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【怪談イベントレポート/体験記】あぶない!怪談先生5~大島てる先生に教わる事故物件たち~

あぶない!怪談先生5

2024年1月27日。
私にとっては一大イベントとなるその日がやってきました。

怪談看護師の宜月裕斗さん怪談恐不知のいわおカイキスキーさんが開かれる【あぶない!怪談先生】のイベントに出演してきたんです!今回の怪談先生は大島てるさん!もう面白過ぎるイベントでした。
20代はじめの頃から事故物件サイトを夜な夜な見ては癒されるという習慣があった私。怪談に目覚めるのは結構後なんですが、事件史やこういった事故物件のお話を読むのが好きだったんですね。

「私はなんでこういった類のものを読み続けるんだろう…」と自分でも不思議に思っていたのですが、今回のイベントを通してその答えが少し分かりました。

そんな今回のイベント!感想レポートでもあり、駆け出し怪談師のイベント出演体験記として私の気持ちやイベントの裏側について残していきます。


本記事を書くにあたりまして、大島てるさんを始め出演者の皆さんに許可をいただいております。本当にありがとうございます。


待っていたオープニングアクト募集

11月末日頃に、宜月さんのXアカウントにてオープニングアクトの募集が開始されました。

vol.4の際には‘‘はおまりこさん‘‘‘‘東さん‘‘がオープニングアクトとして出演されています。この時は最恐戦が終わって1.2ヶ月経った頃に募集があったのですが勇気が出ず尻込みして終わっていました。でもせっかくの募集を流していた事にかなり後悔と未練があり、次に開催される際は絶対チャレンジしようと決めていたんです。と言うのも、主催となるお二人に少し思い入れがあったからこそというのが大きいですね。

偶然の関係性

恐不知 いわお☆カイキスキー Xより

いわおさんとは、2023年最恐戦のZOOM予選でご一緒させていただきました。組み分けが分かった際はそりゃあ嫌でたまりませんでしたよ。戦いで考えたら勝ち目ナシですからね。
しかも勝負が始まるまでも方々に吠えてらっしゃる…。と初めは恐れしかありませんでした。だけどZOOM予選当日まで毎日いわおさんの事を考えているうちに←私も捉え方が変わってきたんです。

その辺が気になる方は最恐戦の感想文を読んでいただけたらと思います。
そういった経緯もあり、お会いしたかったし同じ怪談イベントでいつかご一緒できればと憧れておりました。だからやっぱり今回応募して出演できて良かったーー。少ない経験の中、あの一戦は私が大きく成長する時間となったので感謝しかありません。また今後も吠えられたいです。

いわお⭐︎カイキスキーさん

前半のひとり語りでは、事故物件に纏わる怪談を語られたいわおさん。鮮明に画が浮かび、臨場感たっぷりでゾゾっときました。私はなかなか珍しい事象だと感じたその話、いびつな奇妙さで怖さが際立ちます。

怪談看護師 宜月裕斗 Xより

宜月さんと初めて関わったのは2023年最恐戦で私が予選敗退した後。ご自身のYouTubeチャンネルへコラボ出演に呼んでいただきました。

私が怪談を語り始めたのは2023年の最恐戦から。だからこれ、ZOOM予選以来の顔出しでの語りだったのでかなり拙くガチガチな怪談となっています…。そんな風に全く何もしておらず今後どうするかも決まっていなかった私に「出てみませんか?面白いと思ったんですよね」と声をかけてくださったんです。
ZOOM予選が終わってそれなりに落ち込み自信も喪失しかけていた時だったのですごく嬉しかったのを覚えています。同時に「もうちょっと怪談語っていこうかな」という一歩を踏み出すキッカケにもなりました。

ちなみに、こちら見ていただいたら分かるんですが「あれ?予選会は髪の毛ピンクじゃありませんでした?」って言われるんですよ。え?もしかして声かける相手間違えました?!だとしたらそれはそれで面白いんですが!どちらにしても重要な機会となりました。ありがとうございます。

宜月裕斗さん

おひとりのターンでは、起こったばかりの超ショート話と霊安室に纏わる怪談を聞かせてくださいました。この超ショートの、身近すぎてどうしようもできない話が私は興味をそそられました。後日談知りたい~!

事故物件が見せる‘‘怖さの奥‘‘に…

大島てるさん

穏やかかつ内臓に響くような良い声で淡々とお話をされた大島てる先生。
今回の会場が``横浜ネイキッドロフト``さんであった事から、この横浜市近辺の事故物件について話を広げていかれました。

ちなみに、開演前の会場内BGMがこの日の話題となりました。流れた音楽は「尊師マーチ/麻原彰晃【オルゴール】」というすんごい選曲。大島てるさんはイベント出演の際によく「尊師マーチ」をかけられるという話になりこちらのチョイスとなりました。

「オウム真理教は音楽に力をかけていた」とてるさんもお話されましたが、その効果をまさに実感する場内のざわつき。これ、頭から離れませんよね~。

大島てるさん

少し話が逸れましたが、てるさんがこの日最初にお話しされたのも音楽が関係する事故物件でした。‘‘ある楽器‘‘が引き金となり事件が起こった有名な話です。しかもこの前日に同じ楽器にまつわる事件が愛媛県で起こっており、このイベント当日に犯人は捕まっているんです。そんな偶然もなんだか考えさせられますね。
事件の内容は悲しく、犯人の供述には全てを信じ切れはしない部分もあり心にモヤっと黒い気持ちが残ります。そしてこの事件をキッカケに、その引き金となった楽器は‘‘ある改良‘‘が行われるようになったんです。

「人の死が社会を変える事例となった事故物件」
てるさんはイベント時に度々この言葉を話されるそうですが、まさにこの事故物件はそうだと感じます。

私が覗いた‘‘怖さの奥‘‘にあったもの

トークが盛り上がる3人

この話を聞いて改めて、事件や事故が社会に与える影響を実感しました。もちろん誰かが悲しむ恐ろしい事は怒らないに越したことはありません。だけどそういった事件事故が起こったから、変わる未来や発展する文化があるんですね。それは今後同じような悲しい事件事故を防ぐためのものでもあります。
不謹慎かもしれませんが、事故物件の話をひとつひとつ知るたびに私は「自分が生きていることをより実感」しているんです。だから寂しい夜に事故物件サイトを見漁っていたのかもしれません。
また事故物件は、そうそう無くなることはなく建物として残り続けます。その場所に建つ事故物件という‘‘箱‘‘に詰まっている事件や事故の話。身近だからこそ風化させない、忘れさせない力のようなものも感じるんですよね。私はどこか、それらに魅了されているのかもしれません。

人に話せばこのような趣味を気持ち悪がられるのでそうそう言えません。でもこういった根底や語り継ごうとする人の気持ちを知ってもらえればな、とも思います。
ここまで考えさせられた事故物件話が気になった方、大島てる先生の美声を体感したい方は是非アーカイブへどうぞ!

緊張と緩和による爆笑効果…?!

さて今回のイベント、オープニングアクトに私が1話怪談を語り、その後にいわおさん宜月さん大島てる先生がそれぞれお1人で語っていきました。前半はそれで一旦終了。ひとりひとりの話もとっっってボリューミーであっという間です。
休憩を挟んで後半戦はクロストーク。大島てる先生より事故物件に関する話をしていただき、そこから宜月さんいわおさんも話を繋げ広げていかれます。
そんな中、ひとつの事件が発生するんです。

ある事件が起こった瞬間?!

この爆笑写真に隠されている謎!私も最初は分からなかったんですが、思わずツッコまずにいられなかったいわおさんが状況を話され会場は爆笑!
いやあ、てる先生は本当にチャーミングな方です。そんな事あります?って事が起こりました。
前半戦であれだけ会場全体が緊張感に包まれていたのに、この事件を皮切りに後半は笑いの数々!
「これまで見てきた中で特に気持ち悪い事故物件は?」
「特に面白いと思った事故物件は?」

という質問がてる先生になされたんですが、その解答でも思わず悲鳴を上げながら笑っちゃうような事故物件を教えてくださいました。
宜月さんは持ち前の天然を発揮されるし、いわおさんはビシバシ突っ込んでいくしでまさにアニラジです。あー、面白かった。

舞台裏を暴露~!

YouTubeチャンネル「アニマルラジオ」より

私はアニラジリスナーでもあるので、そのやりとりを目の前で見られるのはとにかく嬉しいの一言!
このお二人って、怪談界の問題児っぽいところがあると思うんですよ。そういう見せ方をしているというのが大きいと思いますが。今回のイベント中は始まる前も終わってからもずーーーーーーーっと怪談について話されていて。怪談イベントの在り方や今後どうしていったらいいか、私みたいな地方組の遠征についてとか、もう、本当にずっと。
ああ、なんだか根っからの怪談バカなんだなと思いました。もう怪談好きすぎて時間があればそればっかり考えていて。だから突っ走りやすいし周りが見えなくなるところもあるし。でもだからこれだけ活動を続けられていてそれが実っているんだろうなと。
会場について渡したお土産、すぐに目の前で食べてくれるし!嬉しい楽しいしかありませんでした。

終演後の4人

次の怪談先生は少し先になるかな、との話。その時はまたこういったオープニングアクトの募集があってチャレンジする方を見られたら嬉しいです。こういったそうそう無いチャンスの場が続いていく事を願います。

イソノ コウヤの語りとは

イソノ コウヤ

最後に自分の怪談語りについて。
まだまだ怪談を語るイベントなどの場には全然出ておりません。イベントにおいて人前で語る機会は今回が3度目でした。でも、堂々とやれたんですよね。それは練習をしたからとかそういった事だけではなくて、自分の語りスタイルを掴めたと感じています。

最恐戦に挑戦してからというもの、怪談を話すのは好きだけどどんな風に語っていきたいのか分からないというのが大きな悩みでした。叙情的に語る、フランクに語る、演技的に語る・・・など語りのスタイルも様々あります。

そんな中で私が大切にしたいのは‘‘体験者さんの当時の気持ちを込める‘‘というもの。もちろん話の種類によるのですが、私が聞かせていただくお話は体験者さんの心の揺れや当時の特別な状況が肝になっているものが多くあるなと気付いたんです。これは取材時の聞き取りでこうなっているのかもしれません。でも、怪談を聞く時に「あなた自身はその時どう思ったのか」「なんでそんな風になったと思うか」などを聞くのが好きなんですよね。加えて、私がその話を聞いてどう思ったかも必ず伝えます。なんだろう、その話について談義する感じでしょうか。素直に伝えたがために、たまに少し怒らせたり怯えさせてしまうような事もあります。
でもそうすることで、体験者と語り手の2人で怪談として完成させるような感じになるんです。

登壇後のビール美味しかった〜!

このスタイルに落ち着いたのは、これまでいくつかの怪談イベント感想文を書いてきたからできたものですね。ただ聞くだけじゃなく、それを聞いてどう思うかを言葉にするというのが好きで大切にしているのでこうなっていると思います。
だから語りの経験値はまだまだ少ないんですが「私はこうやって語りたい」という思いが芯となり真っすぐ語ることができました。

だからかな、この時語った「境界線」という話は聞いてくださった方にしっかり‘‘届ける‘‘ことが出来たと感じます。そう思えるのも感想を色々なところで見せてくださった皆さんのおかげです!!
感想をもらえると、それがパワーになるしその言葉を受けてまた自分がどうしていきたいかというのが生まれていくんです。本当にありがとうございます。

実はこのイベントで、同じ鹿児島県からいらっしゃったお客さまを見つけました!こんな奇跡ってあるんですね~!!!!!鹿児島県でも怪談イベントを起こせるよう頑張りますよ!!!

アーカイブ期限はまだありますので、是非聞いていただきたい見ていただきたい!そしてあなたの感じた事を教えてください。ありがとうございました!


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