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銀座のカフェ「炭火焙煎珈琲. 凛 本店」に行ってきました。THE飴色空間。


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昨日、前から気になっていた銀座「炭火焙煎珈琲. 凛」に行ってきました。銀座の洗練された通りに、このサインが常夜灯みたく温い佇まいで気になっていた。

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手書きのメニューも気取らず、値段もコーヒー1杯780円〜と銀座にしては良心的な方なのでは。豆をディスプレイするって、コーヒーで勝負するよ!みたいな矜持と歩み寄ってくれてるフレンドリーさがあって良い。

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通路幅がわりに狭くて、階段の傾斜は急なほう。この辺りも、各停駅の前で20年ほど創業してます、な体の純喫茶な感じがする。変わらない時間と空間、そこに通い続ける常連客と世間話、みたいな。

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実際入店してみると、思ったより中は広く、店員さんのテキパキとした機敏な動きが目に入りました。色々な層のお客さんで賑わってるし、町喫茶の埃っぽい時間の流れ方を感じない。カウンターが広くて何やら喫茶としての風格のようなものを感じてしまった。

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私はカウンター苦手なのですが(自分の時間に没入したく、対面だとどうも。)、お姉さんの案内がスマートかつハンサムで、あまり嫌な気分も感じず着席。さりげなく小花が飾られてるのがいい。ガラスの花器ってどんなインテリアにも合うし好きです。こういう重厚感のある空間だと、良い感じに気分を和らげてくれるし、もてなしの心遣いみたいなのも感じる。やはり初往訪だとどこでも緊張するので、こういう可愛らしい気遣いがあると「きてくれてありがとう」くらい言われている気がして悪しからぬ心地。

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メニューはやはりコーヒー多し。あとケーキも種類が豊富で、全て手作りとのこと。偏見だけど銀座って立地柄、どこかのパティスリーから降ろしたり、工場から買ってるのかと思いきや。これは自信がないとできない。。

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今回はケーキセットで、ブレンドコーヒーとココアロールにしました(1180円。ケーキによっては+100円)。あまり外ではココア系のお菓子は頼まない…かつロールケーキも特に、なのですが、「粉を使ってない」というこだわりがあるらしく、気になりました。正直何がどう変わるのか全くわからんが。

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ケーキの到着を待ちつつ、目の前でお姉さんがコーヒーを淹れてくれるのをじっと眺める。豆の量とかお湯の注ぎ方とか、だいぶ参考になります。私、豆の量少ないかもなあとか、お湯ってこんなに真ん中に集中的に注ぐのか、とか。正解はないんでしょうけど、自分のやり方との差分が見えるのは単純に面白い。あと手つきがオシャレでこなれてる。しなやかにポット動かしてお湯を一定の量で注ぐの、意外と難しいのです。

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ケーキがサーブされた直後にコーヒーもあらいぶ。別々のお姉さんが持ってきてくれたのに、バッチグー(古)なタイミングで連携ぶりにびびる。

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ロールケーキは、ココアの密な黒とクリームの冴えた白のコントラストがきれい。ツートーンがやや灯りが落ちた店内でもよく映えている。甘さは控えめで、ココアのビターさが、風味の輪郭を際立たせてるというか。リッチさを底上げしてる感じがあります。クリームは口どけがよく、安っぽいくどさが無くて食べやすいです。

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コーヒーは割と濃いめに淹れてくださってる気がしましたが(いや、普段の自前が薄すぎるのかもと思った…)、苦味があまり無くて飲みやすかった。酸味もそれほど感じず、全体的に裾が柔らかく広がるような印象の飲み口というか。ビビッドさとは対極の、温厚でマイルドな顔、って感じでした。

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目の前の壁にはお皿が円状にディスプレイされていました。世界各地の風景がプリントされている…オシャレチョイス。お皿を壁に飾るって、飲食店ならではのインテリアだと思う。ゆえに個人的には、どうにもカッコつけ感を感じるのだが、このお店はさりげなくて慎ましい。「気づかれなくても別に良いです」くらいの、変に主張せず飾られていて、でもそこが上品で。オシャレすぎないお洒落。

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全体的に、銀座のイメージを良い意味で裏切る自由空間。カジュアルでもフォーマルでも良いし、一人で読書しても誰かと楽しくお喋りしてても良いし。正解の過ごし方、みたいなのを考えずに済むのは、店員さん含めジェントルな空気感が漂ってるからかと。店内、割とお客さんで賑わってましたが、なぜか空間が下品にならず、むしろ「銀座って立地なので気構えなくて済むの良いね」みたいな気分になる不思議。

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私は今回、アッサムティーも追加注文しました。ある程度長居をすると、勝手にそわそわして思わず頼む、みたいな事ってありますが、今回は純粋に「もう少しここで過ごしたいなぁ」と思い自ら進んで注文した形です。若干ウエメセで恐縮ですが、お金ここに落としてあげたい、みたいな気持ちになった。日曜の夕方、黄昏時に自分時間を持つにはぴったりの場所だと思います。

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