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人を正そうとしない

もともと自分も他人のことを正したくなるタイプだったのですが、ある時期からそれは余計なお世話だと思うようになりました。
信頼関係にある間柄であれば、タイミングを見てアドバイスするということもあるでしょうけど、ただ気になるだけという理由だったり、ましてやネット上で知らない他人に否定的な意見を言うことは、意味がないなと思ってます。

昔はね、「お前は間違ってる!だから俺の言うとおりにしろ!」みたいな昭和の価値観がまかり通っていましたけど、それって本当に相手のことを考えているとは言えないじゃないですか。
自分の価値観を押し付けているだけってこともありがち。

いろんな考え方ややり方があっていいし、それがその人にとって自己表現であるし、しかも成長の過程にあるのだから、わざわざ正そうとしなくていいんじゃないですかね。
成長の過程であーだこーだと意見を言うのは、やる気をそぎ落としてしまうばかりか、相手が自分で考えることをしなくなるので要注意です。
待ってあげるのも、人を育てる上で超重要なポイントです。

特に今までって必ず正解があって、それ以外はダメみたいなことって多かったじゃないですか。
でもこれからは、それもアリだよねって受け入れることが本当に大事で、人それぞれ考え方や個性も違うし、当然受け取り方ややり方も異なるので、否定から入らないことですね。

待ってあげることができなくて、結局自分がやった方が早いというのは、効率という意味においてはいいように見えますが、それでは人は育ちません。
山本五十六の名言にありますが、やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじってのは本当にそのとおりです。

人が育たないとどうなるかというと、どんどん先細りになっていくんですよね。つまり後継者がいなくなる。
企業でもありがちなのが、売り上げ重視になっていくと余裕がなくなり、社員教育といっても会社の考えを押し付けるようになり、結果優秀な社員が育たないので業績も伸びなくなるというパターン。

教育というと言葉が硬い感じがしますが、やはり人を育てることがこれからの社会においては最も重要になります。
そのためにも相手を正そうとするのではなくて、個性を引き出し伸ばしていくことです。
それが本来の教育であり、人材育成ですからね。

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