【古事記まとめ&ツッコミ01】世界のはじまり

このシリーズは、古事記のあらすじをゆるくまとめて、それにかるくツッコミを入れる、というシリーズです。(正確さより雰囲気重視)




あらすじ


高天原(たかまがはら)という大宇宙空間にアメノミナカヌシという神様が生まれ、次にタカミムスヒノカミ・カミムスヒノカミという神様が生まれました。

この神様達は、造化三神(ぞうかさんしん)といって目に見えない神様達で、世界を作る力(フォース)そのものと言ってもよい神様達です。

その後、クニノトコタチ・ウマシアシカビヒコヂなどの神々が生まれます。ここまでの五柱(いつはしら)の神々を古事記では、別天津神(ことあまつかみ)という特別な神様達としています。

ここからさらに、たくさんの神々が生まれていきます。


最後に、イザナギ・イザナミの男女二神の神が生まれ、このふたりの神様が、人間や中つ国(なかつくに)という地上世界を創造していくことになります。

補足

古事記の神話世界は

高天原(たかまがはら)=天上界
中つ国(なかつくに)=地上界
根の国・黄泉国(よみのくに)=地下世界・死の世界

こんな感じの三層構造になっています。あとは「常世の国(とこよのくに)」という平行世界的な世界があります。


ツッコミ

古事記は、「世界は最初からある。そこに神々が生成する」という、「草原が太古の昔からあって、そこに聖なる大樹が生えてきた」みたいな世界観になってます。世界はいつの間にかはじまっていくわけです。

これだけ見ると違和感ゼロですが、ちょっと世界最大派閥の宗教の1つ、聖書の神話(キリスト教・イスラム教・ユダヤ教に共通する部分)と比較してみましょう。

「はじめに神は天と地とを創造された。 地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた。 神は「光あれ」と言われた。すると光があった。」

という風に、「神(GOD)が天地を創った」という世界のスタート地点が明確です。

なので、聖書の神は明確に世界を起動しているので、最後の審判をやって世界を終了させる力を持ちますが、古事記の神々は世界を明確にスタートしたわけではないので、明確に世界をクローズさせる神話を持たないのかもしれません。

(ちなみに、日本書記は、世界のはじまりは「巨大な宇宙卵」とも読める話になっています。日本の神話って均一には統一されてはいないのがちょっと面白いところ。)


補足

一番最初に出てくるアメノミナカヌシ様のyoutube解説 (こっちはやや硬め)


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