメリットが大きいです。

ここでいう営業は、別に要らないものを無理矢理売りつけるみたいな、悪徳営業能力のことを言っているのではありません。

きちんと相手のニーズを汲み取り、『こうしたら良いですよ。そのためにはこれが必要で、このくらいの費用、それによってこういう効果があります。』と説明できる能力です。

営業力は、コミュニケーション力によるものが大きくて、才能だと思われがちですが、実は、ある程度は頑張って勉強、練習すれば、動画制作のスキルと同じように、きちんと身につくと思います。

『営業が苦手、、』
『奥手だから無理、、』
そう思っている人こそ聞いて欲しいお話です。

営業成績優良者として表彰された際の写真。この頃若い。

練習あっての”営業力”

 僕が最初に入った会社はピンポン営業からはじまるバリバリの営業会社で。
入社したての頃、上司に『しゃべりがダメだ』って結構怒られてました。今振り返ると、与えられたトークスクリプトや、商品説明の真意を理解しておらず、うまく話せてなかったなと思います。正直、元々話すことに苦手意識はなかったのですが、2〜3ヶ月経っても怒られ続けて、当時はかなり落ち込んだし、悩みました。

こんな感じで、営業が苦手な人って、お客さんのところ行って失敗をして、『自分って才能ないな、、』と苦手意識持つ人多いと思います。『本番→失敗→本番』を繰り返して病んでいきます。

その原因は何でしょうか?

ズバリ、練習不足です。

『日本語話せるんだから、営業できるでしょ?』
みたいな風潮はありますし、あながち間違ってもないです。
確かに、営業は日本語が話せたら、ある程度は誰でもできる。誰でもプロになれる可能性はあります。実際、100回くらいお客様に話したら1人くらいは購入になることもあります。
しかし、それでは体と心が保ちません。
日本語が話せても、プロとして、ビジネスとして安定して話すのですから、練習なしでうまく話せるはずはありません。

音楽でいうと、演奏したことのない楽器を、いきなり本番の舞台で演奏してみてって言ってるようなものだと思います。

楽器に置き換えると、そんなことはあり得ないですよね?
まずは楽器の使い方知って、楽譜をみて、何度も練習して、やっと人前で演奏できるようになりますよね。

私も合唱を7年やってたから思います。
まずは発声練習して、何度も楽譜読んで、先輩にみてもらって、はじめて舞台に立てる。

本当は、営業もそのくらい練習が必要なものです。

合唱部時代、全国大会出場時の松永

営業の練習法

営業に練習が必要だと言ってもどう練習をしていけばいいのか。悩みどころだと思います。そこで、松永的おすすめの練習方法を。

その1 型を覚える

まず型を覚えます。
お客様に提案するときの型で1番大事だと思うのは『ゲンモンカイ』です。

『現状整理→問題提起→解決提案』のことで、もう少し詳しく説明すると、、

お客様と顔を合わせる前に、
お客様の情報をとにかく色々なところから仕入れます。
ピンポン営業の時で言うと、家の周りを練り歩き
『この家って自転車あるから子供いるな〜、、』とか、
『築年数これくらいだからの○歳くらいの夫婦住んでいるな〜、、』と、ある程度の現状を予測します。(BtoBならホームページ読みまくるとか、そういったイメージです)

次に、いざ顔を合わせたら、
『こういう現状ありますよね?』と予測した現状を話します。

そして、その現状に対して、
『そういう現状の人は多くいて、あなただけでなく、世の中同じようにこんなことでお困りの人が多いです。そこで、うちはこんなサービスを作りました。』と伝えます。

すると、お客さんから前のめりで話をいただけます。いきなりメリットとかを伝えるのではなく、現状を再確認し、問題も再確認し、商品の説明をするだけです。
買ってくださいとか、安くしますとか、そういうのはいらないです。

営業が苦手な人は、これをしっかりせずに、お客さんのところにいきなり足を運んで、うちの商品で、こんなことできます!いりますよね!って伝えます。すると…『え?そんなこと困ってないけど…?』っていう状態になるが多いです。

だからゲンモンカイは大事なのです。

でももちろん、この型をを頭に入れるだけじゃ足りなくて、そこに練習がちゃんと必要です。

事前にお客様のこと調べたり、想像したりして、
『こういう現状ですよね』
『だったら、こんな問題ありませんか?』
『こういう解決方法はどうでしょう?』

と、上記のような流れで話すのを繰り返し、身につけることが重要です。細かい部分は、現場によって違う部分も多くありますが、まずこれで話しておけば間違いありません。

現状整理の段階で、お客様が、『?』となっていたら、そこで現状ヒアリングしなおして、一旦帰りましょう。整理して、また現状整理から問題提起、という風に話し直せばいいのです。何度現状整理しても、問題が見つからないのなら、無理せず引き下がりましょう。
ダメ絶対、押し売りです!

その2 紙に書いてみる

このゲンモンカイ構成をどうしたらスラスラと話せて、お客様も聞いてくれるようになるのか』
こんな風に、理屈は分かっても、いざ話すと話を聞いてもらえない、なんか上手く伝わっていない気がするということもあると思います。

そんな時は……
ズバリ、話すことを全部想定して、紙に書くのがおすすめです。
(専門用語で外部化と言います、あと紙じゃなくてwordでも何でもいいです)
紙に書いているうちに、情報が足りないことに気づいたり、過剰に喋りすぎているなってことに気づいたりします。

楽譜がないと、楽器の練習ってできないですよね。それと一緒です。営業に楽譜は普通はないので、自分で楽譜を作るイメージです。

お客様のこと、自分が伝えたいこと『ゲンモンカイ』にあてはめて、全部書いてみる。
するとロジカルに整理されて、不要な話はそこでカットされ、漏れてしまいがちな話もチェックができます。
おかしなところがないか、先輩や他の人にも見てもらいやすいです。
そうして、修正を繰り返し原稿を作ります。

いい原稿が書けたら、次は喋る練習です。これはスマホで録音しながら喋ってみるのがおすすめです。
録音を聞いてみると、『ここの話長いから、聞く気失せてくるな』とかが見えてきます。
そしたら、それをまた原稿に反映させ、また声に出して読んで、という風にブラッシュアップをしていきます。そういう積み重ねが、言葉の引き出しを増やしていくことにもつながります。

そうやって練習を重ねて、ある程度納得できたら、やっとクライアントに話にいけます。いろんな人と話すことでいろんなパターンも見えてくるので、さらに上達することができます。

左欄に喋ること一覧、右側に喋る目的を書いて整理をしています

”営業力”で差をつけろ

はじめのうちは、クライアントのところに行く前の事前準備だけで、10時間くらいかかるかもしれません。

でも、繰り返し続けていると準備も早くなるし、営業への苦手意識もなくなっていきます。

実際、私もピンポン営業の頃、しっかり練習した後に、先輩と同行したときは、スラスラ喋れて褒められたという成功体験があります。
営業への苦手意識は感じなくなった今でも、事前準備は怠っていません。営業は、お客様の時間をもらうことであり、お客様への敬意として今でも下準備はしっかりします。

ライバルが多い業種だと、営業力の部分がますます重要になっていきます。営業力は身につけていて損はありません。クリエイティブで食べていくのって、よっぽどスーパースキルがあれば困らないけど、正直AIなど技術の進化でクオリティの差が減ってきています。そういう時にジャッジの要素になるのが、この人のほうが信用できるという部分だと思っています。

副業という環境の中で、よりよく、クリエイティブの能力を活かすために、『営業苦手だな、、』という人も、まずは紙に書くところから、やってみても良いかもしれないです。

動画制作の構成をつくる時にも役立つ『ゲンモンカイ』

営業におすすめの話の構成として今回紹介した『ゲンモンカイ』
実は、動画の構成をつくるときにも役立ちます!
そんな『ゲンモンカイ』構成の白鯨が制作した動画がこちら
↓↓↓

株式会社スタジオ白鯨とは》
That’s the way!その手があったか!をコンセプトに、より印象に残る動画で、様々な問題解決をサポートする動画制作会社です。普段はサラリーマン、副業で動画制作を行う2人が、自分たちなりの日常を楽しくするポイントをゆるくお伝えします。


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