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「中間レベルのスキルを持った人の仕事は、テクノロジーによって失われる」Adobe Education Forumで語られたグローバル経済における日本人のこれからの働き方

Adobe Education Forum Online 2020でOECD東京センターの村上さんが語った、グローバルな世界における日本人の人的資本の話が興味深かったので、備忘録としてメモ。改めて、取り組むべきことを再認識させられた。

動画のアーカイブ
https://youtu.be/4mq6nmwZVhY

世界の大きなトレンド

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世界の大きなトレンドは3つある。

1つ目に、テクノロジーによって働き方が変わる。テクノロジーによって、世界の基盤はどんどん変わり、知識経済が1番大きな経済のエンジンになってきている。

2つ目に、市場は世界的に統合されていっている。どんな国もその国だけで終わるような経済システムは終わってた。世界の中に自分の国の経済が統合されつつある。

3つ目に、今現在、4人に一人が高齢者を支えている。2050年には2人に1人が支える形に。これは国の労働生産性に大きく関わってくる。

高齢化の未来を先取りする日本

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日本が先進国において、最も高齢化が進んでいるが、この矢印をみるとわかるように、2050年には他の国も同じような事態に陥る。

日本は高齢が増えていく課題に世界で最も早く対応していくことが求められる。

日本の生活水準と生産性は、世界の平均を下回る

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日本の経済力はどんどん低下している。
一人あたりのGDPはどんどん下がってる。OECD諸国の平均を大きく下回ってる。

労働投入のグラフをみると分かるように、日本の労働力は下がる一方にもっかわらず、労働生産性は上がってない。

非正規労働者の割合は急速に上昇

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非正規の人が増えている。今は、4割が非正規。

テクノロジーによって仕事が置き換わる

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全体的な労働力、労働時間がどんどん減っていっている日本においては、労働生産性を上げるしかない。そこでテクノロジーが求められてくる。

濃い青の部分は、テクノロジーによるオートメーション化によってなくなる仕事。水色の部分は、テクノロジーによってなくならないけど、働き方は大きく変わってくる。

テクノロジーによって生まれる仕事もある

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brick-and-mortar company(インターネットではなくて、従来型の店舗や倉庫に頼る小売・流通システムを利用してビジネス活動をしている企業)のような仕事はなくなる一方、e-commerceの領域の仕事は増えている。

雇用の喪失は、技術の進化と、消費者の趣向によるもの

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世界的に雇用が失われる要因は、テクノロジーの変化や、消費者の求めるもの変化によって起きている。

消費者は、モノの消費から、コトや情報・体験の消費に変わっていっている。

雇用の喪失は、中間レベルのスキルを持つ労働者に集中

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テクノロジー・自動化によって仕事がなくなる人は、中レベルのスキルを持った労働者に集中する。

中レベルとは、付加価値のあまりつかない、機械がやっても人がやっても変わらない仕事に従事する人。それがテクノロジーによって取って代わられる。

マニュアル化しやすい仕事が中レベルの仕事。すでに問題提起はされてて、1から10までステップが用意してあって、やれば誰でもできる。ある意味クリエイティビティは要求されない。言われたままをきっちりやれば成果でる。だからこそ、テクノロジーによって置き換わる。

ハイスキルの仕事は、テクノロジーが導入されることで当然伸びる。ハイスキルの人は、自ら問題提起をできる人。課題を自分で定義したり、今までにない発想をしたり、マニュアル化できないところを担える人は、テクノロジーと協業して成長していける。

低いレベルの仕事は、意外と仕事なくならない。ロボットはアイロンがけやトイレ掃除など、細かいところまで行うのは苦手。実際に人間が足を動かさないとどうしようもないLow skillの仕事は残る。

これらは、海外でも日本でも同じ。グローバルトレンドになっている。

我々が考えなきゃいけないこと

考えなきゃいけないのは、教育としていかに人材が中間レベルに入らないような、教育の仕方を考えるか。ハイレベルのにいくには何を考えるべきか。

テクノロジーによって取って代わられるのではなく、共に働いていくことを考える。

動画の後半の内容

動画の後半の内容も興味深かったが、時間がないのでちょっと割愛。概要をまとめました。

日本は、インフラも、人材のレベルもある程度は揃っている。なのに、結果が出ていない。

1+1を2にするだけの効率をただ上げていくことは得意だが、1+1が10にも100にするようなイノベーションが不得意。いままでとは全く違うやり方、今までにないものを生み出して、生産性を上げていくことを考えていかないといけない。

そこで求められるのが、つなげる力。まったく関係ないところにあしをつっこんだり、リスクを取りながら、失敗したり。今の人は余計なことしたがらないが、その余計なことから何かと何かがつながって、イノベーションが起こるかもしれない。

(雑なメモなので、時間あるときにもう少し整理します。)


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