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スタートアップの立ち上げ速度と成功確率を格段に上げる仕組みスタートアップスタジオとは?

皆さんは「スタートアップスタジオ」をご存じでしょうか?
近年は日本でもその名が浸透しつつありますが、「名前しか知らないな」という方や「初めて聞いた」という方もいらっしゃるかもしれません。

一言で言うと、スタートアップスタジオは「スタートアップを効率的・連続的に生み出す組織」のことです。

今日はそんなスタートアップスタジオとして活動している我々Studio ENTREが、「スタートアップスタジオとは何か」をご紹介したいと思います!

スタートアップスタジオとは

ハリウッドの映画スタジオから着想を得たスタートアップスタジオ

「スタートアップスタジオ」という単語は、「スタートアップ」と「スタジオ」の2単語からなっていることがわかります。スタートアップはわかりますが、スタジオとはなんでしょうか?

実はこの「スタジオ」はハリウッドの映画スタジオが由来です。

ハリウッドのスタジオには、監督・脚本家・演出家・カメラマン・照明・編集といった映画制作のプロフェッショナルが集まっています。そこに外部から原作案が持ち込まれると、スタジオのリソースを用いて効率的に映画が作られていくのです。

さらにこのスタジオの仕組みの強みは、製作を重ねるたびにスタジオに様々な知見が溜まっていくことにあります。その知見から、どのような映画をどのような時間・キャスト・演出で作れば売れる作品になるのかが分かるのです。

これをスタートアップの分野で行っているのがスタートアップスタジオになります。

従来の起業の課題とスタートアップスタジオのメリット

従来の起業スタイルには、様々な課題がありました。
例えば、事業を形にするまでに時間がかかりやすいということです。

製品やサービスの開発に必要な技術知識から、経理やマーケティングのようなビジネス知識までの全てを、一人の起業家が初めから持っているという状況は極めて稀です。
しかし、あらゆる分野の知識を勉強したり、メンバー探しに時間を割いたりしていると、起業するのがどんどん遅れてしまいます。

さらに、失敗の確率が高いことも大きな課題です。
スタートアップは100人中93人が失敗するとも言われています。まだ世の中にない製品・サービスを提供するスタートアップは、市場に受け入れられる難易度が高いのです。特に、初めて起業する人が、会社を成長軌道にまで持っていくのは至難の業と言えます。

そこでスタートアップスタジオという構想が生まれました。
スタジオには新しい事業作りに習熟したプロデューサー、エンジニア、デザイナーなどが在籍しており、起業家が持ち込んできたアイデアを爆速で形にすることができます。

すぐにサービスを作ってすぐに事業の仮説検証ができるため、その結果をもとに改善点を見つけたり、早めに見切りをつけて別の事業案を練り直す方針を取ることもできます。

実際にスタートアップスタジオがやっていること

スタートアップスタジオは主に以下のような事業を行っています。

・起業家とともにスタートアップを立ち上げる
事業のアイデアをもつ起業家からの問い合わせを受けて、スタートアップを立ち上げるまで伴走します。

流れとしては、まず事業アイデアを起業家と壁打ちしながら事業の基本形を固めます。
それが済むと、一定の予算の元で仮説検証を行います。

もし仮説検証で一定以上の結果を出すことができた場合、法人化・資金調達を経てスタートアップとしてサービス運営を開始、という流れです。

・事業会社との共同新規事業
スタートアップスタジオが持つ事業作りの知見と、事業会社の持つ事業アセットや人材を活用し、既存の事業会社と共同で新規事業を立ち上げることもあります。

・各スタジオの特色を反映した事業
スタートアップスタジオは各会社ごとに得意な領域が異なっており、それぞれの得意な領域で事業を行っていることがあります。

例えば、エンターテインメント領域が専門である我々Studio ENTREは、次世代エンタメ人材を育成する事業を行っています。
なかでもデジタル音楽マーケターを育てるイベント「音楽マーケティングブートキャンプ」は、大変人気を博しています。


またこれら以外にも、スタートアップスタジオの社会的意義とも言うべき点として「カオスを生み出す場の提供」があります。

イノベーションとなり得るアイデアは、様々なバックグラウンドの人間が持ち寄った異なる「知」の組み合わせによって生まれると言われています。
そんな多種多様な「知」が集まるカオスな場を提供し、そこで生まれ出たアイデアの種が、芽を出すまで伴走することもスタートアップスタジオの役割です。

(※スタートアップスタジオの役割、イノベーションの生み方の詳細については以下、早稲田大学ビジネススクールの入山章栄教授のインタビューを参照ください。)

例えばスタートアップスタジオ協会では「アイデア出るまで返しません!」というイベントをやっています。

我々Studio ENTREは様々なバックグラウンドの方のコミュニティを作り上げています。

このようにリアルでもオンラインでも、カオスが生まれる環境を作っているのです。

どんな起業家がスタートアップスタジオを活用すべき?

ではスタートアップスタジオを活用した方が良い起業家とはどんな人でしょうか?

これは、むしろ活用に向かない人から説明するとわかりやすいと思います。
例えばビジネスに必要な能力を広く持ったオールラウンダーな起業家で、「全て自分で進めたい!」という強い意志を持つ人は個人で進める方が良いでしょう。

あるいは、身の回りに様々な分野のエキスパートが揃っていて、自分達だけで進めることができる場合もスタートアップスタジオは必要ないかもしれません。

逆にいえば、これらに当てはまらない起業家の場合は、ほぼ誰でもスタートアップスタジオを活用した方が、スピードと質の両面で高い成果を出しやすくなります。

創業メンバー探しにも活用できるため、どんどん活用するのがおすすめです。

日本のスタートアップスタジオ

日本にはどのようなスタートアップスタジオがあるのでしょうか?いくつかの会社をご紹介します。

・Gaiax
シェアリングエコノミーやソーシャルメディア、webマーケティング等のスタートアップを輩出しているスタジオです。起業家の持ってきた事業を社内の事業部として受け入れ、カーブアウト(事業部単位で会社として独立)するケースが多いようです。また投資会社としての面も持っており、カーブアウトした企業や外部の企業への投資も行っています。

・quantum
博報堂系列のスタートアップスタジオです。親会社のコネクションの強みを活かし、主に大企業と共同で新規事業開発に取り組んでいます。

・Creww
本業を続けながら起業の準備を進められることを強みとしているスタジオです。多数のプロジェクトが常に進行している公開されたプラットフォームがあり、そこに自分で新しいプロジェクトを登録したり、興味を持ったプロジェクトに参加することもできます。

Studio ENTREについて

Studio ENTREは、エンターテインメント領域に特化したスタートアップスタジオです。具体的には以下のような事業のスタートアップの排出に力を入れています。

・toCサービス
例:BONDYーママのためのスキンケアブランドー

・メディア/コンテンツ領域
例:memeーアーティストとインフルエンサーのコラボレーションー

・メタバース
例:FAVERー次世代の音楽ライブ体験を提供するコンサート配信プラットフォームー

・Web3.0, NFT
例:.muraー音楽NFTマーケットプレイスー

またスタートアップスタジオには珍しく、社会人だけでなく、学生を含めた幅広い層の起業家を募っていることも特徴的です。

Studio ENTREに興味がある方は、ぜひこちらのより詳細な記事もご覧ください

まとめ

スタートアップスタジオがどんなものかご理解いただけたでしょうか?
スタートアップスタジオは起業をより合理的に進め、起業家たちの世界を変え得るアイデアが、日の目を見る前に消えてしまわないよう活動しています。

アイデアはあるけど知識がない、技術がない、仲間がいない...

もしあなたがこんな悩みを持っていたら、スタートアップスタジオに声をかけてみると良いでしょう。Studio ENTREもあなたからのご連絡をお待ちしています。

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