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稲垣博司著「1990年のCBS・ソニー」

1987年〜1994年までの7年間、ソニー・ミュージックエンタテインメントに勤めていたのですが、入社当時はCBS/SONYという社名でした。
1991年に現社名に変更になり、CDが売れなくなった今も業界のトップを走っています。

音楽業界の重鎮でもあり、当時の上司でもある稲垣博司さんが本を出版されたので、Amazonでポチって予約していたのですが、ようやく一昨日届きました。そのタイトルが「1990年のCBS・ソニー」。


 

まさに自分が稲垣さんの元で仕事をしていた1990年は、レコード会社の売り上げは莫大で、宣伝や制作にお金をかけることもできたし、新人開発から育成にもかなりの額を投資していたのでした。
おかげで会社のお金をふんだんに使わせてもらったし、素晴らしい経験をたくさんさせてもらうことができました。

70年代〜80年代は、ヤマハ音楽振興会が主催するポプコン(ポピュラーソングコンテスト)がアマチュアミュージシャンにとっての登竜門でしたが、その仕組みを真似て始まったのが、CBS/SONYオーディションというレコード会社主催のオーディションでした。

たまたまこの二つのイベントにスタッフとして関われたことは、自分にとって大変大きな財産となっていて、なぜか二つとも最後の二大会に関わっていたという不思議。
これも何かの縁なのでしょうか。偶然とは言え恐ろしいです😅

基本的にはレコード会社に新人を探すための専門部署はありませんが、唯一ソニーミュージックだけは早くからその仕組みを構築し、会社に多大な利益をもたらす重要な部署となっていました。
稲垣さんがスタートさせたSD(サウンド デベロップメント)事業部に7年間在籍していたのですが、本当にエキサイティングな日々でした。

ライブハウスでスカウトしたり、送られてくるデモ音源や資料を見て、「このアーティストはいい!絶対大物になる!」と発見した時の喜びは絶大だったし、またそういうアーティストが世に出ていく姿を見るのも本当に楽しかったです。もうね、これは天職かもしれないと当時は思っていました 笑

この本を読んでいろんな記憶が蘇り、懐かしい先輩や同僚後輩たちの顔を思い出しながら、時の流れを感じずにはいられませんでした。
生まれ変わったらまたこの会社で仕事をしたいです 笑笑
それくらい自分にとって生涯忘れることができないいい経験をさせてもらったし、それがあったからこそ今の自分がいることも再確認できましたね。





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