育成年代ウエイトトレーニングの疑問
皆さん、こんにちは。
ストリングスメンバーの無量谷(Twitter、Instagram)です。
皆さんは育成年代のウエイトトレーニングをについて疑問を感じることはないでしょうか?
例えば、
今回はそんな疑問を少しでも解消できたらと思います。
結論から述べると、
と私は思います。
①何歳からやっていいのか?
私が小・中学生の時はウエイトトレーニングをするると成長が止まってしまうためやらないほうがいいと言われていました。
そのため、私も数年前までは成長期が過ぎてから行うものと思っていました。
しかし、今現在、育成年代に与えるウエイトトレーニングの効果などの研究が数多く行われ、小中学生でも害はなく、むしろウエイトトレーニングを積極的に取り入れることで多くの利点があることがわかってきています。
小学生から筋トレを行うメリットとして以下のことが報告されています。
また、各年代別でトレーニング効果を調べた研究では小学生に対する筋肥大の効果はあまりなく、効果が見え始めるのは13歳〜15歳で、年齢とともに筋肥大の割合が高くなる傾向にありると報告しています。
②子供の成長に悪影響がある?
重りを使った運動は、筋肉が付きすぎてしまい、成長が止まってしまうという話は1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
ウエイトトレーニングが子供の成長を阻害するという科学的根拠はありません。
むしろ、幼少期に適度な負荷をかけ骨の成長を促せないと将来、骨粗鬆症発症リスクが高くなり、骨折→寝たきりに繋がる可能性が高くなると言われています。
ウエイトトレーニングは骨への刺激を与えることができ、栄養をしっかり摂ることで、骨の成長をより促進することができます。
(※骨への刺激はランニングやジョギングでも得ることができますが、ウエイトトレーニングの方が効率的です)
③怪我に繋がりやすいのでは?
子供のウエイトトレーニングは怪我に繋がりやすいのでは?
と考える方もいると思います。
しかし、監督の管理と適切な指導があれば他の運動や活動と怪我のリスクは変わりません。
また、骨端軟骨に損傷を与えるのではという話もありますが、思春期前の子供に対しては、骨端軟骨は強く剪断力に対する抵抗力があるため、思春期前の子どもにおける骨端軟骨損傷の危険性は低く、骨を強化する働きを持っていることが示されています。
つまり、ウエイトトレーニングを行う際は必ず知識ある大人が付き添い、子供が無理な重さを持ち上げようとした時は大人が止め、適切な重さに再設定してあげることが大切になります。
むしろ、長時間練習の方が子供達の怪我のリスクを高めるのではないでしょうか。
④子供の筋力は上がりづらい?
子供は大人より負荷をかけれないから筋力が上がりづらいのでは?
と思う方もいると思います。
実はそんなことはなく、大人と子供の筋力向上には少し違があるだけなのです。
メカニズム的違いはありますが、%で比較するとトレーニングによって生じる子供の筋力向上は、思春期の若者および成人の筋力向上に匹敵します。
⑤最後に
今回は「育成年代のウエイトトレーニングの疑問」について科学的視点から説明させていただきました。
最初にも述べたように、ウエイトトレーニングは若いうちから(小学生から)積極的に行っていくべきです。
そうすることで、身体組成が改善され、近年増えている若年者の肥満や競技での怪我の発生減少、競技パフォーマンス向上効果を得ることができます。
しかし青少年のレジスタンストレーニングには、有資格者による監督、適切な指導、そして適切なプログラムデザインが必要です。
指導者、親御さんは、レジスタンストレーニングに伴う特有のリスクについて認識している必要があり、 定められたガイドラインに従いリスクを低減させる努力をしなければいけません。
また、一人ひとりの子どものニーズ、関心、能力に合わせ、慎重に対応しなければならず、子どもの能力を超えたプログラムを処方することは、傷害のリスクを増加させるだけでなく、レジスタンストレーニングの楽しさを台無しにする可能性もあることを理解していただければと思います。
もし、自分の指導に不安を感じたり、正しいトレーニング方法を学びたい場合は、一度専門家に依頼してみてはいかかでしょうか?
おそらく、そちらの方が圧倒的にコストも時間もかからず学ぶことが出来ると思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
チームストリングスメンバー:無量谷
⑥チームストリングス
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