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スタメンにとって、デザインは無くてはならない存在。【デザイン部長×COO対談】

こんにちは、スタメンのデザイナーのはるです!🌸
昨年からDesignshipという大規模カンファレンスに協賛しているスタメン。昨年は代表の大西に「デザインに投資する理由」を聞きました。そこからデザイナーの人数は倍以上となり、デザインの力を会社の強みとするため、より一層デザイン領域に力を入れています。
今回は、COOの森川(@tomohi0130)とコミュニケーションデザイン部部長のきよし(@kiyoshifuwa)のお二人に、スタメンのデザイナーの役割と会社が考えるデザインの価値について話を聞きました。

株式会社スタメン 執行役員 COO 森川 智仁
新卒で人材系企業に入社し、新拠点の立ち上げや責任者を歴任。その後、創業メンバーとしてWEB関連会社を立ち上げ、事業運営、組織運営に携わる。2018年3月にスタメンに入社。インサイドセールス、マーケティング、カスタマーサクセス、それぞれの部門で責任者を務め、導入企業の拡大およびエンゲージメント経営を支援。2023年1月よりCOOとして事業統括と強固な組織づくりの推進を担う。

コミュニケーションデザイン部 部長 きよし
2016年にWeb制作会社へ新卒で入社し、デザイナーとして3年間、様々な業種のWebサイト制作に携わる。 2019年1月に1人目のデザイナーとしてスタメンへ入社。プロダクト開発部にてプロダクトデザインからクリエイティブまで幅広く携わり、現在はコミュニケーションデザイン部の部長を務める。

スタメンデザイナーの業務領域の変化

ー 1年で4人だったデザイナーが7人まで増えました。デザイナーの業務領域の変化はありましたか?

森川:デザイナーの携わる領域の広さと深さが拡張しましたね。
広さについては、職種としてのコミュニケーションデザインとプロダクトデザインはもちろん、事業の領域の中でもマーケティングのデザインや、社内のカルチャーデザイン、情報設計のデザインなど幅が広がっています。
深さについては、より深くデザインが入り込んでアプローチできています。これまではアウトプットする段階でデザイナーが入り、クオリティを高めることが多かったです。今はそれだけではなく上流の戦略設計から入ってデザイナーが企画しています。

きよし:これまではどうしても人数が少なかったので、他部署からもらうデザインのリクエストに答えるので精一杯でした。けれど、今はチームが拡大し、目の前のことだけではなく少し先のことまで先回りで考えられるようになりました。重要な案件に答えられるように仕組み化をした部分もありますが、私たち自身が一度立ち止まり、今後何をしていくべきかを考える時間や、他部署へのリサーチなど、私たち主導で進められる体制が整ってきたと実感しています。

例えば、スタメンでイベントに行くときに「スタメンらしい服を作りたい」という話はずっとありましたが、「ここまでに欲しい!」という締切や誰かの強い意志がなかったため、後回しになっていました。でも、今は優先度を上げて作ることができています。そのような進歩はプロジェクト単位でも感じていますね。

ー デザイナーが領域を広げてきたことによって、会社にはどんな変化がもたらされましたか?

森川:サービスの品質や体験のクオリティが上がりました。これまでは各所で揃ってないチグハグさがありましたが、今はクオリティが全体的に底上げされたことにより、必要のないコミュニケーションや認識のズレがどんどん減っていって、皆さんにしっかり事業の価値が伝わるようになってきています。事業の実行力がどんどん高まっていますね。

きよし:社内では、素材を探す手間を減らすために素材庫を作って、業務効率が改善されたのも変化ですね。対外的には、事業開発室と連携して作成したことで、提案資料やバナーがリッチになって、お客様により注目してもらいやすくなったり。カスタマーサクセス部で使っているTUNAGのオプション機能の提案資料は、伝えたいことやお客様に必要な情報を整理するところからデザイナーが入ったので、以前使っていた資料よりも高い品質でご提案できるようになりました。

デザイナーの領域が増えてから実際に頂いた声

ー お二人は、他社の方やお取引先様などから客観的なご意見を頂く機会も多いと思いますが、スタメンやTUNAGについて伺った声や評価はありますか?

森川:スタメンのロゴリニューアルは、最近一番反響をいただきました。「リニューアルされたんですね。見ましたよ。」や「特設サイトすごい良かったですね」のような声をたくさん届きましたね。
その中でも「スタメンさんの会社の雰囲気がすごい伝わりますね。」「うちもやってみようと思いました。」という声は印象に残っています。会社の大事にしてることや掲げてるものがにじみ出て伝わっていたことは大きな変化だと感じています。

創業以来はじめてのロゴリニューアルをしました

きよし:ロゴリニューアルの記事にも書きましたが、効果的に打ち出すために社内を巻き込んでいたり、デザイナー総出で力を入れて頑張っていたので、反響はとても嬉しいです。

森川:社外だけじゃなく、社内も喜んでいましたね。社内お披露目はデザイナー側から企画を詰めてもらっていたけど、最初のアイデアを聞いた時の印象以上に、みんながロゴリニューアルをポジティブに受け取ってくれていました。アウトプットだけではなく、伝え方のデザインやプロジェクト進行のデザインが成功できていたと感じました。

ロゴリニューアルに合わせて、社内でも自分の目標やありたい姿を宣言するイベントを行いました

ー 社内のみんなが自発的に取り組みたいと思えるように伝えていたのが印象的でした。コミュニケーション設計について伺いたいです。

きよし:私が社内イベントを思いつき、それをどう伝えたら盛りあがるのかを森川さんに相談していました。それで、森川さんが提案してくれたのが「ロゴは皆さん一人ひとりが最後のエッセンスを付け加えてはじめて完成するんです」という伝え方でした。

森川:僕はいつもストーリーデザインを重要視してます。メッセージの内容だけでなく「どんな場で」、「誰から」、「どんな言葉で伝えるか」によって出来上がるストーリーが全然違います。伝わった後の人が感じることや行動、リアクションまでも雲泥の差があると思いますね。

今回のことも、どうしたら一番いい形でストーリーが連なるかを意識していました。社内に伝えるスライドをどのようにするかもそうだし、背景が伝わりやすいようにCEOの大西と僕でクロストークするパートを作ったり。社内イベントもやらされ感を感じないよう「みんなで完成する」と伝えるようにしました。そして、最後にはイベントの写真をロゴリニューアルサイトに反映する。対内から対外まで一連になるストーリーをデザインすることが、一番やりたいことの実現度が高く、みんなにも伝わる方法だと思います。

きよし:森川さんもデザイナーですね。

森川:ナチュラルボーンデザイナーとして頑張ります(笑)。でも、想いや意思をどのように伝えるかということ全てがデザインだと思います。クリエイティブなことももちろんあれば、メッセージの伝え方もそうだし、想いや意思を表現することもデザインといえるんじゃないかな。マネジメントもまさにその1つでもある。いわゆる広義のデザインは自分の考えと近しいものを感じますね。

社内から見たデザイナーの立場や役割の変化

ー スタメンのデザイナーとビジネスメンバーは他社の関係性よりも対等に話せている印象です。これまでの関係性の変化について教えてください。

きよし:私はスタメンに1人目のデザイナーとして入社しました。当時から肩身が狭いなどとは全然思ってなくて、すごくいい人たちに囲まれて働いていました。
ただ、デザイナーと働いたことがない人もいたので、色んな人から『デザイナーってどんなことするの?』『アーティスティックなんでしょ?』という反応を受けました。これはちゃんと伝えていきたいなと思い、「デザイナーは課題を解決をしていて、その手段としてデザインをするんだよ。」と地道に伝えていくようにしていました。

例えば、デザインに興味があるノンデザイナー向けにデザイン勉強会をしたり、全社員の時間をもらえる貴重な自己紹介ピッチの時間で、自分のことではなく「デザイナー職」や「仕事のスタンス」を伝える時間に当てたり。他にも、色んな人に1on1をお願いして、困りごとがあったら手伝ったりしていました。その積み重ねのおかげで、ビジネスメンバーとの隔たりは感じなくなっていきましたね。

最近は、社内のデザインの捉え方が変化してきていると思います。私一人だった時は、やらなきゃいけないことのうちできてるものは少しだけでした。「デザインってあったらいいけど、別になくてもいいよね。」ぐらいの立ち位置でしたね。今はデザイン組織が拡大してできることが増えてきて、「自分たちでできると思っていたけど、やっぱりデザインの力をお借りしたいです。」や「デザイナーにお願いした方が効果・数字が上がるからデザイナーにお願い!」とリクエストをもらうようになりました。社内でデザインの重要性が高くなってきている実感はあります。

森川:やっぱり信頼と実績が培ってきたものは大きいよね。最初のデザインで何ができるか分からない状態から、「こんなことにもデザインが活かされるんだ。」「デザインで自分たちにもこんな素晴らしいことが起きるんだ。」とみんなが分かるようになってきている。それは信頼と実績が積み上がってきたからだと思います。

それと、スタメン自体が経営フェーズが変わりゆく中での変化もあると思います。2023年から大西がCEOになって僕がCOOになりました。二人ともタイプは違うんだけどデザインへの距離感が近いです。大西はクリエイティビティのデザインの観点を強く持っていて、僕はストーリーやカルチャー、組織のデザインの観点が強い。だから、二人の観点が合わさると、広義のデザインのことを指すし、両方の目線があることで経営とデザインが身近に感じやすくなっています。

さらに、会社のフェーズが進んで、複雑さが増してきたことで、デザインのインパクトが変化したこともあると思います。スタメンの規模感も大きくなって、サービスも成長していく中で、デザインの必要性はより高まっています。

ー 周りの人からの反応の変化はありましたか?

きよし:現カスタマーサクセス本部本部長の山田は「きよしと働くまではデザイナーって見た目をカッコよくする人でしょくらいの理解だったんだけど、課題を解決する人だと理解できた。それは営業もCSも一緒だし、得意分野が違うだけで一緒にお客さんのやりたいことを叶える仲間なんだ。」と常々話してくれて、とても嬉しく思います。

森川:昔は事業フェーズ的に、デザイナーも他の職種も役割が分かれていない関係だったよね。みんなでTUNAG事業とスタメンを作っている仲間って感じだったから、人の役割を強く意識したことはなかったです。逆を言えば、きよしに感じてた印象は、デザイナーとしてよりも、組織やカルチャーに関してすごくアンテナが高くて、想いがある仲間だなっていう。だからデザイナーとしての認識は、組織が出来上がってきた頃から持つようになりました。デザイナーへの理解が深まってきて、お互いのプロフェッショナルとか、デザイナーの輪郭が際立っていって、後から答え合わせする感じでした(笑)。

ー 森川さんがストーリーデザインを重視しようと思ったきっかけや、スタメンの中でデザインが大事だと感じたエピソードはありますか?

森川:スタメンって昔からデザインしてたんだと思います。ビジョンが明確にあって、そのビジョンにみんなが共感していた。そして、日々の仕事に向かえていた。この一連がデザインだと思います。
前社長兼創業者の加藤の時代から、コアになるものはずっとありました。みんなに伝えよう、変革を起こそうという時に、どんな場で誰がどのように伝えるかの議論が当たり前に社内で繰り広げられていましたね。

僕自身もマネジメントしたり、組織をより良くするにあたって、ビジョンってすごく大事だなと思っていて。ビジョンがみんなにしっかり伝わっているかで発揮できるパワーが変わるじゃないですか。より高い山を目指そう、より事業を成長させようと思った時に、ビジョンを掲げて、伝えて、実行力を高めていく。この一連の中にデザインの力が必要であることに気づきました。自分一人だけでできることは限定的だし、僕は別に個が強いタイプでもないと思ってて。そんな中でみんなでより大きなことを成し遂げるためにはデザインが大切ですね。

COO森川のデザインの捉え方

ー 改めて、森川さんが感じるデザインの力や価値についてどのように捉えていますか?

森川:僕は意思や想いを具現化すること全てをデザインと呼べるんじゃないかと思ってます。
デザインは立体だと思ってます。前述した広がりと深さに加えて、奥行きという時間軸もある。思ってるだけじゃ何も世の中には起こらないんだけど、外に出す時にどのように具現化するかによって、意思をより大きな力にすることができる。伝えたいメッセージやビジョン、組織が色んなものの集合体で成り立ってる中で、それを一つにできるのがデザインの力だと捉えてますね。

きよし:デザイナーはwillがあった時に、howを考えて実行する人だと思います。例えば、「〇〇の課題を解決したい」というwillがあった時に、それを実行するまで全部がデザインだと捉えてますね。

この前、森川さんと話して決めたコミュニケーションデザイン部の方針として、大きなイシューをオーダーするといいんじゃないかとなりました。それをメンバーに話したら、みんなわくわくしてましたね。スタメンのデザイナーはそういうことが大好きな人たちが集まっていると思います。

森川:確かに。思い描いたwillに対してhowを考えるのは、具体化していくことや、想いの増幅も含めて、加速装置的な側面があるんじゃないかな。

未来のデザイン組織のビジョン

ー 未来のスタメンとデザインの関係性はどうなっていると思いますか?また、理想のデザイン組織を教えてください。

森川:スタメンのデザイン組織は、事業の成長のドライバーでもあるし、会社の成長のドライバーでもあると思います。

スタメンは”人と組織で勝つ会社”を目指しています。その理念が、TUNAG事業で大切にしてること、スタメンのカルチャーで大事にしていること、スタメングループの経営で大事にしてることが、全て同一のコアになっています。つまりは、人と組織を強くするサービスをやりながら、自分たちも人と組織の強さで勝っていこうとしています。

その上で、TUNAGはコミュニケーション自体をデザインできる場になっているのが価値になっています。世の中にはコミュニケーションする場だけを提供しているサービスはありますが、コミュニケーション自体をデザインできるサービスはTUNAGしかない。その価値を実現するためにデザインは重要だと思っています。

僕はデザイナーと話すと、すごくシンパシーを感じます。そもそもの僕の素養もありますが、TUNAG事業とスタメンの連動性が高く、同じコアであるのが大きいです。TUNAG事業を突き詰めていったら、デザインの課題にぶち当たると思いますし、デザインと会社と事業は切り離せない関係性だと感じています。

きよし:自分がスタメンに6年もいる理由は、組織のカルチャーが好きというのと、やれることがいっぱいあって楽しいから。組織に対しても、人の感情の機微に気づけたり、周りを観察して情報を収集をしたり、デザイナーの経験を生かして社内活動に繋げています。自分の引き出しを使いながら、どのように解決すると理想に近づけられるんだろうかと、自然に組織の中で考えてることに気付いたんです。

デザイナーたちは今「会社にデザインを浸透させる」を一つの指針に頑張っているんですが、それはエゴじゃなくて、むしろデザインを浸透させると会社は良くなるんだと信じてるからやっているんだと思います。この会社・事業の中でデザインはあったらいいなじゃなく、「なくてはならない存在」だと改めて気づきました。

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