
「センスを磨く脳の鍛え方_前編」
「“いいモノ“を作るためにはどうしたらいいのか」
「どうしたら素晴らしいアイデアが思いつくだろうか」
こんなことを考えたことはないでしょうか?
私はそんなことをしょっちゅう考えています笑
たとえば我々コンサルタントは,パワーポイントの資料を作成してクライアントと議論することが多いですが,スライドを一枚作るにしても,「どういうスライドがいいスライドだろうか。」の解を持っていないと,いいスライドを狙って作ることはできないですよね。
パワポでなくても,自分が生み出すアウトプットすべてにおいて,”いいアウトプット”であることが望ましいのは間違いありません。
今回は,“いい” を作る能力の鍛え方について,2冊の本を参考にお話ししていきます。
大前提となる考え方ですが,いいモノを作るクリエイティブなセンスというのは,生まれ持った才能ではなくて,鍛えることができます。
クリエイティブといえば広告ですが,広告もコンサルも,頭で考えて,それを形にして伝えて,相手の意思決定を促すお仕事ですから,頭で考える能力を鍛えることになります
コンサルも広告もメインエンジンは頭なので、強くなるためには頭を鍛えないといけない。筋肉と同じように負荷をかけて鍛えないと強くならない。ではどう鍛えるか。
— 最強のコンサルになるカバ🦛 (@strong_kaba) October 28, 2023
コイツは良書。 pic.twitter.com/8qPevIHNLt
一冊目は『なんとなく企画クリエイティブの仕事をしたいと思っている人のなんとなくをなんとなくじゃなくする本』,通称「なんクリ」です。
がっつり広告系の本です。
著者が元博報堂の方で,新人時代からプロジェクトリーダーまでレベルごとにどんなトレーニングをしてセンスを鍛えていくべきかが書かれています。
■新人時代の鍛え方
新人時代はインプット・アウトプットが全然足りませんし,脳を使う習慣を作る必要があります。
インプットについては他人のアウトプットや周辺知識をたくさん学べばいいのでイメージがつきやすいですが,アウトプットはどのように鍛えるべきでしょうか。
アウトプット
本書では「A4書き出し法」「100本コピー」というのが紹介されていました。(※名称はうろ覚えです)
簡単に説明すると,「A4書き出し法」は,テーマに沿ってA4用紙にアイデアを書き出し,書き出したアイデアから関連するアイデアをさらに書き出してA4用紙を埋め尽くして頭の中にあるものを全部出し切るというアウトプット方法。「100本コピー」は名前の通り,100本コピーライトを考えるというものですね。
どちらも制限時間を設けるなどして脳に負荷をかけることが重要なようです。筋トレと同じで,自分が簡単にできるレベルでアウトプットをしていても成長は期待できないということです。
コンサルの業務では上記の方法をそのまま活用することはできないかもしれないですが,脳に負荷をかけて限界までアウトプットするという手法は応用することができそうですね。
また,普段の業務ではないですが,あるテーマに沿ってファーム内での新規サービス開発を検討するようなこと(他チームで導入を進めている○○のシステムを使って所属チームでもサービスを展開できないか,みたいな)は時々あると思いますので,そういったケースでは上記手法は活用できそうです。
脳を使う習慣
「脳を使う習慣」と聞くとピンとこないかもしれませんが,考える習慣と捉えていただければいいと思います。習慣をつける方法としては「なぜdiary」が紹介されていました。
シンプルに世の中で起きていることに対して「なぜ」を問いかけるというものです。
「なぜスターバックスには人が集まるのか」,「なぜブルーロックは女性にも人気なのか」,「なぜおしゃれな女性インフルエンサーはAir Pods Maxを使っているのか」などなど,普段生活している中で疑問に思うことはたくさんあると思います。
このなぜに対して,これはこういった理由なんじゃないか,を考えていくのが「なぜdiary」です。
限られた情報から仮説を立てていくような感じなので,コンサルでもかなり直接的に役に立ちそうなトレーニングですね。
習慣をつけるのが目的なので,一つ一つに対して深く考えていくよりは,疑問を持って仮説を立てる量を重視する方がいいんじゃないかなと思っています。
「コーンフレークの栄養バランスの五角形なんであんなにでかいんやろ?」
「得意なところだけで戦ってるからや」
「牛乳入れた後の五角形だからや」
くらいナチュラルに“なぜ”を考えていけるといいですね。
■業界歴3-5年のころ
新人時代を抜けて業界歴が3-5年になると,やるべきトレーニングが変わってくるようです。この時期にやるべきなのは「名作の分析」です。
新人時代はいいモノがなぜいいモノなのか,分析しようとしてもインプットもアウトプットも少なすぎるので,正しく分析することができない。でもこの時期になると,ある程度知識とスキルがついてきているので,分析ができるようになるということですね。
コンサル業界で「名作」と言われるものを探すのは簡単ではないかもしれませんが,優秀な先輩のアウトプットだったり,winした案件の提案資料だったりを読み込んで,どのような目的でどういう構成にしているのか,なぜ案件獲得に繋がったのか,自分が作るアウトプットと違うところはどこか,分析してみるといいかもしれないですね。
『なんとなく企画クリエイティブの仕事をしたいと思っている人のなんとなくをなんとなくじゃなくする本(なんクリ)』では,脳の鍛え方がこれらのほかにもいくつか紹介されていますので,気になった方は是非手に取ってみてください。
もちろん読んだだけでは強くならないので,書いてあるトレーニング方法は実践してくださいね。
この本を読んでいたら,昔読んだ“とある本”と共通する部分が多いように感じました。もう一冊に書かれていたいいモノの作り方については,後編でお伝えしていきたいと思います。
今回は,ここまで!
最後まで読んでいただきありがとうございました。後編もお楽しみに!
- 筆者について-
名前:最強のコンサルタントになるカバ
職業:コンサルタント(外資系って言われてるゆうめいなところ)
年齢:30歳前後
資格:簿記2級,TOEIC600前後,漢検準2級
自己紹介:偏差値50(いわゆる日東駒専レベル)の大学を卒業して,地方メーカー(JTC)に就職し,20代半ばで未経験コンサル転職した人です。ファイナンス系のチームに所属していて,経理財務や経営企画部門を対象とした業務改革などのプロジェクトに参画しています。
- 質問してみよう!-
コンサルに関すること,学歴しょぼいのにコンサルに入った方法,ためになった本,などなど何でも聞いてください!無料です!
- Xもやってるよ!-
リプでもDMでもどしどし絡んでください!