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4. 三大哲人 -心の豊かさへの道-

「今、正しい判断をすること。今、社会に役立つ行為をすること。今、外的な要因から生じる事柄に感謝すること。必要なのはそれだけだ。」

マルクス・アウレリウス『自省録』

今回のテーマは、ストア哲学の核心である「ものの見方」、「行動」、「意志」についてです。

それぞれを説明すると、
「ものの見方を制御せよ」
「行動をきちんと方向づけよ」
「自分にはどうにでもできないことを受け入れよ」
という三要素になります。

現代社会においても、様々な偏見があり、自分でも気付いていない無意識なネガティブな感情もあるし、ポジティブであると思っている悪い偏見も存在しています。
さらには、疑心暗鬼に陥って、いらぬ被害妄想をしてしまうこともあるかもしれません。

これらの考え方は、自分が行なっている「ものの見方」を制御できていないことで生じています。

ものの見方は、良くも悪くも、その人によって左右され、さらには操作する事ができます。

簡単な言い方をすれば「ポジティブシンキング」などと言われたりしますが、ストア哲学では、綺麗事ばかりではありません。

現実や物事の見方を、自分でコントロールできるようにすることにあります。

いわば、偏見などの奴隷にならず、理性的な判断をして物事を真正面から、様々な角度から見るようにすることです。

このことは、人生において大きな利益を与えてくれます。

重要な判断が迫られている時でも、感情の奴隷にならず、理性的な判断を下す事ができるようになり、後悔する事が減ります。
自分の中で納得できる決断を下すようになります。

このことはとても有益であり、日々実践していくことでその力は身についていきます。
そのためにも、理性的な判断ができるための知恵、知識を積み上げていきましょう。

二つ目の「行動をきちんと方向づけよ」ですが、このことを意識するだけで、作業効率が跳ね上がります。

行為には「手段」と「目的」があります。

よく行動がうまくいっていない例として、「手段」と「目的」が逆転してしまっている事が挙げられるでしょう。

例えば、あなたがボディメイクをしようと励んでジムに通い始めたとしましょう。

初めのうちは、ジムに行って筋トレのメニューを考えて、次の日体を動かすのもしんどいくらいの筋肉痛になるくらいの筋トレをしたとします。

初めの一週間は頑張れたかもしれませんが、途中から頑張れなくなっている時は、ボディメイクのための筋トレをするためにジムに通っていたのが、ジムに通う事自体が目的になってしまい、効率が落ちて事が上手に進んでいかないことが多いです。

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