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4K複数カメラで自分のライブを撮影する

【1】成果物:動画

 まずは見ていただきたい。
Road Racer / LOUDNESS covered by NEVER MIND

 編集はかなり頑張った。まずまずの評価も頂いたが、専門家の評価も頂きたいところ。以前録画したものと比べると画角や画質、編集(主に画面の切り替え)が向上しているとは思う。

【2】今回の機材

 2022年4月に『安価なライブの動画撮影機材を考える』というnoteを書いた。それから機材をアップグレードしたが、趣味の範囲として比較的安価とは言えなくなってしまった。

◆カメラ機材

(1−1)SONY ILCE-6400

SONY ILCE-6400

 ミラーレス一眼、商品名α6400。2023年現在、後継機も出ているが人気の機種。中古で購入(カメラのキタムラ)。センサーサイズはAPS-C。画質を求めるならフルサイズが欲しいが、予算オーバー。APS-Cはカメラやレンズのサイズも小さく、軽いことが大きなメリット。

(1−2)SONY SEL11F18

SONY SEL11F18

 ミラーレス用の広角レンズ11mm(35mm判換算17mm相当)、画角は104°。購入当時は新製品だったので、新品で購入(カメラのキタムラ)。F値は1.8とかなり明るい。ライブハウスは暗いので、明るいに越したことはない。
 望遠レンズで、客席後方からバンド全体を撮る方法もあるが、今回は広角レンズにした。ステージすぐ下からアオリ気味で撮ると足長効果もあるし、ダイナミックな(?)構図になる。三脚で固定して撮影。

(1−3)SONY ECM-XYST1M

SONY ECM-XYST1M

 SONYの一眼カメラやビデオカメラに搭載できるステレオマイク、中古で購入(アマゾン、NAO&YOU★)。カメラ本体のマイクよりは勿論音がいい。高域や低域をしっかり拾ってくれる。
 コンデンサマイクをステレオで繋げて録ることも考慮したが、セッティングの煩雑さもあるし、自分が出演するので今回はあきらめた。メインの音源を何で録るかも悩ましいところ。今回はミラーレス一眼を固定にしたのでこれで録ったが、録音レベルの調整が高すぎたか、少し割れている。音楽用レコーダーも考慮したいが機材が増えるのも悩ましい。

(2)SONY FDR-AX45

SONY FDR-AX45

 4Kハンディカム、手ぶれ補正付き。中古で購入(アマゾン、TRUST)。液晶に難ありだったが、安さに惹かれた。ビデオカメラ市場は、プロ機を除くとスマホや一眼カメラに奪われてメーカー撤退も多いし、残ったSONYやPanasonicもここ数年新製品はあんまり出ていない。手ぶれ補正もある程度効くが、今のスマホ(やGoPro)ほどではない。撮影者にブレないテクニックが必要。

(3)SONY HDR-MV1

SONY HDR-MV1

 ミュージックビデオレコーダー、FHD(1920×1080)、生産終了品。好みの音で録れるので気に入っているが、4K後継機を出して欲しい。本来、ZOOMのQ2n-4Kで録る予定だったが、リハ撮影後の片付け中にうっかり簡易三脚ごと倒してしまい壊してしまったので、急遽使用した。ステージに向かって左端に設置、ベーシストメインの画角にしたが、転換の中自分ではきちんと画角の確認ができず、勘で設置。

(4)GoPro HERO10

GoPro HERO10

 中古(カメラのキタムラ)で購入。手ぶれ補正は超優秀。専用のジョーズフレックスクランプマウントを購入、シンバルの脚に固定。レンズは小さいのに画質がかなり良かった。ドラマーに常にライトが当たっていたのも要因の一つか。

ジョーズフレックスクランプマウント

(5)Apple iPhone 12 mini

Apple iPhone 12 mini

 iPhoneって画質キレイ。Proモデルならもっといいんだろう。ステージに向かって右端に設置、ギターメインになるように画角を調整。転換中に、客席にいた友人N君に急遽画角を確認して貰った。N君、その節はありがとう(笑)。
 困ったのはFinal Cut Proに読み込んだらコントラストがめちゃくちゃ強いハイキーで白飛び映像になっている。iPhoneやMacで普通に見る場合にはそんなことはない。iPhone側のHDR(ハイダイナミックレンジ)とかカラープロファイルの設定の問題だろうか。ネットで調べてもわからなかった。動画編集ソフトFinal Cut Pro(以下FCP)のカラーグレーディングで調整したが、コントラストが強いままとなっている。

(番外)Galaxy S22 SCG13

Galaxy S22 SCG13

 ベーシストのAndroidスマホ、奥さんが撮影。FHD(60)、映像は比較的キレイ。ライブだと音が割れてしまっていた。上手く撮れているので結構使用させてもらった。ズームで引っかかるような映像があったのは気になった。4Kは勿論、8Kも撮影できるらしい。

◆編集用PC等

(1)SanDisk portable SSD 2TB

SanDisk portable SSD 2TB

 USB3.2Gen2 読出最大520MB/秒、SDSSDE30-2T00-GH25新品で購入(アマゾン)。後継機種は、読出最大1050MB/秒。値段と速度のどっちを取るか。
 私のMacの内蔵SSD(512GB、空き容量200GB)だけではすぐ足りなくなってしまう。今回の元データは合計で56.7GB。元データで編集しようとするとMacのマシンスペックが足りないので、FCPで事前に編集用の比較的小さめの動画(プロキシメディア)を作るが、あっという間に200GBとか使ってしまう。うっかり作業領域をMac本体にしていると、『ディスクが一杯で作業できません』と言われた。この外付けのSSDに作業領域を設定して使用した。

(2)Apple MacBook Pro 14” 2021

Apple MacBook Pro 14” 2021

 CPUはM1Pro(8コアCPUと14コアGPUを搭載)、メモリ16GB、SSDは512GB、画面は14.2インチ。メモリ32GBとかSSD1TBとかしたかったけど予算オーバー。整備済み品を購入。価格改定前なら2万近く安かった…。

【3】撮影とカメラマンと転換

転換中

 この場合の転換とは、ライブで演奏が終了したバンドと次のバンドが入れ替わること。今回は10分設定だった。ドラマーが自分の機材を結構持ち込むので時間がかかると言っていたが、私もいくつかのカメラを自分でセッティングするつもりだったので結構大変だった。
 出演順が1番目で、逆リハ(出演順とリハーサルの順を逆で行うこと)だったらリハの後セッティングそのままでいいし、カメラの設置時間も比較的余裕があったのだけれど、2番目だったのでそれはできなかった。

[リハ後]
 SONYのハンディカムFDR-AX45をボーカルの友人H君に渡し、操作方法を教える。本来は別の人に頼んでいたようだが、来られなくなって白羽の矢がH君へ。H君、急に無理を言ってごめんなさい、本当にありがとう。私も友人に『映ってなくてもいいから』と頼んだが断られた。私が拘るタイプということをよく知っているからだろう(笑)。
[開演前]
・一眼ミラーレスα6400に三脚を接続
・α6400にマイクを接続
・友人N君にα6400の操作方法を教え、三脚の設置をお願いする
・1バンド目やお客さんに迷惑にならないように三脚を低くし、寄せる
[転換前]
(一眼レフカメラで1バンド目を1曲撮影)
・ギターのチューニング
・ギターにワイヤレスを接続、養生テープで固定
・ステージ上に設置するカメラを三脚等と接続
×ヘアセット…カメラの準備で忘れてた。
[転換]
・ギターとエフェクターをステージへ、アンプと繋ぐ
 エフェクターはマルチで設定が記憶されているので便利。
・自分のiPhone+簡易三脚をステージ上ギター側に設置
 電源オン、録画オン、画角確認(今回は友人)
・HDR-MV1+簡易三脚をステージ上ベーシスト側に設置
 電源オン、録画オン、画角確認(暗くて確認できずに勘でやった)
・ドラムのシンバルの位置が決まり次第、
 GoProをジョーズフレックスクランプマウントで設置
 電源オン、録画オン、画角確認
 録画オンは声で「GoProビデオスタート」でOK。地味に便利。
×予備のピックの設置…忘れてた。

 次回のライブで抜からずできる自信がない。ビデオカメラマン兼スタッフを誰かお願いしたい。プロにお願いする方法もあるが、主催イベントでなければ難しいし、金額もそこそこかかるだろう。自分で動画編集したいのもある(笑)。

【4】動画編集

 まずは読み込みから。ほとんどのカメラはSD/MicroSDをMacに挿してコピーを行ったが、SONYのハンディカムFDR-AX45で撮ったSDをMacは認識するが、動画ファイルを認識しない。ネットを検索するとPlayMemories Homeで読み込めると書いてあった。ネットからDLはできたが、すでにサポートは終わっており、Macも古いバージョンしかインストールできない。MacBook Pro2013をまだ手元に置いてあったので、確認したらギリギリインストールできる!インストールして接続までは良かったが、なぜか認識しない。試しにUSBケーブル(USB type A < - > Micro B)を替えてみたら…認識した!MacBook Pro2021にこのケーブルで接続したらこれも認識。これにかなりの時間がかかってしまった。

 今回は4K動画が4つ、FHDが2つ。マルチカム(同期)で編集となるとまあまあ重めの作業。外付けSSDは200GB以上空きがあったので、動画全データが約57GBだからいけるだとうと思っていたらプロキシメディア作成中に『ディスクスペースが不足しています』のメッセージ。外付けSSDの以前のデータ約1.5TBをバックアップ用のHDDに移動。数時間かかった。その後プロキシメディア作成、これにも数時間。朝のデータ移行から始まって実際に編集作業を始めたのは、夕方だった。

 Macはそれなりのスペックではあるのだが、4K動画が4つとFHDが2つで作業していると、映像のコマ落ちが発生。メモリを使い切って外付けSSDにスワップしているとは思うけど、処理が追いつかないのだろうか。それともCPUやGPUの問題?詳しい方教えてください。

 同じところを何度か再生すると、キャッシュが上手く働くのかスムーズになるので、それでタイミング調整を行っていた。どの映像を使うかは感覚だが、それぞれのプレイヤーのオイシイところ(フィルやソロ等)は外せない。プレイヤーのバランスは、ヘヴィメタルバンドのビデオを参考にした。私の感覚としては、
 全体:40%
 ボーカル:25%
 ギター:15%
 ベース:10%
 ドラム:10%

 画面分割やエフェクトもいろいろできるだろうけど、使い方がわかっていないこともあるしシンプルに演奏を見せたいこともあって、トランジションを最小限使う程度にした。次回はエフェクトにも少し挑戦したい。
どのタイミングで切り替えるかは、曲のリズムに合わせたが、プロのビデオは必ずしもそうではない。この辺はこれからも勉強だ。

 BAY5 SQUARE(今回のライブハウス)のオプションとして、ライブ音源をバラ(ボーカル、コーラス、ギター、ベース、ドラムはマルチマイク)でもらえるサービス(10,000円)もあって魅力的だったが、映像編集も大変なのにミックスダウンもとなると、さらに時間がかかるので今回はあきらめた。ライブ音源のミックスダウンは、時間があれば挑戦はしてみたいとは思っている。 

【5】課題と対策

(1)ハンディカムのカメラマン:
高知県在住、趣味でビデオを撮影する方、お手伝い願えませんか?
 ライブで難しいかもしれないが、ジンバルでの撮影もできれば。
 ビデオ三脚でパンニングも考慮したい。
(2)(1)兼ライブ当日のカメラ設置お手伝いスタッフ
(3)iPhone動画の、Final Cut Proへの読み込み問題:ネットで調べる
(4)Final Cut Proのコマ落ち問題:外付けSSDの買い替え?
(5)Final Cut Proの操作法向上:YouTube動画でお勉強
(6)4Kカメラの追加:GoProを。
(7)今回ミスが多かったギター演奏の向上:練習あるのみ。
(8)被写体として:表情豊かに、パフォーマンスを。痩せましょう。

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