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やさしさのその先にあるもの。

先日、少し仕事が落ち着いていたので、早めに退勤して映画を観に行った。

上映中、「映画を観ている」というよりも、自分も映画の登場人物のひとりで、会話を一緒に聞いているような、自分がその場にいるような、そんな感覚がずっとあった。

私は、自分にも他人にも、やさしくありたいし誠実でありたい。コミュニケーションの中で1番大切にしていることだと思う。

だけど、無意識のうちに私も、誰かを傷つけ、そして傷つけられている。何気ない会話の中には、常に沢山のトゲが隠れているのだ。

そう思うと、誰かと話すことが少しだけ怖くなったし、私は今まで沢山の人を傷つけてきたんだろうなと、とてつもなく申し訳ない気持ちになった。

でもそれでも、誰かと話すことって、きっと何物にも変えられない安心感とあたたかさがあると思う。話すから分かることが沢山ある。
だから人は、時に傷つけることもあるけど、人と繋がり続けるんだと思う。

映画を観た後、知人との何気ない会話の中に、その人なりの「想い」があったことに気がついた。多分、今までだったら何も気に留めていなかった些細な言葉だったけど、その想いに気がついたとき、私は心がじんわりとあたたかくなった。

もしかしたら傷つけるかもしれないし、傷つけられるかもしれない。だから人は、悩みながら言葉を紡いでいる。
その事実を忘れずに過ごすことができたら、今よりももう少し、相手と自分を大切にしながら生きていくことができると思う。

だから私は、これからも誰かと話したい。話を聞きたい。
やさしさのその先にあるものを知っているから。

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