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歌や演奏にエネルギーが乗ったときに人は感動する

音楽での表現は、その人の人生観や哲学、人柄や思いが音に乗ることでパワーアップし、相手に伝わります。
もちろん歌や演奏には技術が必要ですが、技術だけなら感心はするけど感動には至らないのです。

例えばレコーディングするときに、スタジオの雰囲気がよくて盛り上がったときには、結果的にいい音楽が出来上がります。
逆に揉めたり険悪なムードの中で録音された音楽は、なんとなく心に響かないんですよね。

レコーディングは記録していく作業なのですが、それは音だけではなくエネルギーも同時に記録していく作業なのです。
そのレコーディングに関わったエンジニアやミュージシャンなど、数多くの人の思いがそこに残ります。

しかもそれは何十年経っても色あせることはなくて、聴きざわりとしては古い感じがしたり、懐かしいサウンドのように聴こえるかもですが、そこに記録されたエネルギーは何度再生しても、その価値が変わることはありません。

これはライブも同じで、表現者として自信に満ち溢れた歌や演奏は聴きごたえがあります。めちゃくちゃ上手い歌を聴かされた時に、感心はするんですよ。「上手い人だね〜」って。

でも伝わるものがあって自然に涙が出てくる時は、技術云々ではないはずです。その声に乗ったエネルギー、または言霊と呼ばれるような言葉に宿る力が届いたとき、それは感動に至ります。
そして何かが降りてきたとき、もしくは宇宙と繋がったときには、さらにエネルギーが倍増し、その場の空気すら変えてしまいます。

そういう領域での歌や演奏は、当の本人にはほとんど記憶がなかったりします。古くから神の前での歌や演奏、踊りというのは神事とされていて、神聖な行事でしたが、やはり表現することには神がかることもあるので、その瞬間は自分であって自分ではない何者かが乗り移っているのでしょうね。

テクニックは表現するために欠かせないものですが、それ以上に大事なのはどうやってエネルギーを乗せるのかということ。
やはりそこで重要になってくるのが集中力です。
集中することによって何かとつながったり、持っている力の何倍もの力を発揮することもできます。

音楽をより深く理解するために、そういう視点や捉え方で音楽を聴いてみたり、表現する際の参考にしてもらえればと思います。
なるほどそういうことかと腑に落ちれば、新しいドアが開くかもしれませんからね。

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