現代詩

〈小樽〉

凍っている心なら
小樽へ

白い雲が
静かに
群青の水面を
すべる

君の愛する
花が
散ったら
小樽へ

青空の下の
あの日の
思い出が
まだ
つらいなら

若き日の
彼と
彼女の
麗しい
面影を映す
優しい流れ

凍っている
心なら
小樽へ

遠い道を
帰ってくる

懐かしい
あの歌が
まだ

聴こえるなら


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