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恋愛のポートフォリオ ~大人のよみもの5 離婚~

ステッチィ☆です。

ここまで読まれている方。
大変感謝申し上げます。

体外受精を経て、結論からすると妊娠しません
でした。あれほど臨んだ時間と、使ったお金は
全て無駄になってしまいました。

何とか家族の雰囲気を保とうとしていた
のですが、全てを捧げていた嫁はそう簡単に
切り替えることが出来ずにいました。

『 あなたが悪い 』


そう言われていましたが、それまでの経緯を
考えると反論も出来ない私もいました。
事実、それほどまでの覚悟は正直持っていなかった
自分自身も気がついており、嫁からも感じ取れた
ことでしょう。

結婚生活も1年2年と過ぎ、周囲も結婚する時期に
差し掛かったころ、周りも出産の時期に入ります。
計算上では若くして結婚した私たちは、周りより
子育てが始まっている夢を持っていたはずです。

嫁の友達の子供を抱かせてもらい、笑顔になる嫁。
それを見ている自分。とても羨ましそうに話を
している嫁と、その友達の家族。
すぐにでもその場から逃げ出したい瞬間でした。

「 子供が居なくても、夫婦なんだから 」


よく聞く言葉です。
結婚当初はそれが良い。2人だけの楽しい生活。
毎日が自由で行きたいところも行ける、誰にも気兼ねせず、
気ままな生活です。
しかし、結婚後2年以上になると、慰めの言葉に
変わっていきました。
親、親戚や友達、会社の友人も含め、

「子供はまだ?」
「いつ頃の予定なの?」
「授かる良い方法がある」
「授かり方知ってるの?」

と、言われ放題です。
「どちらに問題があるか」などで真剣に話される方が
現れるほどです。

特に責められるのは嫁の方です。
当時は体外受精なんて、祖父母なんか耳にはいると
即倒するような出来事になります。
自宅で嫁が機嫌が悪いと
『何か言われたな』と感じるような時期でした。

それが続く生活が続いていくと、少しずつ
ですが、嫁と口数が少なくなっていきました。
前回まで読まれている方は理解されていると
思いますが、嫁が私を選んだ理由として、
「子供が欲しい」が入っています。
段々とこの人と居ても願いが叶えられない
と感じたことでしょう。

精神面でもそうですが、生活面でも支障を
きたすようになっていました。

不妊治療=高額な医療費


必要な生活費を犠牲にして、高額な治療を
受けていた私たちは、2人で払っていくしか
方法がありませんでした。援助など受けれない
状況で結婚していますし、相談できる相手
も少ない状況です。身内に話すと、それぞれの
経験や判断で話されます。

1)生活に支障をきたすまで治療をすべきでない
2)子供が欲しいんだから多少の犠牲は仕方ない
  ましてはお金ごときで

なんて、両親でも意見が食い違うほどです。
話すことで揉めるくらいなら言えない。
と、こちらが躊躇するような案件です。

段々と金銭面で治療が受けられなくなって
いきました。
大半の方がこの理由で諦めてしまうのです。
不妊治療はこの金銭面がネックで、それに
応じた治療になっています。
しかし、一度高額な治療へ進めてしまうと
元に戻す、安いやり方に変えてしまう。
もう子供は無理だと感じてしまうのですね。

「働いたお金が治療費に消える」


この頃からかなり質素な生活になって
いました。買いたいものが買えない、遊びにも
行けない。子供の為に我慢するしかない。
給料よりも高い治療費。そんなものに使う必要が
どこにあるのかと自問自答する日々です。

借金までした不妊治療、毎日我慢して続ける
生活。ある日、口数が少なくなった嫁から、

「 離婚する 」

『 わかった。仕方ないね 』


プロポーズしていない私は離婚までも
言われた瞬間でした。

つづく。。

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